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第2170話 仲間が欲しい

「皆の家」に帰ってきた亜美達。 星野さんは早速仲間探しを始める。

 ☆亜美視点☆


 ツーリング&ドライブから帰ってきた私達。 中々に楽しい時間だったよ。


「大型二輪免許?」

「誰か取る予定がある人とかいないですか?」


 帰ってきてリビングでのんびりしていると、星野さんが皆に大型二輪の免許を取る人がいないか訪ねた。 一応ネットで知り合ったツーリング仲間はいるようだが、もうちょっと身近なツーリング仲間が欲しいようだ。


「今のところ予定は無いなぁ」

「同じく」

「きゃはは。 私、乗り物の運転は無理ぽいー」


 と、予定がある人は今のところ無さそうだ。 そんな中……。


「私、一応持ってますけど……私もどちらかというとネット仲間さんと同じく遠方になりますかね」

「ええーっ?!」

「ひ、姫百合さん大型二輪免許持ってるの?!」

「イメージ出来なさ過ぎっしょ」

「そ、そうですか? 実家に普通にバイクありますし、ちょっとしたお出かけぐらいなら乗りますよ?」

「また姫百合さんの新しい情報が明らかに……」

「はい、これ」

「おお、本当だ」

「姫百合さん、連絡先交換お願いしても?」

「大丈夫ですよー。 こっちがプライベート用のスマホです」

「ありがとうございます」


 何だかあっさりツーリング仲間をゲットした星野さん。 とはいえ姫百合さんも普段は多忙なアイドル。 中々都合が合わないだろう。 もっと気軽に一緒にツーリング出来る仲間が欲しいだろう。


「大型二輪やったらウチとキャミィも一応持っとるよ。 バイクは持ってへんけど」

「ワハハ」

「ええーっ?! 弥生ちゃんとキャミィさんも持ってるの?!」

「月島、お前一体どんだけ免許とか資格持ってるんだ?」

「さあ? 数えた事あらへんな」

「数えた事あらへんって……」

「しゃあないなあ。 ほれ、これがウチが持っとる資格や免許や」


 と、弥生ちゃんがカードケースのようなものを取り出して広げる。 その中身の数たるや……。


「えぇ…」

「いつの間に」

「普通免許と船舶だけじゃなかったの?」

「いやー。 何やおもろなってもうてな。 簡単に取れそうな資格とか取ってたらこないなってもうたわ」


 簡単に取れる資格って言うけど、割と勉強が要るものも結構あるように見える。 危険物取扱者甲種とかまであるけど使う事あるのかな?


「弥生さ、こんなの使う事あんの?」

「ほとんどあらへんな。 持ってるだけや」

「なはは。 資格マニアっていうやつー」

「それやそれ。 集め出したんはほんまつい最近なんやけどな」

「そうなんだね」

「ほんで、これが大型二輪やな」

「ワハハ。 これがウチのヤ」


 弥生ちゃんとキャミィさんが大型二輪免許を星野さんに見せている。


「おお……」

「まあそやけど、さっきも言うたようにバイクは持ってへんねんな」

「ウチもヤ」

「購入予定は無いんですの?」

「ウチは車持っとるさかいなあ」

「ウチはかってもエエけどナ」

「キャミィ先輩買いましょう! 一緒にツーリングしましょう!」

「うわわ、星野さん前のめり」

「ウーム。 エエかヤヨイ?」

「ええんちゃう? ウチの車使わんでも良くなるし。 しかしツーリングか。 ちょっとおもろそうやな」

「月島大先輩も買いましょう!」

「……えらい前のめりになるな。 そやけどそやなあ。 ツーリングはおもろそうやしまあええか」


 と、あっさりとバイク購入を決める二人であった。 そうなると動き出すのが早いのが私と奈央ちゃんである。


「サイジョーのバイクがオススメだよ」

「ですわよ」


 私が素早くサイジョーのバイクのカタログを取り出して二人の前に並べる。


「うわはは! 流れるような動き!」

「きゃはは! 笑うんだけど!」

「あんさんら、ほんま怖いな……」

「他のメーカーのバイクより高性能ですわよ」

「見た目も色々なタイプあるよ」

「さ、さよか」

「ワハハ。 ええやン」

「もちろん、知人価格で提供させてもらうよ」

「ですわよ」

「まあ、安くなるんやったらありがたいな」

「うんうん。 さあ、選ぶと良いよ」

「いや、そない慌てて買わんでも…」

「ウチはすぐにかうデ」

「おお? キャミィさん!」

「オオガタはどれや?」

「この辺が大型だね」

「おお。 みためカッコイイナ」

「サイジョーのバイクは見た目にも拘りがあるんだよ」

「私が乗ってるドルフィンも、見た目可愛いくてお気に入りです」

「ドルフィン……これカ。 ほんまや、イルカみたいでカッコエエナ」


 キャミィさんはしばらくカタログを眺めながら「ウーム」と考え込み。


「ヨッシャ! ウチはこのSJX-600シャークにするデ」

「サメをモデルにしたタイプだね」

「ドルフィンとは兄弟機ですわね」

「ワハハ」

「では、早速行きましょう!」

「え、今から行くんか?」

「もう時間も時間だし、明日にしたら?」

「それもそうですわね」


 時間は既に夕方になっており、今からではさすがに遅い為、バイクは明日見に行く事になった。 今夜の内に弥生ちゃんも目星をつけておくとの事で、明日はバイク二台お買い上げの可能性があるね。



 ◆◇◆◇◆◇



 夕飯の時間だよ。 弥生ちゃんはあの後もカタログと睨めっこしている。 結構悩んでいるようだ。


「んむんむ」

「うーん」

「そんなに悩む?」

「買うとなったら目一杯悩むやろ」

「ヤヨイはクルマのときもかなりなやんでたデ」

「そうなのぅ?」


 弥生ちゃんはこういうのに妙な拘りを持っているようだ。 部屋の家具の配置や寸法合わせなんかもそれだね。


「よし。 ウチはこのギンカクってのにするで。 名前のフォルムが気に入った」

「ギンカクだね。 重厚感のある見た目のバイクだよ。 性能もかなりのものだよ」

「これで二人共決まりですわね」

「良いですね! 私も明日ついて行っても良いですか?」

「星野はん、よっぽど仲間が増えるんが嬉しいんやな」

「まあ、一人でも楽しめるのですが、仲間がいた方がもっと楽しいので」

「まあ、それはそやな。 ウチも釣りは一人でやるのも好きやけど、佐々木君や前田さんと行くのはもっと楽しいしな」

「月島大先輩は釣りもされるんですか?!」

「おお、やるで」

「私もやるんですよ!」

「ほんまか!」


 弥生ちゃんと星野さんはガッチリと握手を交わす。 まさか、こんなところで趣味が合うとはだよ。 それにしてもこの数日で、星野さんのイメージがガラリと変わったねぇ。


「天堂先輩は釣りもバイクもやってくれなくて」

「ご、ごめんって」

「なはは」

「というか、星野さんって普段からこんな感じなわけ?」


 天堂さんに訪ねる紗希ちゃん。 天堂さんは普通に頷き。


「大体こんな感じですね。 今までは先輩方に囲まれて緊張してたんじゃないですか?」

「は、はい」

「なるほどね」


 つまり、今の星野さんが素という事だね。 緊張も解れて打ち解けてきたようで何よりである。


「今度皆で釣り行こうや」

「是非」


 星野さんと弥生ちゃんやキャミィさんの交流が増えそうだね。

 

弥生とキャミィがバイクを買うことに。


「紗希よん。 弥生も中々面白い奴よね。 何よあの資格の数ー」

「びっくりしたよ」

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