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兄妹だって、愛があるんだから大丈夫ですよね!  作者: ひなた
七光りだって、仕事なんだから仕方ないですよね!
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「自分で可愛らしいとか言ってる痛い子が、何言ってる訳? 夏海……、間違えた。私と天井さん、どっちの方が必要とされてるかしらねぇ」

 あっ可愛い。間違えたって小声で言うところが、普通に可愛らしいなぁと思いました。

 俺はシスコンじゃないよ? シスコンなんじゃなくて、ただの夏海教信者だから。信者になったことを否定するつもりはないけど、シスコンだという事実は全力で否定させて貰う。

「なーちゃん可愛い♡ か~わ~い~いぃ」

 あれ? 唯織さ~ん? こりゃ仕方ないな、そろそろ終わりの時間ってところか。

「天井蝶子愛さんでした、ありがとうございました~」

 俺のこの終了場所は、どうやら正解であったらしい。

「これ、お兄ちゃんが読むんですよ」

 唯織さんが読んでいる間とかに、夏海が優しく教えてくれる。

「ショコラティエの新作紹介」

 どうやらもう終わりの時間らしく、俺は微妙に笑いながらもそう読む。

「ワタシたち三人のミニアルバム『学園生活』が発売中です」

「皆持っていると思いますけど、持っていない人は今からでも間に合いますから! それではここで一曲お聴き下さい、『ゆるふわっ』です。どうぞ」

 学園生活と言うミニアルバムは、ショコラティエの二人になぜか俺まで入った三人で歌ったのだ。

 しかし全てを三人全員で歌った訳ではない。一曲目が三人、二曲目が夏海ソロ、三曲目が唯織さんソロ。四曲目が俺と唯織さんで、五曲目が俺と夏海とかだっただろうか。

 そして今流しているゆるふわっと言うのは、その中に入っている唯織さんのソロ曲なのだ。なぜこのタイミングで唯織さんのソロ曲なのかは分からないが、そのCDに入っている曲を流しただけショコラティエにしてはマシな方だと思う。

「ワクワク、今回のチョコは誰が貰えるのかな」

 これはもう恒例なので、唯織さんが可愛らしく読んでくれる。この台詞セリフは、夏海ですら読むことが出来ない台詞なのだ。

「もふもふさんですかね」

 夏海がそう提案してくれる。

「唯織軍団所属者さんですよ、絶対。まず、名前からしていいと思います」

 ちょっとその理由はなしだと思うのだが、唯織さんはそう言う意見らしい。

「俺は……、普通の主婦さんですかね」

 全員意見がばらけたんだが、どうやって決めればいいのだろうか。

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