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第2164話 バーベキューパークへ

バーベキューパークへ向かう亜美達。

 ☆亜美視点☆


 ブロロロ……


 5月3日です。 ゴールデンウィークで皆も集まっているという事で、旅行ではないけどバーベキューに出かける事になった私達。 姫百合さんやブルーウイングスの皆まで集まり、とても賑やかになっている。


「きゃは! きゃは! ブルーウイングスとバーベキュー!」

「紗希はちょっと落ち着いて……」

「無理やで旦那はん! 推しとバーベキュー! 推しの水着! テンション上げるな言う方が無理なんや! だは! だはは!」


 アイドルの追っかけ達はこのようにテンション爆上がりである。 私にはわからない世界だよ。 知識欲の権化である私も、アイドルの追っかけについて深く知ろうとは思わないよ。


「それはそうと、アイドル組は大丈夫なの? 今から行くバーベキューパークって当然他のお客さん達も一杯いるわよね?」

「いますわよー」

「大騒ぎになりませんか?」


 天堂さんも心配している様子。 実は彼女もブルーウイングスのファンだったりする。 紗希ちゃん程舞い上がっていないようだけど、人によるのだろうか?


「大丈夫です!」


 そんな我々の心配を他所に、自信満々に胸を張る姫百合さん。


「変装はお手の物なので」


 バッグから変装グッズを取り出して装着する姫百合さん。 怪しいサングラスにウィッグ。 帽子まで被って別人になりすます。


「おお、姫百合さんには見えないけど怪しさ満点だな!」

「まあ、何処ぞのセレブに見えなくもありませんわね」

「ワハハ」

「ブルーウイングスのメンバーは……」

「大丈夫です! 私達も変装慣れしてますので!」


 と、姫百合さんに続いてブルーウイングスの子達も変装グッズで変装を始める。


「あのさ……」

「それはちょっとどうなんだい?」


 ブルーウイングスの変装を見た皆は、顔を顰めるのだった。 それも仕方ない。 何故なら……。


「何で皆してゆりりんと同じ格好に変装すんねん!?」

「なはは! 皆同じで逆に目立つー!」


 そう。 皆、全く同じ格好なのである。 これは確かに逆に目立つよ。


「きゃはは! まあ、これはこれで良いじゃん」

「良いのかなぁ?」

「はぅ」


 結局心配が増えるのであった。



 ◆◇◆◇◆◇



 バスは西條バーベキューパークに到着した。 まずは併設するペットランドにペット達を預けるところからである。


「マロン、メロン。 ここで遊んで待っててね。 バーベキュー終わったら顔見に来るよ」

「みゃ」

「なー」


 他のペット達もペットランドに預かってもらい、すぐに他の動物達の中に入って遊び始めた。


「うちのペットハウス並みに充実してるね」

「ペットハウスはこのペットランドを参考にした部分もありますもの」

「なるほど」

「さて、では私達はバーベキューパークへ行きますわよー」

「おー!」


 集団になって移動を開始した私達。 変装しているのに同じ見た目のアイドル達は、やはり目立っているようだが、まさかの姉妹説が広まり始め身バレは回避されている。


「意外とどうも無いんやな……」

「だから大丈夫だと言ったのです」

「何だかなあ……」


 さて、取り敢えず水着に着替える人達は先に更衣室へ。 それ以外の人は、プールサイドにあるバーベキュースペースへ向かう。 バーベキュースペースは完全予約制であり、私達のような人数が多いグループにも対応出来るエリアもある。 さすがは西條グループ。


「さて。 こちらですわ」

「鉄板が沢山並んでるわね」

「多人数用エリアですわ。 荷物はこの辺に」

「重かったわ」

「嘘だよ。 奈々ちゃんのパワーを持ってすればこんな荷物……」

「デコピンするわよ」

「……」


 それは痛いからやめてほしいよ。

 さて、荷物を置いていつでもバーベキュー出来るように準備を進めていくよ。


「おやおや。 火は自分で点けるのね」

「ライターかマッチで簡単に点けられるでしょ」

「甘い! 甘いぞ奈々美っち!」

「な、何が……?」


 奈々ちゃんの言葉に宮下さんが噛み付いている。


「適当に火を点ければ良いわけじゃないのだよ」


 サバイバル知識がやたら豊富な宮下さんは、奈々ちゃんに火の何たるかを説いている。 薪の選定やら薪の組み方やら、何か細かい事まで……。


「取り敢えず私に任せなさいってね」

「じ、じゃあ火の方は宮下さんにお任せするわよ」

「うわはは!」


 そちらは宮下さんに任せておけば問題無いだろう。 私も焚き火についてそんなに詳しいわけじゃないからねぇ。


「薪はレンタルかー! 借りて来る!」


 シュタタ……


「忙しないわね」

「まあ、良いじゃないですの」


 さて、そうこうしていると水着組が着替えてこちらに合流し始めてきた。 アイドル組は相変わらず変装したままである。 皆、パーカーを上から羽織っているので水着の全容は明らかにはなっていない。


「うわわ。 星野さん結構際どくない?」

「そうですか?」


 上はパーカーに隠れて見えないけど、下は中々に凄い角度である。 星野さんって結構大胆なタイプなのかな?


「ほほう。 中々だな夕也よ」

「ふむ」

「ほら、スケベな男子が見てるよ!」

「あ、あはは……み、水着なんて見られてなんぼなのでは……」

「よう言うた! 星野さん、中々やるやん」


 何故か弥生ちゃんに褒められる星野さん。 ちなみにそんな弥生ちゃんは割と普通そうな水着である。 下しか見えないけど。


「ところで美智香はどないした?」

「宮下さんなら火を焚くのに薪を貰いに……」

「薪貰ってきた! さあ、火を焚くわよ」

「何だか楽しそうですね」

「火を点けるだけやろ?」

「あ、それは禁句……」

「違う! 見てなさい弥生っちに奈々美っち!」

「何でよ……」


 宮下さんによる焚き火講座が始まり、奈々ちゃんと弥生ちゃんは捕まってしまったようだ。 ブルーウイングスの子や姫百合さんも興味があるのか、宮下さんの作業を見ている。


「なはは。 私はちょっと泳いでくるー」

「お供します」

「同じく」


 麻美ちゃんと天堂さん、星野さんはプールの方へ。 早くも自由行動が始まったようである。


「アミは何をするんですカ?」

「あ、ミアさん。 私はバーベキューの準備かな」

「ナルホド」

「ワハハ! ミア、およぐデー」

「はわわ」


 キャミィさんに手を引っ張られてプールの方へ走っていくミアさんであった。


「あれは夕ちゃんに水着を見せたかったのかな?」

「何がだ?」

「あ、何でも無いよ」


 夕ちゃんが反応したが、取り敢えずはぐらかしておく事にする。 まあ、夕ちゃんなら誰のどんな水着でも褒めるだろうけど。


「どうだ! 火とはこうやって育てるのよ!」

「おお、凄いですね!」

「何がや……ようわからん」

「弥生っち、話聞いてた?!」


 あちらはあちらで賑やかである。 火が点いたようなので、鉄板を用意してバーベキューの準備を始めよう。 宏ちゃんと遥ちゃんがそろそろ暴れ出しそうだからねぇ。

火も点いてバーベキューの準備に入る。


「希望です。 宮下さんとキャンプとかしたらうるさそう」

「だねぇ」

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