表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
62/173

貴族院の尋問、王女の御言葉

リンドバーグ家での短期間の滞在を終え、セレスティは王都の貴族院へと戻ってきた。実家での出来事、特にフローラ王女とアリアの交流は、セレスティの心に温かい光を灯していた。妹が、王族の娘と心を通わせたこと、そしてアリアの魔法が王女に感動を与えたことに、セレスティは深く喜びを感じていた。


貴族院に戻った翌日の昼食時、食堂でいつもの友人たちと合流したセレスティは、すぐに質問攻めに遭った。エレノア・クロフォード、ベアトリス・ハートフィールド、キャサリン・ウッドブリッジ、そしてルシア・ヴァーノン。皆、セレスティの帰りを待ちわびていたようだった。


「セレスティ様!おかえりなさいませ!ご実家での滞在は、いかがでしたか?」


エレノアが、待ちきれない様子で尋ねた。彼女の目は、何か面白い話を聞かせろと言わんばかりに輝いている。


「ええ、皆、元気でしたわ。そして……」


セレスティが言葉を選ぶように話し始めると、キャサリンが身を乗り出した。


「まさか!フローラ王女殿下が、リンドバーグ家を訪問されたというのは本当ですの!?」


キャサリンの言葉に、ベアトリスとルシアも驚きの表情を浮かべ、セレスティに視線を集中させた。王族の訪問は、貴族社会において、非常に大きなニュースなのだ。


セレスティは、ゆっくりと頷いた。


「ええ、本当ですわ。フローラ王女殿下が、リンドバーグ家においでくださったの」


セレスティの言葉に、友人たちの間に感嘆の声が上がった。


「まあ!やはり、アリア様にお会いになるためでいらっしゃったのですね!」


エレノアが興奮気味に続ける。


「王都では、アリア様が『森の精霊に愛された少女』だと、さらに噂が広まっておりますもの。王女殿下も、きっとその噂に興味をお持ちだったのでしょう?」


ベアトリスが、推測するように言った。ルシアも、知的探求心に満ちた眼差しでセレスティを見つめていた。


セレスティは、アリアが小鳥たちに囲まれた、あの幻想的な庭の光景を思い出し、微笑んだ。


「はい。アリアが庭で歌を歌っていたら、たくさんの小鳥たちが集まってきてくれて……。そして、フローラ王女殿下の肩や膝にも、小鳥たちが止まってくれたのです」


セレスティの言葉に、友人たちは一斉に息をのんだ。


「まあ!王女殿下にも!?」


エレノアは、驚きのあまり、目を丸くした。


「それは、まさに精霊の祝福ですわ……!」


キャサリンは、感動に震えるような声で呟いた。ベアトリスも、その光景を想像し、心を打たれているようだった。


そして、ルシアが、冷静な中にも興奮を隠しきれない声で尋ねた。


「セレスティ殿。王女殿下は、その現象について、何か仰っていましたか?その魔力の原理についてなど……」


ルシアの問いかけに、セレスティは、アリアとフローラ王女の間に交わされた、心温まる言葉を思い出した。


「フローラ王女殿下は、アリアの歌声と、小鳥たちとの触れ合いに、とても感動してくださいました。そして……」


セレスティは、少し間を置いて、友人たちの顔を見渡した。


「『アリア様を、わたくしの友人だと認めますわ!』と、仰ってくださいました」


セレスティの言葉に、食堂のざわめきすらも一瞬止まったかのように感じられた。友人たちは、まさか王女がそこまで直接的な言葉を口にするとは思っていなかったため、皆、驚愕の表情を浮かべていた。


「友人、ですって……!王女殿下が!?」


エレノアが、信じられないといった様子で声を上げた。


「アリア様は、本当に特別な方ですわ……」


キャサリンも、感動のあまり、目に涙を浮かべた。ルシアは、その学術的な好奇心以上に、王女の純粋な友情の宣言に、深い感銘を受けているようだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ