愛海の日記①
すいません。あくまで小学一年生が書いた日記ということで……許してください。
◯月✕日
きょうもようへいおにいちゃんは100てんまんてんだった。
おそとでふたりでキャッチボールをしていると大きなやしきにボールがはいってしまった。
わたしのいえよりすごく大きないえに、わたしがこわがっていると、ようへいおにいちゃんが「だいじょうぶだよ」とボールをとりにいってくれた。
たくさんのしらないおとなの人がいたのに、おにいちゃんはどうどうとおちついたたいどでボールをうばいかえしてくれた。カッコよかった。
でもいちばんおどろいたのは、きものをきたかみのながいしらない女の人に「すごくきれいだ」といったこと。
女の人はかおをまっかにしていた。さすがおにいちゃん、すけこましだ。
でも、わたしじゃない女の人をほめたのはちょっといやだった。げんてんだ。
だからわたしも、かみをのばすことをきめた。そしておにいちゃんに「せかいでいちばんきれいだ」といわれるようにがんばる。
もう一人のかみのみじかいしらない女の人がアハーン、ウフーンときもちわるいポーズをとっていたが、おにいちゃんは「シッシッ」とおいはらっていた。さすがわたしのおにいちゃん。きちくだ。ポイントアップだ。
なのできょうもわたしのおにいちゃんはさいこーにカッコよかった。そんなおにいちゃんにしびれるしあこがれる。