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第2169話 ツーリングとドライブ

バイクでツーリングに出かけるらしい星野さん。

 ☆亜美視点☆


「星野さん、ツーリング行くの?」

「はい」

「おお……カッコイイねぇ」


 5月のお休みはまだ続く。 旅行の予定が無い為、皆は自由に予定を立てて行動している。 星野さんはバイクでツーリングに出かけるらしい。


「私も車でついて行って良いかー?」

「え、車で?」

「こら麻美。 いきなりそんな事言ったって邪魔になるでしょ?」

「なはは……たしかにー」

「ま、まあ大丈夫ですよ。 そんな遠くまで行かないですから」

「はあ……ごめんなさいね星野さん。 バカの事よろしく」

「いえいえ! こちらこそよろしくお願いします」

「私も行くよ!」

「亜美姉もー?」

「うん。 運転は麻美ちゃんにお任せするよ」

「あんたねぇ……はあ……」

「あ、あはは」


 という事で、私と麻美ちゃんは星野さんのバイクツーリングに、車でついて行く事にするのであった。



 ◆◇◆◇◆◇



 ガレージに出てきた私達は、それぞれバイクと車に分かれる。


「星野さん、はいこれ」

「これは?」

「通話用のマイクとスピーカーだよ。 ヘルメットの内側に貼り付けて使うんだよ」

「西條グループ製ですか?」

「もちろんっ! こっちのとペアリングは済んでるから使えるはずだよ」


 という事で、出発前にテストを行い問題が無い事を確認する。


「行き先は?」

「外房を南下しようかと」

「太平洋沿いだね。 私達は星野さんについて走るから、何かあれば連絡お願いねぇ」

「わかりました」

「それでは出発ー!」


 私達は車に乗り込んで星野さんの出発を待つ。 バイクに股がる星野さんはとてもカッコよく見える。


「イケ女だねぇ星野さん」

「カッコイイー」


 ブォンブォーン! 


「おお、エンジン回り出したよ」

「大型バイク凄いー」


 ブォンブォーン!


「では出発します」

「らじゃだよ」

「りょーかーい!」


 星野さんがバイクを動かし始める。 それに続いて麻美ちゃんも車を発車させ、ツーリング&ドライブがスタートした。

 後ろから見る星野さんのドライビングのカッコ良さたるや。 女子が見ても惚れるレベルだよ。


「ライダースーツも似合ってるね。 もしかして星野さん、学園では女子からもモテてたんじゃないかな?」

「なはは。 蒼井先輩タイプー」


 あり得るねぇ。 星野さんが意外にもワイルドタイプな女子だったとはだよ。 この間の水着なんて本当に凄かったからねぇ。



 ◆◇◆◇◆◇



 走り出して1時間程で外房の海岸沿いに出てきたよ。 車の窓の外には太平洋が広がっている。


「バイクで潮風を感じながら走るのは気持ち良いだろうねぇ」

「なはは。 窓開けるー?」

「そだねぇ」


 という事で、私達も潮風を感じながら走る事に。 前方の星野さんは、相変わらずカッコ良くバイクを運転しているよ。


「星野さんはよくツーリング行くの?」

「あ、はい。 割とよく行きます」

「普段はどんな所に行くのー?」

「色々ですね。 泊まりで行ったりもしますよ」

「おー。 結構アクティブなんだねぇ。 バイクが好きだったりとかしたの?」

「そうですね。 兄が乗ってたのを見てるので。 免許取れるようになったらすぐに教習所行きました」

「お兄さんいるんだね」

「はい」


 星野さんの事が少しずつわかってきたよ。 やはり親睦は深めるものである。


「先に見えるコンビニに入ります」

「りょーかーい」


 星野さんからの通信で、コンビニに入って少し休憩をする事に。 ゆっくりとコンビニの駐車場に入っていく星野さんのバイクと麻美ちゃんの車。


 ブロロロ……


「ふぅ……」

「星野さん、バイクって気持ち良い?」

「え? あ、走ってる間は気持ち良いですよ。 ただ、信号待ちで止まったりすると暑くて」

「あ、そうなんだ」

「はい」


 うーむ。 バイクの弱点のようだ。 サイジョー製のバイクを何とかして、快適に出来ないものだろうか?


「何か買いに行きましょう。 少しここで休憩します」

「らじゃだよ」

「はーい」


 コンビニに入り、軽く食べられる物と飲み物を購入。 海を見ながらベンチに座り休憩タイムだ。


「普段泊まりでツーリングするんだよね?」

「はい。 静岡、長野、岐阜、岩手、富山。 色々行ってます」

「おお……プロツーリストだねぇ」

「プ、プロというほどでは」

「なはは! 星野さんは御朱印巡りとかしないのー?」

「御朱印巡りですか? 私はしてないですね」

「そっかー」

「この先にいくつか神社があるので、寄って行きますか?」

「良いのー?」

「せっかくですから」

「やったー!」


 御朱印集めが趣味の麻美ちゃんは大喜びである。 この先にいくつかある神社に寄る事になったよ。


「なはは」

「麻美先輩、御朱印巡りするんですね?」

「うむ。 これを見たまえー」


 麻美ちゃんがバッグから御朱印帳を取り出して星野さんに見せる。


「凄いですねっ!? めちゃくちゃ行ってるじゃないですか?」

「なはは! マイカーを手に入れてからはちょこちょこ色々な所へ行っているー!」

「プロゴシュイニストじゃないですか」

「なはは!」


 麻美ちゃんのフットワークの軽さも中々のものだからねぇ。 たまに私もついて行ったりするよ。 だからか、私も実はそれなりに御朱印が集まっていたりする。


「良い趣味ですね」

「ツーリングも中々ー」

「だよねぇ。 バイク一つで色々な場所へ行くなんて、浪漫だねぇ」

「楽しいですよ。 ツーリング仲間と一緒に走ったりもしますし」

「おお、仲間がいるんだねぇ」

「はい。 とはいえ、ネットで知り合った人達で、皆さん遠方の方々ですけど」

「あー、そうなんだねぇ」


 星野さんのイメージがどんどん上書きされていくよ。 バレーボールをしている星野さんしか知らなかったのにねぇ。 やはり親睦を深めるのは大事である。



 ◆◇◆◇◆◇



 再びバイクと車に乗り込み、外房の海岸沿いを南下。 途中の神社に立ち寄り、参拝と御朱印を頂く事に。


「私、あまり詳しくないんですが……」

「私について来るが良いー!」

「わかりました姉弟子!」

「なはは!」


 あ、姉弟子……。 そういえばかなり以前に麻美ちゃんがそう呼ぶように言ってたっけ? 二人とも遥ちゃんの弟子だからねぇ。


 麻美ちゃんは慣れた様子で参拝を終わらせる。 星野さんは見よう見まねである。 社務所へ向かい御朱印を頂くよ。 星野さんは御朱印帳も買っていた。 これからは機会があれば星野さんも御朱印を集めるとの事。 麻美ちゃんは仲間が増えて喜んでいた。


 あと二つ程神社を巡った私達は、時間も時間という事で帰路につく。

 

 ブロロロ……


「こういうのも楽しいですね。 先輩方は大型二輪は取らないんですか?」

「予定は無いねぇ」

「無いー」

「そうなんですね」


 私達の場合、車の方が何かと便利だからね。 興味が無いわけではないけど、今のところ予定もない。


「誰か大型バイク乗る人いないですかねー」

「帰ったら訊いてみると良いよ」

「ですね」


 星野さんも仲間を増やしたいようだ。 誰かいるかな?

ツーリングとドライブを楽しんだ亜美達。 星野さんのツーリング仲間は増えるのか?


「奈央ですわ。 大型二輪は予定ないですわね」

「きゃはは! 奈央が乗ったら足つかないっしょ!」

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