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第2192話 夏はどうする?

マイバイクをカスタム中の麻美。

 ☆麻美視点☆


 カチャカチャ……


「そこをボルトナットで締め込んで下さい」

「おー」


 カチャカチャ……


 私は今、マイバイクのパーツを換装中であるー。 星野さんから教えてもらいながらバックミラーとテールランプをカスタム中ー。


「でけたー」

「良いですね!」

「なはは。 ハート形のバックミラー」

「可愛いです」


 お店から取り寄せたパーツを取り付けて、楽々換装完了ー。


「星野さんも結構イジってあるのー?」

「はい。 見た目とかは特に」


 星野さんのバイクを見ると、たしかにちょくちょく換装してあるー。 ドルフィンという車種なので、ミラーやテールランプ等もイルカの形の物にしてあるし、イルカのステッカー何かも貼ってある。


「マフラーにシート、ハンドル、サスなんかも換えてあります!」

「すごー!」


 結構お金もかかっていそーだ。 星野さん、趣味にお金使うタイプだー。


「また今度色々教えてねー!」

「はい、もちろんです」


 今後、バイクの事は星野さんに教えてもらおー。


「お、やっとるな」

「あ、月島先輩と、キャミィさんー」

「オウ、アサミー」


 昨日の七夕パーティーの後、当然のように「皆の家」に泊まった東京組ー。 月島先輩は今朝早くに三山先輩を職場まで送っていったらしい。 んでまたわざわざ「皆の家」に戻って来たー。


「月島先輩とキャミィ先輩はバイクのカスタムしないんですかー?」

「今はええかな。 釣り具に金かけとるし」

「ワハハ。 ウチはバイクのことようわからン」

「教えますよ?」

「オー! ほなこんどおしえテ」

「わかりました!」


 星野さんは我々のリーダー的存在になってしまったー。 私達はライダー歴浅いから仕方なし。 とにかく今は色々教えてもらいながら覚えていくしかない。


「そういえば、藍沢先輩のお姉さんもバイクは買ったんですよね?」

「うむー。 家にあるー」

「今はお腹の中に赤ん坊がおるさかい、乗るんは控えとるみたいや」

「その方が良いですね」


 お姉ちゃんとも早くバイクで何処か行きたいなー。



 ◆◇◆◇◆◇



 平日とはいえ、今は妊婦さん組が「皆の家」で共同生活している為、割と賑やかー。 まだ東京組も残っているので尚更ー。 お昼を皆で食べながら、この夏をどう過ごすかを話し合う。 まず前提として、旅行は無しとの事。 妊婦さんが一杯いて、旅行先何が起きるかわからない為であるー。


「旅行が無いとなると色々と困るわね」

「そだねぇ」

「ここでダラダラしてるのも嫌だけどさー」

「そうは言っても、こんだけ身重な人がいるんじゃあな」

「そうやなあ」


 と、中々良い案は出ない。 出かけようにも歩き回るのも難しいだろうし、遠出もまず出来ないしー。


「奈央ー。 何かこの辺で良い感じの避暑地に別荘無いわけー?」

「あるわよ?」

「あんの?」

「ええ。 山の巨大コテージがありますわよ。 ただ産婦人科がちょっとばかり遠くなるかしら」

「車があれば何とかなったりしない?」

「それならまあ、何とか大丈夫かしら?」

「ほいじゃ、その巨大コテージに行きましょ」

「いやいや。 行けても盆休み中ぐらいですわよ? 皆の職場から離れ過ぎてしまいますわ」

「む、むむぅ」


 やはりこの夏はここでダラダラと過ごす事になるのだろうかー? かかりつけの産婦人科から遠くない場所かつ、皆の職場からも離れ過ぎないなんていう素晴らしい条件の別宅とか、そうそうあるはずもー……。


「かかりつけの産婦人科から遠くない場所かたまた、皆の職場からも離れ過ぎない、素晴らしい別宅あったよ」

「あるんかいな?!」

「うん。 西條家別宅リストでこの辺の地域で絞り込んだら、中々良い感じの別宅が出て来たよ」

「そんなリストがあるのか……」

「ふむ。 何処ですの?」

「ここだよ」


 亜美姉と西條先輩がパソコンの画面を覗き込む。 西條先輩は「ふむ」と小さく頷き。


「ここなら良さそうですわね。 駅近、産婦人科にも車で行けて、佐々木君や前田さん、三山君、神山さんの職場へのアクセスも問題無し」

「うわはは。 良いじゃん。 夏はそこで過ごしましょうよ」

「そうですわね。 『皆の家』でダラダラするよりはマシかも。 亜美ちゃん、早速予定を」

「らじゃだよ。 掃除の手配をしておくよ」


 亜美姉が素早く電話をかけて、ハウスキーパーさんに掃除の依頼をしているー。


「何だか知らない内にパッパッと決まっちゃいましたね?」

「具体的にはどの辺りになるのぅ?」

「ここから20分程車を走らせた場所ですわ」

「はぅ。 幼稚園からは遠いよぅ」

「あら。 夏休み中に幼稚園のお仕事ありますの?」

「うん。 1日だけ」

「なはは。 その時は私が送り迎えするー」

「ありがとう麻美ちゃん」


 車で20分ならよゆー。 ここから20分くらいの場所となると、市内周辺かー?


「その別荘とやらは何人入れるわけ?」


 お姉ちゃんが西條先輩に確認すると、西條先輩は「さあ? 亜美ちゃん何人入れます?」と、秘書の亜美姉に振る。


「うーん。 寝室35部屋」

「何でそんなに寝室あんのよ?!」

「おほほ。 別荘とはいえ、パーティー会場なんかにも使ったりします故。 宿泊のお客様の為に多めに作ってありますわよ」

「ワハハ。 さすがやナ」


 何はともあれ、それだけ部屋があれば問題無いだろー。 というか、それってこのお屋敷より広くないかー?


「よし。 使用予約取れたよ」

「ご苦労様ですわ」

「亜美姉、仕事出来る女ー」

「えっへんだよ」


 亜美姉は実際、西條先輩の第一秘書として「敏腕」の名で通っているらしいー。 まあ、亜美姉なら当然かー。


「というわけで、8月から月末にかけてはその別荘で生活しますわよー」

「いぇーい」


 いつもとは違う環境で、約一ヶ月過ごす事になるようだー。 その間、こちらの屋敷や自宅はハウスキーパーさんに清掃してもらう手筈になっているらしいー。 ハウスキーパーさん大変そうー。



 ◆◇◆◇◆◇



 夕食の時間。 仕事から帰って来た宏太兄ぃと前田さんにも、夏の予定を共有する。 少し職場が近くなるらしい。


「三山はどうなんだ?」

「さすがに遠くなるが、気にする程じゃない」


 らしいー。 ちなみに蒼井先輩の旦那さんにも聞いてみると「はははは!」だそうですー。 何の笑いなのかー。


「それにしても、別荘ってそんなにあるものなんですか?」

「西條家にはあるんですわよ」

「西條家怖いです……」


 天堂さんと星野さんはまだ西條グループの無茶苦茶さ加減に慣れていないようです。 来年にはこれが当たり前だと思うようになるだろー。


「とりあえず私は自分のバイクで行きますので後で住所下さい」

「らじゃだよ」


 私は車で行くつもりですー。 バイクは後で運んでもらえるとの事なので、その方向でー。 夏の間も皆でツーリングに行く事になりそーです。 それも楽しみー!

夏は西條家の別荘で過ごす事になるようだ。


「奈々美よ。 そこら中にあるわね、別荘」

「私も数を把握しきれないよ」

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