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兄妹だって、愛があるんだから大丈夫ですよね!  作者: ひなた
秘密だって、プロ声優なんだから仕方ないですよね!
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「夏海の、マネージャーです。名前は飯田アリス、幼そうな顔してますが、一応十五歳です」

 アリス、ハーフか何かなのだろうか。

「マネージャーってどうゆうこと? 夏海何かやってたっけ?」

 スポーツとかやってる訳じゃあないし……。

「お兄ちゃんに隠してたのは悪いと思ってます。夏海実は、声優やってるんです」

 声優? それって、アニメとかに声いれる仕事?

「で、どうしてこの子が家に来たのかも分かってるんだよね?」

 俺が夏海に訊くと、夏海は目を逸らしながらもコクリと頷いた。

「分かりました、しかしお兄ちゃんに訊きますよ。……お兄ちゃんは、嫌じゃないんですか?」

 嫌? 何がだろう。何か嫌なことでもあったのだろうか。

「だって、これ見て下さい」

 夏海が俺に何かを見せてきた。えっと、これは何……?

「台本よ。でもこうゆう仕事を全部断ってたら、仕事なんて何もなくなってしまうわ」

 アリスちゃんが説教するような言い方で言うと、夏海は『だってぇ』と子供のように言いながら唇を尖らせた。

「でも夏海さん、きっとお兄さんも喜ぶんじゃないかしら。夏海さんの、かえでを聞ければね」

 夏海がピクッと少し反応した。そして、アリスの方を見つめた。

「本当ですか? 本当に夏海が楓の役をやれば、お兄ちゃんは喜んでくれるんですか? ああでも、それがきっかけになれば、お兄ちゃんも夏海を大人と思ってくれる筈……」

 夏海は何だか危険なことを、ブツブツと唱えていた。

「しかし夏海のそう言う声が、全国の人に聞かれてしまうんですよね。それは、嫌なんです」

 いやそれが嫌なんだったら、どうして声優になったんだよ。元々声優ってのは、皆に声と夢を届ける仕事だろ?

「いいや、それだからこそいいんじゃないの。さあ夏海さん、お兄さんの為にもやってくれるわよね。特別に、お兄さんをスタジオに呼んでもいいわ。それならいいでしょう?」

「お兄ちゃんが、来てくれるんですか……。分かりました、それなら夏海も頑張れると思います!」

 夏海は行き成り元気いっっぱいの、満面の笑みになった。この顔が、やっぱり夏海なんだよな。

 夏海の嬉しそうな笑顔が見れたし、所々聞えた怪しい言葉も流しておこう。

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