第2130話 先輩は尊敬している
軽く休憩する為にフードコートへ来た亜美達。
☆亜美視点☆
スパ施設で過ごす私達。 サウナで整った私達は、一度水分補給の為にフードコートへやって来たよ。 ここでは軽い食事やがっつり目の食事、飲み物にデザートと何でもあるのである。 西條グループの施設である為、当然食材も最高の物を使い、最高の味を提供している。
割にはお値段リーズナブルなのも素晴らしいよ素晴らしい。 デザートにはもちろん、私の好物であるパフェもあるよ。 素晴らしいよ素晴らしい!
「亜美ちゃん、またパフェ食べてる……」
「んむんむ。 メロンソーダも飲んでるよ」
「清水大先輩、そんなにパフェ好きなんですか?」
「好きなんてもんじゃないわよ? 亜美の身体はパフェで出来てるってぐらいよ」
「なはは。 亜美姉は子供の頃からずっとパフェ食べてるー」
「んむんむ。 この世にパフェ以上のスイーツは無いよ」
「あ、あはは……」
皆はジュースの他に、軽くサンドイッチ等を食べている。 そして、フードコートと言えば忘れてはならない人達が近くの席に。
「うめー!」
「だな!」
「ははは! 二人共よく食べるなあ!」
宏ちゃんと遥ちゃんに、遥ちゃんの旦那さんの三人だ。 旦那さんは多分遥ちゃんと待ち合わせたのかな? にしても、あの二人は本当に食べるのが好きだねぇ。
「あの二人、ちゃんとスパを楽しんでるのかしら?」
「はぅ。 ずっとここで食べてたりして」
「なはは! まさかそんなはずないー!」
さ、さすがにそうだよねぇ。 いくらあの二人が食べるのが好きとはいえ……。
「フードコートで1時間半も食べてるなんてなあ! ははは!」
あの二人、ずっとフードコートにいるようである。
「あ、あの二人バカでしょ」
「なはは! 蒼井先輩の旦那さんもちょっとおかしいー」
一時間半も食べてるのを見てるだけで時間が過ぎているって事だよねぇ。 普通は一人でスパを回りそうなものだけど。
「さて! 腹も一杯になったし、そろそろスパ回るか!」
「だな!」
「ははは!」
あ、移動するみたいである。 宏ちゃんと神山さんは一緒に回るんだろうか? いや、さすがにそこまで仲良くはないか。 遥ちゃんは奈央ちゃんと紗希ちゃんのとこに行くのかな?
「さて、私達も移動しよっか」
「そうね」
「次は打たせ湯かー?」
「そうだね」
「行くよぅ」
「はい」
「どこでもお供します!」
天堂さんと星野さんはもうかなり普通に接してくるようになったね。 親睦を深める作戦成功だよ。
◆◇◆◇◆◇
打たせ湯コーナーに到着。 ここには宮下さんと青砥さん、ミアさんというメンバーが来ていた。
「珍しい組み合わせだね」
「舞っちに誘われてさー」
「誘われましタ」
「あーうー」
「可憐ちゃんと回りたくて」
「それはわかるよ」
「可憐ちゃんも温泉楽しめるの?」
「まあ、行けるとこは限られてるけど。 でも、本人は楽しそうよ」
「きゃっきゃっ」
「なはは。 可愛いー」
「宮下先輩はいつから大先輩達と行動するようになられたんですか?」
「んー? いつだっけ?」
「二年生の時の月ノ木祭ぐらいからじゃない?」
「それぐらいかなー」
「三山と仲良くなったのは次の年だっけ?」
「そうねー」
宮下さんは恋愛したがってたもんね。 あれからよくまあ、三山君と仲良くなったもんだよ。 まさか結婚までするとは。
「宮下さんと麻美ちゃんが凄く意気投合したよねぇ」
「腹立つぐらい似てるのよね」
「なはは!」
「うわはは!」
「た、たしかに雰囲気とかキャラとか似てますね……」
「趣味も被ってるのよね……」
「ゲームはまだしもサバイバルゲームが好きとかねぇ」
「なはは!」
「うわはは!」
この二人はとにかく相性が良い。 すぐに仲良くなり、お互いに「美智香姉」「麻美っち」と呼び合う仲になったぐらいだからね。 二人のコミュ力が高いのもあるのかもしれない。
「青砥先輩は?」
「私は本当につい最近かなぁ。 大学卒業してからとか? でも、清水さんとの交流は高一の頃からだよね?」
「そだねぇ。 何か紗希ちゃんと柏原君が色々あって、その時に青砥さんに会ったんだよねぇ」
「そうそう。 その時に連絡先を交換したのよ」
「この二人がずっと連絡取り合ってたってのは、私も聞いて驚いたわ」
「紗希ちゃんもびっくりしてた」
そんなにびっくりする事かな? まあ、あまり接点は無かったから不思議に思う人はいるかもしれないけどねぇ。
「皆さん仲が凄く良いから、ずっと前から関係があった方々なのかと思ってました」
「私も」
「最初は本当、月ノ木学園のバレーボール部とバスケ部のメンバーが集まるぐらいだったよねぇ」
「それがいつの間にやら他校の生徒やら後輩やらが増えて、今はあの数よ。 信じられないわよね」
「賑やかで良いよ」
「うわはは。 可憐も色々な人に囲まれて楽しそうだし」
「きゃっきゃっ」
「可愛いよぅ」
「ところで、舞っちはいつ頃ご結婚予定?」
「えっ?」
「確かにだよ!」
青砥さんには井口さんという彼氏がいる。 この旅行にもついて来ているのだけど、この二人の交際も結構長いはずなのだ。 結婚の話とかはまだ出てないのだろうか?
「あー、実は6月ぐらいにはって話をしてまして」
「なるほど。 6月ねー」
「それを聞いて安心したよ」
「あははは、式には皆さんお呼びしますね」
「結婚式は是非、西條ブライダルへだよ」
ちゃんと西條グループのお仕事も欠かさないのである。
◆◇◆◇◆◇
次にやってきたのはリラクゼーションルーム。 マッサージチェアや、アロマ部屋等があるリラックス空間である。 マッサージ師によるマッサージも受けられるよ。
「あ、夕ちゃんと春くん発見」
「おー、亜美かー」
「楽しんでいますか?」
二人はマッサージチェアに座りながら缶ジュースを飲んでいた。 どうやら少し休憩しているらしい。
「なはは。 私もマッサージチェアに座るー! よいっしょ! スイッチオン!」
「麻美先輩、行動が早い」
「なーはーはー」
「んしょ。 夕ちゃん達は楽しんでる? おぉぉぉ……効くねぇぇぇ」
「ああ、まあ楽しんでるぞ」
「生き返るわねー」
「マッサージチェアでもぉぉぉ、年寄り臭くなるんだねぇぇぇ」
「はぅぅぅ」
「だ、大先輩達楽しそう」
「私達も座ろっか……」
後輩二人もマッサージチェアに座り、束の間のリラックスタイムのようだ。
「珍しい組み合わせですね」
「後輩達とぉぉぉ、親睦をぉぉ……」
「亜美姉ー。 マッサージチェアのマッサージレベルをマックスにするぞー! ちょいさ」
ピッ!
「おぉぉぉぉ゛ぉ゛」
「なははぁぁぁぁ゛ぁ゛」
「何やってんのよ……」
「逆に疲れそうだよぅ」
あまりにも強すぎるので、レベルを最弱まで下げる事にする。
「ほっ」
「後輩と親睦をか。 普段から仲良くはしてるんだろ?」
「まあ、そのつもりではあるんだけどね。 ただ、二人は先輩の前だとちょっと緊張してたりしたみたいだから」
「そ、それは皆さん大先輩達ですし」
「気にしなくて良いんだぜ? 先輩ったって大した事ないんだしよ」
「そうだよ。 もっとフランクで良いんだよ」
「は、はい」
「頑張ってみます」
「別に頑張るような事じゃないと思うわよ……」
後輩にとって先輩とは、それ程に偉大なものなんだろうか? 私も月学の先輩達の事は尊敬してはいるけど、ここまで神格化してはいないよ。
さて、マッサージチェアでマッサージも終わったし、次は露天風呂にでも行こうかねぇ。
後輩は先輩を尊敬するものなのか?
「希望です。 私も先輩達の事は尊敬してるよぅ」
「カッコ良かったよねぇ。 後輩に『全国に連れて行ってほしい』なんて、普通ならプライドが邪魔して言えないよ」




