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兄妹だって、愛があるんだから大丈夫ですよね!  作者: ひなた
秘密だって、プロ声優なんだから仕方ないですよね!
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 俺は父さんと妹の三人で暮らしている、ごく普通の高校生だ。

 

 しかしそんな普通の俺の前に、普通ではない少女が現れた。

 背が小さく、顔も幼い。髪は茶色くふわふわで、腰の辺りまで伸びている。目はクリクリと大きく、可愛らしいリスを連想させるような顔だ。


「貴方はもしかして、園田夏海さんのお兄さんかしら?」

 高く幼い声で、それでも少女は大人っぽく言ってみせた。

 そして満足そうに、俺を見てくる。

「そうだけど、夏海呼んできた方が良い?」

 俺は少女を、夏海の友達だと思い呼びに行こうとした。

 夏海の名前を出しているのだし、外見的には小学生に見えるが、きっと夏海の同級生なのだろう。彼女が家に友達を呼ぶことは珍しいので、ちょっとした驚きもある。

 夏海というのは、俺の妹であり中学三年生。しかし部活もやっておらず、友達と遊ぶ気配もない。

 兄として少し嬉しく思いながらも、俺が行こうとすると、少女は俺の手を掴み引き止めた。

「違うわ、私は貴方に用があって来たの。私は夏海さんのマネージャーなのだけど、貴方から説得してくれない? あの人に辞められちゃうと、私も困るのよね」

 どうゆうことなのだろう。マネージャーって何の話だろうか?

「えっでも……」

 俺が喋ろうとすると、少女は俺の手を小さな手で掴んだ。

 戸惑うばかりで、どう対応したら良いのかさっぱり……。

「夏海さんはお兄さんが大好きなようだから、貴方が言えば聞いてくれると思ったのだけれども……」

 この少女が口にしたように、夏海は所謂”ブラコン”なのだ。

 夏海のやつ、外ではちゃんとしてるって言ってたんだがな。それと本当に、マネージャーってどうゆうことなのだ。分からない、分からないな。

 意味の分からないばかりで、呆然と立ち尽くしてしまう。

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