第2081話 楽しい催し
クリスマスパーティーが始まり、立食を楽しむ亜美達。
☆亜美視点☆
今年も西條家のクリスマスパーティーに参加している私達。 天堂さんや星野さん、それに青砥さんの彼氏さんの井口さんは初参加という事で緊張しているようだ。
今年は司会にバレーボール女子日本代表、大阪の黛梨乃、志乃姉妹を呼んでいる。 彼女達も司会の合間は私達のいる隅っこ席に身を寄せるようだ。 現在はビュッフェタイムという事で、他の招待客さん達も立食しながら各々談笑に勤しんでいる。
「黛姉。 この後の進行はどないなってんのや?」
仲が良いのか悪いのか良くわからないこの弥生ちゃんと黛梨乃さん。 妹の志乃さんはお姉さんよりは落ち着いているので、まだ仲良くしやすくはあるんだけど。 ちなみにお姉さんの方は私達より学年が1つ上なんだよねぇ。
「ちょい待ちや。 あーと、この後18時半からお笑い芸人はんのステージ、19時からはオーケストラ演奏、19時半からビンゴ大会、20時からは姫百合凛、ブルーウイングスのスペシャルステージ、その後は閉会て感じやな」
「大体いつもどうおんなじね」
「まーうー』
「おー、可憐ちゃんやないか。 この歳でこんなパーティーに招待されるて、贅沢な娘やなー。 ほれほれ」
「あーい!」
妹の志乃さんは子供の扱いが上手そうである。 やるねぇ。 可憐ちゃんも喜んでいるよ。
◆◇◆◇◆◇
お笑い芸人さんのステージが始まっているが、大阪のお笑い芸人さんについてはあまり詳しくないので新鮮である。
「あはは!」
「そないおもろいか?」
「ウチらからしたら見飽きたネタやもんな」
大阪の人はこんなに面白いものをいつも見ているんだね。 ずるいよ!
「亜美の笑いのツボがさっぱりわからないわね」
「あははは!」
「ま、楽しんでるんだから良いだろ」
「マリアなんか見てみなさいよ。 真顔よ真顔」
「……」
マリアちゃんは面白いと思わないのかなぁ? まあ笑いのツボは人それぞれだけど。
「いやいや、中々に面白いよ」
「まあ、新鮮ではありますわよね」
「あんまり知らないしー」
「きゃっきゃっ」
可憐ちゃんにもお笑いは通用しているようだ。 楽しんでるようで何よりだよ。
それにしても面白いねぇ!
お笑い芸人さん達のライブステージを堪能した後は、オーケストラのライブステージだよ。 前は吹奏楽だったけど、今年はオーケストラなんだねぇ。 当然、西條グループが有するオーケストラ楽団だ。
「オーケストラと吹奏楽って何がちゃうんや?」
司会の黛梨乃さんが首を傾げる。 すると、何故か視線が私に集まったので仕方なく私が説明する事に。
「オーケストラと吹奏楽の主な違いは、楽器の種類だね。 オーケストラは弦楽器、管楽器、打楽器で構成されているのに対して、吹奏楽は管楽器、打楽器で構成されているんだよ」
「ですが、吹奏楽でもコントラバスはありますよね?」
どうやらそういうのには詳しいらしいマリアちゃんからのツッコミが入る。
「そうだね。 ただオケと吹奏楽では細かい役割が違うことがあるんだよ」
「ほぉ。 ありがとさん」
「さすが清水さんやな」
「えっへん」
「アミペディアは便利ツールよね」
「ツールじゃないよ……」
さて、そんな中オーケストラによる優雅なクラシックが流れ始める。 マリアちゃんは普段から聞いたりしているのか、聞き慣れた様子で立食を続けている。 逆にクラシックに興味の無いメンバーは特に興味を示す事無く談笑をしている。 私は私でクラシックに関しては詳しい方なので、しっかり聴きながらお酒を飲むよ。
「亜美。 夕也にはあの話はしたの?」
隣で同じようにワインを飲みながら奈々ちゃんが話しかけてきたよ。 「あの話」というのは妊活の話であろう。 一応あの後で夕ちゃんに話をしたら呆気に取られたような顔になっていたが。
「まあ、何とか理解してくれたよ。 これでお互い妊活に励めるね」
「そうね。 お互い女の子が欲しいわよね」
「そだねぇ。 女の子同士が良いよね。 お母さん達みたいに名前に『美』を付けようね」
「そうね」
まあ、子供の性別まではどうしようもないので、そこはお祈りだね。
「男女別だったら、お互いに恋愛して結婚しちゃうかもねぇ」
「そうなったら、私達も親戚になるわね」
「素晴らしいね」
そんな将来があるなら見てみたいとも思うよ。 さて、オーケストラの演目が変わったようだよ。 その曲に反応を見せたのは麻美ちゃんと宮下さんであった。 私も聞いた事があるよ。
「こ、こりは!?」
「クリスタルストーリーのテーマ曲ね」
「だねぇ」
そう、テレビゲームのクリスタルストリートのテーマ曲だ。 私も麻美ちゃんにオススメされて遊んだから知ってるよ。 オーケストラ音源があるのは知ってたけど、中々の迫力だね。
「ゲームの音楽もわからんわ。 クラシックと何も変わらんで」
「喝ーっ! クリストのテーマ曲は国歌と揶揄される程の名曲なんだから!」
「そうだぞー!」
ゲーマー二人が弥生ちゃんに説教を始めたよ。 ゲーマーを怒らせると怖いねぇ。
「チャラララー! チャーチャーチャーン! パチパチー!」
「やはり国歌ー!」
何か二人は感動しているよ。 涙流してるし
「お、次はゆりりんのBlue Skyやん」
「本当ですね」
「オケになると雰囲気随分変わるねぇ」
「ウチは原曲が一番好きやな」
「さすがにこの曲はオケ向きじゃないですからね」
バラード調なBlue Skyにはオーケストラ音源は壮大過ぎるねぇ。
「そうだそうだ。 亜美さんに麻美ちゃんは新作書いたりする予定は?」
「私はちょっとお休みー。 来年の後半くらいに書き出すー」
「私は来年に入ったらテーマから考えようかな」
「おー、楽しみにしてます」
私達の正体を知る姫百合さんだが、約束通り他の人には何も漏らしてはいないようだ。 意外にも本当に口が硬いらしい。
「もしまた実写化するようならば、全力で主演狙いにいきます」
「なはは」
「そんな簡単に実写化はしないと思うよ」
「お二人ならば出来ます」
「いやいや」
さすがにそこまでの自信は無いんだけどねぇ。
◆◇◆◇◆◇
オーケストラ演奏も終わり、次はいよいよ西條家クリスマスパーティーのビンゴ大会が始まるよ。 司会の黛姉妹は壇上に上がり、ビンゴマシンの前に立ちながら進行している。
さて、西條家クリスマスパーティーのビンゴ大会についておさらいだよ。
特殊なルールとしてナンバープレート賞という物がある。 西條邸の入り口にある受付で配られたナンバープレートには、数字が書かれている。 ビンゴマシンに表示された数字とナンバープレートの数字が一致した人は、ナンバープレート賞当選となり景品が貰えるのだ。 ビンゴ賞に比べるとランクは落ちるが、それでも高級品なので当たると嬉しい。 まあ、当たる確率は相当低いのだけど。
さあ、今年も張り切ってビンゴ大会に臨むよ!
いよいよビンゴが始まる。
「希望です。 今年も一等当てるよぅ!」
「私も頑張るよ」




