第2話 友達
俺にも友達がいる。俺からの一方通行だと悲しいと思うがいるにはいる。高校からの付き合いでなんやかんや友達の連中がいる。1人は女子でもう1人は男。どちらも俺が家族以外で唯一心をゆるしている人たちだ。まあ、その2人は高校の頃恋人同士で卒業近くで別れたあとから疎遠になっている。2人をギリギリで繋いでいるのが俺になっている。女子の方はその男に裏切られたと思い、半分男性恐怖症になってる。俺が許されているのは半分女と一緒だからそうだ。今日はその女子と遊びにいく予定だが待ち合わせ場所で待っていても来ない。まあ、乗る電車に遅れたと連絡がきたからあと10分ほどで来るだろう。スマホを見てればすぐに終わるだろう。ちなみに女子は俺の恋人ではない。今日も友達として遊びにいく。
10分後
「ごめーん、待った?」
「うん、待った。こちとらそっちより本数が少ない電車で来てるから20分ぐらい待っとんねん」
「すまんすまん。それにそんなこと言ってるとモテないぞ」
「いーよ、どうせ好きな人には振り向いて貰えないのは変わりないんだから」
「うん、そうだね」
俺はこいつのことが好きだった。今となっては過去の出来事だが今のところの最後の恋はこいつだった。
「おいおい、虚無を見たってなにもないぞ。それに俺は男じゃないんだろ。だったら気にすんな。高橋のタイプじゃないだろ」
「うん」
とびきりの笑顔でさっきとは打って変わってテンションが上がりやがった。
あ、この女子の名前は高橋千弦。同い年で違う大学に行ってる。AB型のてんびん座だ。背の高さは150ちょっとだったはず。まあとりあえず太ってはいない。そして可愛いに分類されるタイプの女子だと思う。
「どうかした?置いてくぞ」
「おい、お前だろ遅刻したのは」
春になり肌寒さと一緒に桜が散ってる。もう少しで春が終わりそうだ。