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あー。私ってやっぱり主人公なんだなって、心底思いました。  作者: 一子
第一章 主人公は、私です。
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主人公は、私ではダメかもしれません。


 嬉しいことに、家のことを教えてくれたあの時から、少しずつ、ジルは他のことについても話してくれるようになりました。


 兄弟が沢山いること、父親とはあまり交流が無さそうなこと、苦めのチョコレートが好きなこと。



 ジルの話から、小さなジルの断片が読みとれるようになって、(わたくし)の心もその度に満たされて、そんな幸せな日々が続きました。



 けれど、ある日、私は考えてしまったのです。



 ジルの心が、ゆっくりと開きはじめても、未だにジルがしてくれないことが一つあります。



 ジルは、私のことを、何も聞いてきません。


 ジルの言葉も、表情も、姿形も、家も、家族も、どんなに小さなことでも、全てが知りたいと想う私。こんなにもジルのことを求めている私と、全く私を知ろうとはしてくれないジル。



 考えれば考えるほど、辛い。



 なんで、こんなことに気づいてしまったのでしょうか。私のバカ。



 本当に、バカな私。



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