第一章 スタートは後ろからで・・・(6)
兄バレしてしまいました(笑)。
春日君と、友達とかネットどうでもいい話をしながら
今なら、春日君に此間の掃除の件で聞いてみても良いかなと
思って、思い切って聞いてみた、
「あのね、此間の化学準備室でなんで手伝ってくれたの・・・」
「別に理由なんてないよ、ただ、あんなのは見ているだけで嫌だっただけだ、
きっと相手が誰だって手伝っていたさ」
「そうなんだ、なんか春日君って・・・不思議だね」
優しいねとは少し恥ずかしくて、言えなかった。
「今日は誘ってくれて有難う、キャンプ飯、寒かったけど美味しかった、
良い体験になったよ、」
「それなら、良かった、少しでもキャンプ興味出たらうちの店を宜しく(笑)」
「宣伝ですか!(笑)」
その後、薪を囲んで二人で今日のキャンプの感想とか、話ながら
二人でゆっくりしていた。
まったりしていたが、時間が夜の9時を過ぎて来たので、
春日くんが、
「そろそろ送るよ、さすがに女子と二人でテント泊まりとか無理だしな
寝袋も無いし、」と言ってきた。
ログハウスの受付で寝袋レンタルも有ったが、まあ彼氏でも無いのに
泊は無理だよね、一夜あかしたら親にも怒られるし、
「なんか悪いね、」
「気にすんな、俺が誘ったんだし」
帰りのバイクはインカムからFM系のラジオを流してくれて
夜のバイク移動は寂しかったけど、家の近くのコンビニまで
送ってもらった。
コンビニで、じゃあ、また月曜学校で
「おうっ」
まあ、月曜学校で特に今までと関係が変わる事はないのだろうけど、
でも、さっきのキャンプ場までバイクで戻るんだ、何か悪いな・・・
「ほんと、送って貰って悪いね」
「まあ、夜のツーリングもそれなりに楽しいもんだ、気にすんな、」
春日君とコンビニで別れてから、コンビニで夜食のお菓子とかジュースを
買って、ホットミルクティーを飲みながら自宅へ向かう、
「ただいま!」
と居間から、お帰りと両親から返事が来た、スマホで遅くなる事は
伝えてあったので、特にお咎めはない、信用されてるな~、
あっ、友達少ないからか、
2階の自分の部屋へ向かう途中、兄と遭遇した、
梓川 巧大学3年の兄である
二人兄弟でまあ、兄弟仲は良好なのだが、ちょっとお節介な癖が有る
その兄が意味ありげな顔で、
「梓紗、さっきコンビニでバイクで男と二人でいる所を見たんだが
彼氏でもできたか?」
えっ、嘘、見られてた、全然そんなんじゃないのに!
「あっ、アレねクラスメイトとご飯を食べただけだョ!
他に何にも無いから!」
「本当か、なんか雰囲気良さげだったぞ、」
「お兄ちゃんの気のせいじゃないかな、ほんとただ近くの
場所でご飯を食べただけ、食べたら直ぐに送ってくれたし、」
「つまり、これからか!」
「これからも、なんにもないの、もう、ほっといてよ
キャンプご飯しただけなんだから、彼はアウトドアショップで
バイトしてて、キャンプご飯は美味しいよと言ったから、
興味が出て食事を一緒しただけ!」
「彼、キャンプするのか、ほう、まあ親父達には、黙っててやるよ、」
「もう、いいよ、やましいことは無いんだから・・・」
ちゃんと分かってくれたか疑問は残るが、協力するとか
なんとか言って、自分の部屋に戻っていった、ほんとなんだかな~.
そうして、月曜日、クラスでお昼休みに、仲の良いミキミキ(三木谷)が
なんか、真剣な表情で、
「アズアズ、ちょっと」
と私の手をつかんで、春日君の所へ引っ張っていった。