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兄妹だって、愛があるんだから大丈夫ですよね!  作者: ひなた
家族だって、離れていたんだから仕方ないですよね!
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 やはり、仕事をする夏海の姿を見るのは、俺にとってかなり大きな影響を与えたのかもしれないな。

 最近になって、前よりももっと、大変さが分かるようになったし。

 それにどれだけ夏海が頑張っているかということも。

 口にしてやったなら、本当に喜んでくれるんだろうな、夏海。

 妹が喜んでくれるなら、それは嬉しいことだろうに、そうしようとしないのには俺の方に原因がある。

 夏海が調子に乗るからって、勝手に夏海のせいにして、理由を付けようとしていたけれど、そうじゃない。本当はそうじゃない。

 俺までが、夏海のことが好きになってしまったら困るからだ。

 いや。そう言うと少し語弊があるかもしれない。

 好きにということだったら、もうとっくになっている。ただ、隠していたそのことを、悟られてしまうのが怖いのだ。

 このまま好きと伝えてしまったら、好きが知られてしまったら、もう兄妹ではなくなってしまう。それが、怖いのだ。

 兄妹として生まれてしまったからには、最後まで兄妹であるべきだ。

 どこまで仲が良かろうと、反対に仲が悪かろうと、兄妹は兄妹なのだ。

 義理の兄妹。という形だったなら、もう少し変わったかもしれないのに。

「お兄ちゃん? 考え込んじゃって、どうしたんですか? もしや、夏海のことが好き過ぎて、思い悩んでいるんですか?」

 服装が変わっていて、髪が微かに濡れている。

 つまり夏海が入浴している間、俺はずっと、何もせずにボーっと考えていたということか。

 何にも手が付かない状態って、こういうことを言うのかな。多分、違うよね。

「そうだね。どうして夏海と兄妹として生まれちゃったんだろうって、兄妹じゃなけりゃ、俺は夏海と……なーんてな。冗談に決まってるだろ、期待したのか?」

 揶揄われて、揶揄い返して。そんなふりをしたけれど、紛れもなく俺の本心であった。

「うー、お兄ちゃんの意地悪! そりゃ、期待するに決まってます。だってあのお兄ちゃんが、やっと素直になってくれたと、そう思ったんですから。でも夏海、お兄ちゃんのこと大好きですから、ずっと待っていますよ」

 大好きだからずっと待っている、さらっと夏海は言ったけれど、それは可能なことだろうか?

 待っていると言ってくれるのは嬉しいが、それを受け入れることが許されるのだろうか?

 自分の中で少しずつ、認めてしまっている夏海への恋心。

 膨らんできて、俺のことを乗っ取ってしまいそうで、そうしたら夏海に何をするか分からなくて。

 素直で明るい夏海のことを羨んでしまうのであった。

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