表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2080/2227

第2076話 スタジオ完成配信

視聴者達にスタジオを見てもらう為、配信準備をする麻美。

 ☆麻美視点☆


 12月23日の土曜日です。 今日はお昼から「ミルフィーユ」のスタジオ完成記念配信をするぞー。


「んしょんしょ」

「何か凄いわね……」

「配信機材とか凄く高そうだよ」

「こないなカメラで撮影するんか?」

「うむー。 ワイヤレスで持ち運び可能ー! 西條グループの最新のカメラだぞー。 スタジオ内ならどこでも使えるー」


 私は配信を始める為に色々と設定したりしている。 私以外はこういう知識無いからねー。


「よし。 これでいつでも開始出来るー」

「じゃあSNSに配信開始の書き込みするよ」

「おー」


 ポチッ!


 まずはオープニングの画面とBGMを流しながら、視聴者が集まるのを待つ。 5分程待つと、それなりに集まってきたの画面を切り替えて、カメラの画面にする。


「あーあー。 音量大丈夫ですかー?」


 今度は配信音量を視聴者さん達に確認するー。 コメント欄を確認すると「大丈夫です!」というコメントが並んでいるので、このまま挨拶に入っていくぞー!


「こんにちは! ギター四重奏「ミルフィーユ」のリーダー、亜美です」

「麻美ですー」

「奈々美よ」

「渚や」

「今日は、前の配信で外観だけみてもらった、スタジオが完成したので、その完成記念配信となっています」

「パチパチー」


 コメント欄も「パチパチー」「おめでとうございます!」等、祝福コメントが大量に並ぶ。 


「まずは、この前見せた外観だよー。 まあ前見たから写真でサクッとー」


 という事で、外観写真をサクッと紹介して次はいよいよ内装を見せていく。


「では内装を見ていきます」

「よいしょ! 見よ、この超高性能ワイヤレスカメラを!」


 コメント欄では「超高性能?!」や「スマホとかウェブカメラじゃなかったのか」等、様々な反応があった。


「ではまず、今いるこのお部屋から紹介だよ」

「ここは配信用のスタジオよ。 完全防音で外には一切音が漏れないわ」

「配信機材も高級なもんばかり揃っとる……らしいで。 私は詳しくないんやけど」

「ここにはギターのアンプも並んでいるー! これも凄く良いやつー!」

「演奏配信をする時もこの部屋でやるよ」


 ジャララン……


 亜美姉が軽く演奏してみせる。 西條グループ最新のアンプだけあり、音質も素晴らしい! 


「今日の配信の最後に演奏するから、最後まで見ていってね」


 さて、スタジオをカメラでぐるりと映していく。 清潔感溢れる白い壁、音響を考え抜いた天井や部屋の形状等、随所に拘りも見て取れるのだ。


「スタジオはこんな感じー! 次はレコーディングルームへー!」


 コメントでは「レコーディングまでするのか……」と、ざわついている。 カメラを持ってスタジオを飛び出し、同じく2階にあるレコーディングスタジオへ入っていく。


「ここがレコーディングスタジオだよ」

「最新の機器が並んでいるー! これがレコーディングマイクで、これが録画機器! 録音した物はすぐにこの機械で再生してチェック可能ー!」

「ここでレコーディングして保存された音楽や歌は、さっきの配信用パソコンにデータとして保存されるらしいわ」

「そこからネットにアップしたりも出来るわけや」

「更に、私達『ミルフィーユ』がサイジョーミュージックからCDデビューする事が決まっているよ!」

「現在、亜美姉がオリジナル曲を作詞作曲中だー! 進捗があれば追って連絡しますー!」


 CDデビューの発表にコメント欄は更にざわつく。 楽しみにしているというコメントもたくさんあるー。


 レコーディングスタジオを出た後は、1回の休憩スペースを見てもらい、程良きところで配信スタジオへ戻って来たぞー。


「と、スタジオはこんな感じになっていますー! ここならば、周りを気にせず思いっきり演奏したり出来るー」

「そだねぇ」

「まあ、今までもあまり気にせずやってたけどやな」

「そうね」


 コメント欄では「何かのイベントに参加したりしないんですか?」という質問も。


「うーん。 今のところ無いねぇ。 あ、でもねぇ、明日なんだけど……何と! あの姫百合凛さんとオフコラボがあるよ!」


 コメント欄が更に更にざわつく。 まあ、あの姫百合凛とのコラボとなればそれも仕方ないかー。 明日はゆりりんがノート型パソコンでゆりりんチャンネルを配信し、私達「ミルフィーユ」はそこにゲストとして参加する予定であるー。 ちなみに姫百合さんは明日、西條家クリスマスパーティーの為に前乗りしてくるー。


「時間は20時からと遅くなるけど、見れる人は見てねぇ」


 明日のコラボ告知も終わり、最後に3曲程演奏と歌を披露した私達。 この日はこれにて配信終了となったー。 明日はゆりりんチャンネルにゲストで出るぞー!


「さて。 明日は私達は朝からWデートだよ」

「そうね」

「むむー」

「麻美は年末に今井先輩と出かけるんやろ……何で不機嫌になるんや」

「それもそかー」


 私は私で、年末の同人即売会へ夕也兄ぃと出かけるのだ。 亜美姉にもしっかり許可をいただいている。


「明日は夕飯を食べて帰って来るけど、コラボには間に合うようにするから心配しないでねぇ」

「亜美姉の事だから心配してないー」


 亜美姉の計画は完璧なのだ。 スケジュール通りビシッと動くからねー。 明日は私と渚も早めに「皆の家」に来て、亜美姉の代わりに姫百合さんとオフコラボの打ち合わせをしよー。


「じゃあ戻ろうか」

「うむ」


 配信設備の電源を切り、各種ブレーカーもオフ。 戸締まりも一応しっかりしてスタジオを出る。


「戸締まりはいるのかしら? 『皆の家』の正門からしてセキュリティ万全だけど」

「まあ一応ねぇ」

「うむー」

「用心するに越した事無しやな」


 という事です。


 さて、「皆の家」に入ると何やら賑やかな声が聞こえてきた。


「この声は東京組だよ! 可憐ちゃん!」


 スタタタ……


 気付くが早いか、亜美姉は凄い速さでリビングへと走って行った。 可憐ちゃんの事となると見境が無くなるー。

 私達も遅れてリビングに入ると、そこにはやはり東京組の姿が。 亜美姉は既に可憐ちゃんを抱っこして猫撫で声を出しているー。


「おー。 邪魔してんで」

「こんちはー」


 月島先輩に美智香姉、キャミィさんにミアさんに新田さん。 あるぇ?


「美智香姉の旦那さんと武下先輩さんはー?」

「どっちも25日は仕事やでな。 まあ、当日車で迎えに行く酒井大丈夫や」

「そっかー」


 社会人は大変だー。 神崎先輩や宏太兄ぃに前田さんも月曜日はお仕事で、終わり次第来るとの事ー。 皆忙しい中でも集まるんだねー。


「明日は姫百合さんも来ますわよ」

「ほんまか? そら楽しみやな」

「ブルーウイングスさんも来る的な話を姫百合さんがしてましたわよー」

「きゃはー!」


 どうやら明日はかなり賑やかになりそーだ。 ブルーウイングさんもコラボ配信に来てもらうのはアリかもしれないー。 明日要相談だ!

24日はコラボ配信。


「奈々美よ。 姫百合さんのチャンネル、凄い登録者数ね」

「う、うん」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ