響き渡る「声」、集いし賢者の卵たち
アリアの「王国放送」が始まって以来、その影響は王国全土に広がり、国民の生活に大きな変化をもたらしていた。特に、その革新的な技術と、アリアの天才的な発想は、王都の学術界にも大きな波紋を広げていた。ライナー先生の研究室のメンバーが、アリアの研究の最前線にいることは、学内でも周知の事実となっていた。
そんなある日、貴族院の宿舎にあるアリアの研究室(もはや彼女の部屋は完全に研究室と化していた)に、ライナー先生の後輩である若手研究者たちが、次々と面会を求めて訪れるようになった。彼らは、ライナー先生の指導を受けていた優秀な魔法学者や魔導技師の卵たちで、皆20代から30代前半の若者たちだった。
「ライナー先生!アリア様の『王国放送』、本当に素晴らしいですね!まさか、魔力波塔が、あれほどの広範囲に、正確な情報を届けられるとは!」
「私も聞きました!アリア様の声は、心を癒すと、王都の住民の間でも評判です!」
彼らは、口々にアリアの「王国放送」への感動と、その技術への驚嘆を語った。彼らは皆、ライナー先生からアリアの「声聞魔法」と「階層構造魔力回路」について聞かされており、その革新性に強い興味を抱いていたのだ。
アリアは、突然の研究室への訪問者の多さに、少し戸惑っていた。これまでのアリアの研究室は、ライナー先生と、その同僚たち、そしてアリア自身の少数精鋭で運営されてきたからだ。
「皆様、ようこそ。わざわざお越しくださって、ありがとうございます」
アリアが、丁寧に挨拶をすると、若手研究者たちは、その純粋な眼差しに、一瞬言葉を詰まらせた。
そして、彼らの一人が、意を決したようにアリアに問いかけた。
「アリア様。我々も、貴女様の『王国放送』に、何か貢献できることはないでしょうか?貴女様の研究は、この世界の魔法の未来を切り開く、まさに最先端のものです。どうか、我々にも、その一端を担わせていただけないでしょうか!」
その言葉に、他の若手研究者たちも、次々と協力を申し出た。
「私も、魔力の波長解析において、お手伝いできることがあるかもしれません!」
「私は、魔導具の素材学を専門としておりますので、響鳴石のさらなる改良に貢献したい!」
彼らは皆、アリアの「王国放送」が持つ計り知れない可能性と、ライナー先生から聞かされたアリアの天才的な才能に魅了され、自らその研究に加わりたいと願っていたのだ。
アリアは、彼らの熱意に感動し、ライナー先生に視線を向けた。ライナー先生は、優しく頷いた。
「アリア様。彼らは、貴族院でも特に優秀な若手研究者たちです。彼らの知恵と力があれば、貴女の『放送』は、さらに発展することでしょう」
アリアは、心からの笑顔で若手研究者たちに向き合った。
「皆様!本当に、ありがとうございます!私一人では、まだまだ未熟なところばかりですが、皆さんと一緒に、もっと素晴らしい『王国放送』を作っていきたいです。どうぞ、これからも、お力をお貸しください!」
アリアの言葉に、若手研究者たちは、歓喜の声を上げた。彼らは、アリアの才能と、その人柄に、深く感銘を受けていた。
こうして、アリアの研究室は、ライナー先生とその同僚たちだけでなく、志を同じくする若手研究者たちをも巻き込み、さらに規模を拡大していくことになった。




