表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
兄妹だって、愛があるんだから大丈夫ですよね!  作者: ひなた
秘密だって、プロ声優なんだから仕方ないですよね!
41/266

ⅤーⅠ

「え~、まあいいでしょう。仕方ありません、お小遣いもありませんし。でもまあおすすめを差し上げて、何とかお兄ちゃんを夏海教信者にさせて見せちゃいますよ。おーっほっほっほ」

 ……え? おーっほっほっほって、そりゃないでしょうよ。その役はさすがに、夏海の声に合ってないんじゃないかな。

「これですこれ、夏海の一番のお気に入りなんです」

 ジャーンと夏海が見せてきたのは、夏海と唯織が可愛らしいエプロンを着てチョコレート作り? っぽいことをしてる写真。

 何だろうこれ。下敷きとか、なのかな? 多分そうだよね、多分。

「夏海もいおも学生ってことで、ショコラティエには文房具が多いんですよ。まあ、夏海たちがお願いしましたからね」

 確かに可愛いんだけど、可愛いんだけど! でもさ、文房具として使えないじゃん。アイドルでも十分きついけど、声優の方がきついよね。

「そっか、じゃあそれを買う?」

「はい☆」

 夏海はその下敷きを手にし、次を探しに掛かった。って、まだ買うんだ。

「夏海、それを買えばいいよ。そんなに沢山は大丈夫」

 その下敷きだって、358円もするんでしょ? 大丈夫大丈夫、あまり買い過ぎはよくない。

「これだけじゃさすがに、少ないじゃないですか。もっと買いましょう、夏海教信者を増やす為です。夏海教の教え、グッズは集めるべし」

 んなこと言われてもな……。まあ大人だとすれば、全部一気にでも買える量だけどさ。学生じゃキツイよ、夏海なんか中学生なわけだしさ。

「じゃあもう少し、もう少しね。あんまりヲタク部屋には、したくないからさ……」

 そこら中にポスターが貼ってあって、机の上はフィギュアでいっぱい……とかまでいっちゃうと嫌じゃん。それはさすがに、止めたいもんね。

「じゃあ、これはどうですか? 夏海の写真とかはないんですけど、一応声優ですので声を聴いてもらいたいと思うんです」

 知らないキャラクターだったのだが、押すとそのキャラクターの声がする的な奴だろう。

「まあそれくらいなら、別に買ってもいいかな。お金は俺が払うよ」

 妹に全部お金を払わせるってのもね? 少しくらいは俺も、ちゃんと払わないとダメでしょ。

「お兄ちゃんが? でもまあそう言うなら……」

 ニコッと笑って夏海は、それも手に取った。そして、また何かを選ぼうとする。まだ買うの? どんだけ買うつもりでいるんだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ