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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。

タイトル未定2026/04/02 23:33

作者: 八腕
掲載日:2026/04/03

夢落ち

………


音が鈍く反響している。


それが話し声だと分かる頃には視界は鮮やかに彩られていた。

少し短くなったシャツの袖で目を擦ると、さらに鮮明になった視界に3人の男子生徒が映る。

「」

?

短髪の男子生徒は呆れたような顔でこちらにはなしかけているようだ。

"なんだって?"そんな考えが頭によぎるけれども言葉が出てこない。

死人のように動かない筋肉に違和感を感じるた頃に、今度は背の低い男子生徒が口を開く。

「大丈夫だろ、もう進路も決まってるし」

「」

今度は聞こえた。

どうやら自分は最初に何か心配をされていたらしい。

「ヤバイヤバイ、次のテストもう始まるぞ。俺は最後まで粘るからな。」

「」

そう言うと背の小さい方がペタペタと足音を鳴らしながら扉の方に歩いて行った。

つられるようにその後ろを背の高い方が付いていく。

"あぁ、そうか"

不思議と彼らのように焦ることはない。ただ既視感だけが残る。どんな会話をしていたのだろうと考え始めると同時に、再度視界は色を失っていく。


次に色が戻ると場面は変わり坂道を下っている。

風を裂く音が聞こえると同時に思わず両手を握りしめる。すると音は次第に小さくなり代わりに声が聞こえてくる。

「最後どうだった」

「」

聞き覚えのある声が聞こえる。

話しかけられている?

そう感じて振り返るとさっきの背の低い奴だ、それに短髪の男もいる。

自分に話しかけられたのではないと分かると前に向き直る。眼前の止まった景色が再度動くと同時に思考も巡り始める。

何かが引っ掛かる

そう思った時には後ろの2人が通り過ぎていく。

何故か互いを見つめた状態で。


「エッ?」

鈍く低い音が鳴った。

"なんで?なぜ故に?あいつら別に普通だったじゃないか"

思考が歯車のように回転し出した。

それと同時に急激に意識がはっきりとしてくる。

"あいつら、いつのまに" "言ってくれでもよかったのに"

いつもの素振りからは考えられなかった。

そうこうして考えているうちに

「「俺たち付き合うことになったから!!」」


「おー」

今度は間延びした音がなる。


やがて坂道を下り切り、平坦な道に出る。

普段からするとあり得ない光景に違和感を覚えてようやく理解した。パラレルワールドで2周目なのだと。


自覚してからは早かった。

出どころのわからない全能感を覚えながらこれまた、都合よく目の前から初恋の相手がこちらに向かってくる。

しかも、みたこともないような玄米の顔をした異邦人に絡まれているではないか。


考えるまでもなく動き出した体は玄米頭の体を押し除けて初恋の人の手を強引に取り、こちらに引き寄せる。

思っても言えないようなことが口から出る。

「初恋でした!!!。初めて話した時から!!!」


そんな言葉を出した時にはもう目の前が真っ白になっていた。


"あぁ、やっちまった"




視界が元に戻る頃には朝日が顔を照らしてい


心は弾みながらも顔が濡れている。


光に照らされた乱れた金髪の前髪が視界に入る。


後悔と期待が混じった感情を抱えながら思い出す。


今日は成人式である。





成人式の日のバカ夢

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