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こういう作品こそBorgatoの出番なんですよ!これはBorgatoで聴きたかったよ。

Spada先生昨年亡くなられたんですか。どーもーせみころーんさんですーとてとてとて。


「(§ゴ^。^ウ§)<全ピアノ科学生の嫌がるクレメンティ作品の演奏の大家ですわん」


今の日本でクレメンティを実際に使ってるのかどうかわかりません。ショパンは勧めてたって聞いてるし、結構使い勝手の良い教材の作曲者、それがクレメンティ。


そのクレメンティ作品の、たぶん、最後の世代でしょうねえ。クレメンティをモダンで弾く、というのはもう時代遅れであると。もっとピリオドで出せ、と言われていた最中だったんですよ。


「(゜~゜:)<でもね、この人の演奏って」


学者の演奏ですよと。


「(゜~゜:)<学者の演奏って、あっという間で可愛そうですよね」


カークパトリックに近いものがありますね。ものすごく上手い人が出てくると、もう聞かれなくなっちゃう。


「(゜~゜:)<この人、どうしてGradusを全曲演奏しなかったんだろう?」


その辺謎ですよね。Artsから出ているGradusは、10人の当時最強と目されたピアニストに分担しているんですよ。


「(゜~゜:)<自信がなかったのかな」


そんなことはないと思いますが。


Black Joe WO2とかのこっちゃってるんですよ。


「(゜~゜:)<これわたしはじめてきいたとき、ヨーロッパにもこんなに楽才のない人がいたのかなって思った」


失礼だなあ。


「(๑╹◡╹๑ …)<ヨーロッパ人のギャグが滑った瞬間を音にとどめた作品として貴重なのである」


これをちゃんとモダンピアノで録音した功績は大きいです。


「彡/(゜)(゜)<20分も滑り芸。2分でええわこんなん。どうしてこうなった」


どうしてもこうしても、I-IV-IとI-V-Iがこんなに連鎖して、まるでコミュニティFMのフィラー音楽みたいになっちゃってるんですよね。だいたい音楽史に残るのは圧倒的に成功作です。でもこれ…


「(๑╹◡╹๑ …)<ラストは、これ笑うとこ?」


らしいですよ。


「(๑╹◡╹๑ …)<何についての笑いだったのだろうか」


わからなくなってしまってるんです。


「(๑╹◡╹๑ …)<曲はともかく演奏はすごい」


曲によってはこのスパダ節がぴったりとハマるんですよ。


しかし。


全体を通じてですね。


「(*^◯^*,)<まるでメトロノームが拍を刻むように演奏するんだ。この人本当は日本人じゃないのかとおもうくらいすっごい正確で杓子定規なんだ!」


クレメンティ作品て本当にこうやって弾いてたんでしょうか。


「(゜~゜:)<絶対に違う」


ですよね。チェルニーの本に書いてあるようにですね「acc.とrit.を交互に使いましょう」のはずなんですよ。


ところが、いくつかのテイクでは完璧に等分なので、音ゲーみたいです。そのまんま音ゲーにしちゃってもいいんじゃないかなってのもあります。


「(゜~゜:)<飽きたからSpada先生の弾くSgambatiの方を聴こうよ」


またマニアックな作曲家が出てきた。なろうの中学生くらいの読者に説明します。


Giovanni Sgambatiって人はイタリアの作曲家。「イタリアの音楽はドイツに比べて遅れを取っているう!」と当時のイタリア人の常識を疑った作曲家の一人です。


そういう姿勢は大いに結構なんですが、Prélude Et Fugue Op. 6とか。


「(゜~゜:)<どうしてこんな音の積み重ねになってしまうのか」


どうやらショパンやリストの全盛期を知ることなく生まれてしまったのが不幸だったため、見様見真似でロマン派をコピーするんですよ。


しかし、ロマン派というよりは18世紀みたいなアルペジョの多用に加えて、まずドイツ音楽には見られない音の重ね方がなんとも珍妙なんですよね。


「(§ゴ^。^ウ§)<ショパンもリストもアルカンもシューマンもブラームスも何も知らずに19世紀にタイムスリップされてきたみたいですわん」


本当にこんな印象なので笑えないです。しかも、この人のフーガは18世紀丸出しじゃないですか。


歴史が欠落した音楽なんですよね。フーガの結尾部もなんでこんな和声進行を取るのか謎ですが、彼の中では完成されてるんでしょう。


6 Notturniとか、左手さあ、これ。


「(๑╹◡╹๑ …)<せんせいさんの子供の頃の習作?」


日本の高校生が書いちゃうような音じゃないですか。この人なんでこんなリズムでこんな事するのか不思議なんですよね。和声感覚は19世紀の常識に合わせたらしい。しかし、リズムは18世紀のまんま。


「(゜~゜:)<イタリア人の音楽って一歩間違えると本当に音ゲーですよね」


全部単一の音価で小節を埋めやすいんですよ。それもずっとこれなもんだから、たしかに19世紀音楽なのかもしれないけど、どっか抜けてるんですよ。しかも、音楽が盛り上がってクライマックスでアルペジョやってどうするんだこれって。そこは全部一緒に鍵盤を押さえないとだめじゃないかと。


「(゜~゜:)<こういう音楽をYoutubeで聞けるようにしてくれたSpada先生に敬礼!」


それは絶対に必要だと思います。謹んでご冥福をお祈りいたします。

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