会いたい
【3】
身体を冷やさないようにか、毛布と掛け布団が掛けられている。
お腹の痛みはなんとか耐えられるくらいになったけど...
──暑い。
暑いよ。まだ9月だよ。
身体は動かないので、足で毛布を蹴って足元に丸めた。
いい感じに丸められて、満足してたその時──
「検温ですよー」
看護士さんが元気よく入ってきた。
もっさりしている私の足元を見てクスっと笑った。
「...? どうしたんですか?」
「いえいえ、親子だなーと思って」
「え?」
「あなたの赤ちゃんも毛布を足で蹴って丸めてるのよ」
「そうなんですか?!変なとこ似ちゃいました~」
「いいじゃない。親子ってすぐわかるよ、...うーん。まだ熱下がらないね。」
この2日間は点滴のみ。お水も飲んではいけない。
ご飯もまだいつから食べられるか、経過を診てから、ということだ。
「喉かわきました。」
「そうなんだよね。私も1人目産んだ時、喉が渇きすぎて
花瓶の水を飲んでしまおうか、って思ったくらい。。
頑張ってね。あと少しだから。」
「...。はい。」
「あと丸2日は点滴続くけど、3日後からは食べられるかなー。
ご飯が食べられるようになったら、あなたはケガ人に変わるからね(笑)」
「その基準なんですね。」
「それまではよく寝て、体力回復してね。
1週間後に赤ちゃん連れてくるから、そしたら赤ちゃんと同室よ」
「1週間後?まだ会えないんですか?」
「あなたはまだ動けないから面倒見れないでしょ?
大丈夫、安心して。それまでは私たちが見るから」
「はい。そうですよね...。すみません、よろしくお願いします。」
あと丸2日は点滴かぁ。。
頑張ろう。
でもまだ会えないのかー。
...。
点滴してるとお腹空かないんだなー。
不思議だな。
しかし。。喉が渇いた。
本当にそこの花瓶の水、飲んでしまおうか。。
このまま干からびてしまわないのかな。
2リットルのペットボトルを持って水を飲んでる自分の姿を
想像しながら、諦めて眠りについた。




