アルメニア公爵家の人々
これから少しずつアップします。
アイリス・ラーナ・アルメニア
本作主人公にしてアルメニア公爵令嬢。ゲーム『君は僕のプリンセス』の中では悪役令嬢として登場している。物語のままであれば、エンディング後は勘当の上、幽閉という運命を辿っていた。
髪は銀色、瞳は父のサファイアブルーを受け継いでいる。また顔は母親似。
ベルン・ターシ・アルメニア
アルメニア公爵家嫡男にして、アイリスの弟。アイリスとは同学年の年子。学園の座学では、常にトップの成績。父親似の色の髪。目の色は母親似の水色。髪色容姿は父親ゆずりだが、瞳の色のおかげか父親よりも明るい印象。
ルイ・ド・アルメニア
アルメニア公爵家当主にして、宰相。サファイアブルーの瞳が特徴的。怜悧な目つきで、部下たちからは“氷の宰相”と呼ばれている。チョコレートブラウンの髪とモノクルがトレードマーク。
メルリス・レゼ・アルメニア(愛称:メリー)
アルメニア公爵夫人にして、社交界の華と名高い。彼女の発言で流行が生まれると言っても過言ではないほどの影響力。家の中と外ではかなり雰囲気が異なる。政略結婚だったが、夫にゾッコン。
社交界の華と呼ばれるだけあって、その美貌は貴婦人の憧れの的。瞳はアクアマリンを彷彿させるような薄い水色。
アルメニア公爵家
歴代当主は宰相を務める家。貴族の中でも筆頭貴族に分類される。
アルメニア公爵領
王都より南東にある領地。気候は北部で常春、南部は一部亜熱帯。
東は海に面しており、南西の領境には山が聳え立つ自然豊かな領地。
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「あの、お母様」
「ん?なあに、アイリスちゃん」
「お母様って、お父様の何処を好きになられたんですか?」
「まあ…そんなの、全部よ全部。だって、旦那様ほど魅力的な方はいらっしゃらないじゃない」
「お父様は確かに仕事ができる、素敵な殿方だと思いますよ?そうではなくてですね、馴れ初めみたいなのを聞きたいな…と。何でもお母様、小さな頃からお父様の事が好きで好きで仕方がないという感じだったと王太后様から聞きましたから」
「あら、王太后様ったら。恥ずかしいわね」
「で、実際のところどうだったんです?」
「うーん……内緒。お父様とお母様の秘密」
「ええ…気になりますわ」
「…奥様、旦那様がお帰りになられました」
「まあ、旦那様が?すぐにお迎えしなければ」
「………セバス」
「はい、何でしょうか」
「わざと?」
「そのような恐れ多いことは、致しません」
「そう……ああ、気になりますわ。お父様は筆頭公爵の嫡男で、将来宰相位につく優良物件だったと思うけど…お母様なら選り取り見取りだったと思うのよね。王家に嫁ぐことだってできたと思うもの」
「奥様は王家に嫁ぐべきだったと?」
「そうではないわ。お母様がお父様と結婚してくださったから私は産まれた訳ですし。でも、やっぱり同じ女性として、気になるものなのよ!」
「左様でございますか」
「今度お父様に聞いてみようかしら…」