ⅤーⅧ
『美味しいチョコを召し上がれっ』 唯織
イケボ唯織さんは、男の俺もキュンとしちゃいそうな声でそう言った。
『キャー、あの人カッコよすぎ♡』 夏海
最初の約地声夏海が、多少笑いながらもそう言った。隣の夏海もニヤニヤ笑っている、とても残念なことに変態にしか見えない。その後少しCMを挟む。
『ショコラティエの、美味しいチョコレートの為に』 唯織 夏海
『皆さんが何かの為に頑張っていることを教えて貰い、それについて僕達ショコラティエが話し合ってみようと言う企画です。そして皆さんの頑張りを参考にしたり、逆に皆さんに僕達がアドバイスをしたりしちゃいます』 夏海
男の娘夏海が、キラキラと輝いているような声でそう読んでくれた。輝いているような声について疑問を持った人、多分聞いてみれば分かると思うさ。
『中村くん? さんからのお便りです、ありがとうございます。僕は今気ににゃる人がいたりします、噛んじゃった。そして何とか告白してみようかとも考えてみました。お二人は告白した方がいいと思いますか? そして告白するならば、何を言った方がいいと思いますか? お二人のアドバイスを宜しくお願いします』 唯織
唯織さんの滅茶苦茶地声噛んじゃった、何気に滅茶苦茶可愛かった。それまで普通にイケメンで読んでたからこそ、にゃると言うのが滅茶苦茶可愛かった。
ああ、今の唯織さん可愛かった。あっどうしよう、ちょっとびっくりした。
『僕は告白する派かな? 正直な方がずっといいよ。正直にずっと気持ちを伝え続けていれば、誰だっていつかは振り向いてくれるんじゃないかな』 夏海
そうやって少し笑い声の入った夏海は、確かに凄く可愛かった。隣でニヤニヤさえしていなければ……、せっかく可愛いと思ったのに。
『それと告白の時の台詞だっけ? それだったら、噛まないようにした方がいいよ』 夏海
今度は楽しそうに思い切り笑いながら、夏海はそう言った。それでもまだ夏海は、男の娘ボイスをキープしているのだから凄いと思う。
『え~何でそんな酷いこと言うのさ、噛んじゃったんだからしょうがないでしょ!』 唯織
イケボのカッコよさもヤバいけど、男の俺としては普段の可愛い声の方がいいな。それもバリバリの地声じゃなくて、ちょっと地声より高くて幼い感じの。
『俺は分かんないけど、告っちゃったらいいんじゃない? 他人事ですまぬ』 唯織
『ちゃんと考えなよ、僕達への相談だよ? お客さんの声は、僕達にとって大切なんだからさ』 夏海




