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私の大切なたからもの  作者: 黒猫マグカップ
12/40

お山の汽車ポッポ

【12】



近所?でもないが車で15分くらいのところに大型のおもちゃやさんが出来た。

雨の日は大抵連れていき、らいとをカートに乗せて売り場を見て回る。

途中、子供用のおおきなおうちの見本がたくさん並んでいるところで遊ばせる。

窓から顔を出したり、ドアを開けたり楽しそうだ。

しばらく親は、ぼーーっと遊んでいる姿を見ている。


40分くらい経ち...


「らいと、もう帰ろうか。お腹空いたよ。」

「んー。」

らいとを抱き上げカートに乗せる。


そのあと回っていると、お山の汽車のおもちゃをらいとが発見する。


らいとをカートから降ろしてみる。


汽車は5㎝くらいのちっちゃいものが、4台。

ジェットコースターのように登っては坂道をびゅんびゅん下りる。

小さなお山を、登って下りて、ぐるぐる走る。


気になるようで、ずっと見ている。

途中電池がなくなりかけているのか、坂道(ベルトコンベア)が止まり、4台がだんご状態になる。

その都度らいとがお山のてっぺんまで汽車を運び、坂道を下らせる。


あ。こーなったらまた帰らないな。

きっと長い...40分くらい待つか。


40分経過。


「らいと、もう帰るよ」

「んーん!」

「帰ろ。お腹空いたでしょ?」

「んーん!」

「ほらー」

「!!!」

抱き上げた途端、泣き出す。


あーあ。。


帰りたくないのね。

遊んでたいのね。

よっぽど楽しいんだね。


「じゃ、もちょっとだけね」

泣き止んだ。

また遊びだす。


──でも帰りたいな。

もうここ来て3時間くらい経ってるよ。

てか、ぐるぐるしてるだけなのに、何が楽しいんだろ。。

うーーーん...。


「らいと、もう帰るよ」

「んーん!」


ダメか。。

これは最後の手段を使うか。

私的には、お誕生日やクリスマス以外でおもちゃを買って貰う、なんてことはなかったんだけど...。らいとが初めてこんなに興味持ったもんね。


「らいと、これ買ってあげるから、帰ろ」

「!!!」

らいとが目をキラキラさせてこっちを見る。


「でもね、いつも買ってあげるわけじゃないよ。今日は特別。わかった?」

「??」よくわかってないかも知れないがなんか泣き止んでる。

通じたかな?


カートに汽車のおもちゃを入れてから、らいとを乗せる。

持って帰れることがわかったようだ。


会計の時も、誰にも取られないようにじーっと見ている。

会計が終わり、車におもちゃを乗せてもじーっと見ている。


らいとは今、何を思ってるのかな。

箱だけ?って思ってるのかな。中にちゃんと入っているのか気になってるのかな。



お家に帰って、ごはんを食べてから、箱からおもちゃを出して単3電池を4本入れる。

スイッチを入れ、ベルトコンベアが動いた。

らいとに汽車を4つ渡すと、「わぁ✨」という感じで、嬉しそうにベルトコンベアに順番に乗せる。

あんなにおもちゃやさんで遊んだのに、また飽きずに遊んでいる。

よっぽど気に入ったんだなー。


何がおもしろいかわかんないけど、しばらくおとなしく遊んでいるので

遊んで貰えない私が暇過ぎて、私のお昼寝タイムが増えてしまったのだった。



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