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第2281話 祝勝会は賑やかに

こちらは「皆の家」。

 ☆亜美視点☆


「いやいや。 素晴らしい試合だったよ素晴らしい」

「辛勝でしたわねー」

「私達抜きで勝てるんなら大したもんよ」

「だな」


 ネット中継で観戦していたアルテミスとクリムフェニックスの試合は、最終セットもギリギリまでもつれて最終的にはアルテミスが競り勝った。

 これは凄い事である。


「美夕ちゃん、皆が勝ったよぉ」

「すー……」


 美夕ちゃんを始め、他の子達もまだ大人しく眠っているようだ。


「麻美ちゃん達はこのまま帰ってくるのか?」


 夕ちゃんがソファーに座りながら訊いてくる。

 場合によってはチーム内で祝勝会をやったりする事もあるけど、今のところそういった連絡は無い。


「多分帰ってくるんじゃないかな」

「じゃあここで祝勝会だな」

「そだねぇ」


 ピロリン


「お、麻美から連絡来たわ。 やっぱり『皆の家』に帰ってくるみたいよ。 弥生とキャミィとミアも来るみたいだわ」

「宮下さんと可憐ちゃんはさすがに来れないかぁ」

「まあ、仕方ないですわよ」

「にしても、弥生達来るのね」

「多分、美夕達を見に来るんだよ」

「なるほどな」


 来たら目一杯に煽ってやるよ。



 ◆◇◆◇◆◇



「邪魔すんでー」


 来たよ来たよ。 弥生ちゃん。

 早速煽っていくよ!


「ぷぷぷ! 私が居ないアルテミスに負けたねぇ!」

「へいへい」

「あ、あれ? あまり効いてない?」

「言われるのがわかっとったさかいな。 そないな煽り効かへんよ。 おー、チビ共は皆よう寝とるな」

「ワハハ」


 私の煽りをスルーして美夕達のベッドの前に移動する弥生ちゃん、キャミィさん、ミアさん。

 やっぱり赤ちゃんを見ると皆の顔が優しいものに変わるね。


「にしても……紗希んとこの双子はほんま見分けつかへんな……」

「きゃはは」


 実は私もまだ完璧に見分けがつくわけじゃないんだよね。

 完璧に見分けられるのは母親の紗希ちゃんだけである。

 一通り赤ちゃん達の顔を見た三人は、ソファーの方へ移動して座る。

 麻美ちゃんと天堂さんはまだ赤ちゃん達の顔を覗き込んでいる。


「しかしまあ、良い試合だったよな」

「ですわね」

「正直負けるとは思うてへんかったで」

「そやナ」

「アルテミス強かったでス」


 私達もアルテミスが勝つ確率はあまり高くないと踏んでいたところがある。


「なはは! 亜美姉の代わりを託されて負けるわけにはいかないー!」

「それや。 亜美ちゃんの代わりっちゅうやつがほんまに成立しとったんが驚きや」

「麻美ちゃんは天才だからねぇ」

「なはは! なははは!」

「そやけど、あないなレシーブ技術は無かったやん」

「あれはここ数日の特訓の成果よ」

「数日やて?」

「そうー! 数日でマスターしたー!」

「ほ、ほんまかいな」

「私が特訓を見てあげたからね」

「亜美ちゃんが特訓したんか……まあ、そらあれぐらいはやれるようになるか……」

「私が見たからだけじゃないよ。 麻美ちゃんの元からの才能だよ」

「なはは!」


 麻美ちゃんは胸を反らして威張っている。

 まあ、今回の麻美ちゃんの活躍はこれぐらい調子に乗っても良いだろう。

 まあ、いつも通り姉の奈々ちゃんには「調子に乗るな」と、怒られているけど。


「それと渚や。 渚も試合中にどんどんパワーが上がってきよってな」

「あれに関しては私達は何もしてないわよ? 試合中に何かあったんでしょ?」

「ですね。 佐伯さんに色々と発破をかけられたらしいですよ。 ベンチで私も軽くアドバイスしましたし」

「佐伯さんと前田さんが渚ちゃんの進化のきっかけを作ったんだね」

「私の目指すべき道ってのが見つかった感じでした」

「その道がお姉ちゃんみたいなゴリラなのはいかがなものかー」

「ゴリラじゃないわよ」

「いやいや。 ゴリラだよ」

「怒るわよ……」

「うわわ……デコピンはやめてぇ」


 奈々ちゃんのデコピンはとんでもなく痛いんだよ。

 このゴリラパワーが美夜ちゃんに受け継がれていない事を願うばかりである。



 ◆◇◆◇◆◇



 弥生ちゃん達にはちょっとばかり悪いと思いながらも、アルテミスの祝勝会を行う事に。


「強敵クリムフェニックスに勝利を祝して! 乾杯ー!」

「なはは! んぐんぐ! ぷはーっ!」

「ぷはーだよ!」


 私も出産を終えてアルコール解禁である!

 まあ、缶チューハイなんだけどねぇ。


「うぇーん!」

「赤ちゃん泣き始めたで? 誰や」

「界人ですわね。 よしよし。 お腹空いたのかしらね? 今ミルク用意するわねー」

「おお、西條さんも母親しとるな」

「チビママやナ」

「チビじゃない!」

「チビなのよねー……」

「だはは」


 奈央ちゃんは「むきーっ」とか言いながら台所へ向かった。

 ミルクを作る設備がリビングには無いからねぇ。

 まあ、今から増設するわけにはいかないから、ミルクの用意は毎回台所に行くしか無いね。


「他の子は大丈夫なんか?」

「何かあったら泣いて知らせてくるよ」

「さよか。 夜とかはどないなん?」

「まだそこまで激しく夜泣きはしないよ」

「そうね」

「美智香も言い出したんは半年ぐらいしてからやったしなあ……」


 それは今から覚悟しておかないといけないねぇ。


「ところでや。 今年のクリスマスはまた西條家でやるんか?」

「やりますわよー」

「ちゅぱちゅぱ」


 界人君にミルクを飲ませながらリビングへ戻って来た奈央ちゃん。

 今年のクリスマスも西條家クリスマスパーティーに参加予定である。

 赤ちゃんはどうするのかという問題があるにはあるけど、その辺りは奈央ちゃんに考えがあるそうなので心配は無いだろう。


「ビンゴ楽しみだよ」

「またビンゴに燃えてるよぅ」


 私のビンゴ熱はいつも高いんだよ。


「今年もゆりりん来るんよな?」

「もちろん」


 姫百合さんやブルーウイングスの皆も招待してあるよ。

 皆、赤ちゃんズを見るのが楽しみで仕方ないようだ。

 

「ゆりりん来るんやったら楽しみやな」

「パーティーの後も年末の生歌番組までは滞在するみたいですわ」

「賑やかになるわね」

「だねぇ」


 このお屋敷も、いつの間にやら色々な人が来るようになったものである。

 これはまた近い内に増築するかもしれないよ。



 ◆◇◆◇◆◇



「酔ってないよぉ〜」

「だはは! 亜美ちゃん、しばらく飲まん内に弱なったんちゃう?」

「みたいだねぇ〜」


 今、缶チューハイ4本目である。

 妊娠前は6本ぐらいはいけたのにねぇ。

 これ以上飲むと寝落ちするからこれでストップだよぉ〜。


「紗希ちゃん! 脱ぎまーす!」

「だから脱ぐなって」

「皆、子供が出来たかて根本は変わらへんねんな……」

「そだねぇ〜」


 久しぶりにカオスな宴会が帰ってきて嬉しいよ。

 希望ちゃんは相変わらず寝落ちしてるし、奈央ちゃんはお子様モードになっている。

 麻美ちゃんは爆笑しているし、賑やかで素晴らしいよ素晴らしい。

 クリスマスパーティーの日が今から楽しみで仕方ないよ!

賑やかな祝勝会になったようだ。


「希望だよぅ。 私も試合頑張ったよぅ」

「希望ちゃんの安定感は凄いねぇ」

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