自己満足
小説家になろうに似た小説投稿サイトで随筆していた「悲鳴」という作品のせい、作者の男性の心に悲鳴をあげさせた。
そんな男は口にした
「わたしは自己満足でいきているのだな。」
男は甘い吐息混じりに口にした。
口腔に溜まった液が在る感情を泳がせる。
アダルトサイトのネットサーフィンをしたいのか、それともこのご時世に慣れてしまっただけのか、カサカサの指先でスマホの画面を何度も叩く。
叩き出していく文字は、何度もログイン承認が出来ないメールアドレスとパスワード。
この状況のなか誰かに覗かれたら男は背中に冷や汗を流すだろう。
なぜなら、
小説を書きたいがために開いたサイトが広告収入のためにアダルトな絵面をぶら下げているからだ。男は一刻も早くそこから脱っしたいのである。
……のではなく、書きたいと思った勢いで物語を、続きを書き上げたいのだ。
なのに、
赤文字でピカッと「認識できません」と表示される始末。
男の頭脳に残るメールアドレスとパスワードを再入力する。
しかし、変わらずの「認識できません」………。
今から数ヶ月前、何度か繰り返してサイトの門を突破していた男。
突破することにより、頭に湧き組み立てられていた連載用のストーリーが、ログイン出来ないことによって何処かへ消えていく。
パスワードを変更をしてログインが出来た頃には、連載の基礎話さえ忘れ、一から組み立てるで不快の頂点を極めスマホを床に叩きつけて、ベットに身を投げた。そして男は人生を諦めたあの日の胸苦しさをまた味わいながら、心にふと沸き立てる。
「私は、、自己満足のために物語を書いているのだな」
男は自発的に服を淫らに引き裂いた。
スマホから蓄積される電気に溜め込んで限界を迎えている利き手に、アダルトサイトを巡らせた。
動画趣旨が何だろうと関係なかった。
自分が趣向としていない女性の絡みさえ、それはいまの状態なら自分の想いを果たすことが出来る。
なにが云いたいのか、それは
男は息をいつもよりさらに殺し、子孫の種を絞り出した。
そしてそれをトイレットペーパーに包んでは、水に流した。
それは、自分の子孫は社会の役立たずだからと整理をしたかった…。
そんな行為をしたばかりに、また男は口にした。
「本当にわたしは自己満足で生きているのだな」
と………
ログイン出来ていたとしても…