主人公は、cではない。
こんばんは。
コリー編に突入します。
バーゼル王子編と雰囲気が違いすぎますが、よろしくお願いします。
「コリーの本心を聞かせて。コリーは、どちらを選ぶの。」
フローレンスが聞いてきた。
フローレンスか、前の彼女か。どちらを選ぶのか。
そんなの、決まってる。
好きだから、その、つ、つきあってる、わけだし。
俺は不思議に思った。フローレンスの顔がおかしい。普通、こういう時は悲しんだり怒ったりするよな。なんでフローレンスの目、キラキラしてるんだ。
「フローレンスを、選ぶよ。」
俺はフローレンスの手を取り、握りしめた。フローレンスが驚いて、頬を真っ赤にして、うつむいた。
「私に、気を遣わなくてもいいんだよ。コリーの本心を、教えて。」
おかしい。おかしいだろ。
俺はフローレンスって答えた。なのに本心ってなんだ。
俺は勇気を出して、もう一度言ってみた。
「えっと、フローレンス、だけど。」
フローレンスが両目に涙を浮かべて、俺を見上げてきた。真っ青な瞳に涙が輝いて、湖みたいだ。
「コリーって、本当に優しいんだね。私のことはいいから、素直になって。」
なんて答えれば、フローレンスは納得するんだ。
「彼女?」
俺が聞くと、フローレンスが、やっぱり、って言いながら俺の手を離すと、笑った。そのホッとした顔に、俺は何も言えなくなった。離れた手が空しくて、何も言えなくなった。
「彼女とお幸せに。私達の付き合いは、私から断ったことにしておくから。」
フローレンスが、いなくなった。
前の彼女のことなんか気にしない。俺は、フローレンスならそう言ってくれると思ってた。




