第2063話 コラボでホラーゲーム
今日は紗希とVドルのコラボ配信?
☆紗希視点☆
11月19日日曜日よ。 今日は休みだけど、ちょっとばかしやる事がある。
「なはは。 今日コラボ配信ですかー?」
「そうなのよ。 それでさ、この何とかってホラーゲームをやる風花ちゃんを見守り配信? ってのをするんだけど、予習でちょっとやっておきたいくてさ」
「今流行りのホラーゲームですねー」
「ホラーゲームって流行るの?」
「配信向けに結構ー」
なるほど。 確かに他の人の配信履歴とやらを見てみても結構やってるわね。
「んで、これってどうやれば良いの?」
「えっと、まずはこれをパソコンにインストールして出来るようにしましょー」
「りょ」
麻美に教えてもらって作業を進める。 パソコンとかゲームの事はよく知らないから、こういう時麻美がいると助かるわ。
「このアイコンをダブルクリックして起動します」
「ほい」
カチカチ……
ゲームを起動してみると、これまたおどろおどろしいタイトル画面とBGMが流れてくる。 ホラーゲームって感じね。
「操作方法はWASDで移動?」
「よくあるタイプー」
操作のチュートリアルをこなしながら少しずつ慣れていく。 なるほど、これで移動でこれで走るのね。 麻美が言うにはこの手のゲームは幽霊から逃げるパートとかがあるらしい。 とりあえず、コラボが始まるまでにクリアを目指すわよん。
◆◇◆◇◆◇
「ふぅ。 何とかクリア出来たわね」
「1時間くらいで終わるとはお手軽ー」
多分、このお手軽さも配信向けと言われる理由なんでしょうね。 ゲームの内容とかはわかったから、これで大きな顔をして風花ちゃんのプレーを見守れるわ。
「配信何時からですかー?」
「20時からね」
「なはは。 その配信見よーっと」
麻美はちょこちょこVドルの配信を見たりするらしい。 本当に多趣味ね。
「今日はタイマンコラボなんですかー?」
「ええ。 風花ちゃんと私だけね」
「なるほどー」
たまに他のVドルも誘って複数人でコラボしたりもするけど、今回は2人だけ。 親子水入らずってやつよ。
◆◇◆◇◆◇
てなわけで、20時になりコラボ配信がスタート。
「こんばんはー。 花風風花です。 今日は流行りのホラーゲーム、『廃屋』をやりたいと思います、 そして今日はゲストも来ています! どうぞ!」
「きゃははー。 神崎紗希よー!」
「きゃー、紗希ママ来てくれてありがと!」
「可愛い愛娘のオファーとあっちゃ、断るわけにはいかないもの」
「ママありがと! さて、今日は紗希ママに見守ってもらいながらホラーゲームをプレーしていきます! ママはこのゲームやった事ある?」
「ふふふっ。 予習してきたわ」
「よ、予習してきたんだ……これは心強い!」
「きゃはは。 風花ちゃんはホラーってどうなの?」
「ダメなんです……めっちゃ怖がりで、1人じゃまともにプレー出来ないくらい。 多分悲鳴上げたりして迷惑かけるから先に謝っておきます! ママごめんなさい」
「きゃはは! 気にしない気にしない!」
「では、早速始めていきます!」
風花ちゃんは気合いを入れてゲームを起動。 早速タイトル画面が流れる。
「ひぇ……タイトル画面からしてやばいんですが……」
「きゃはは。 ここでビビってたらこの先もっとやばいわよ」
「紗希ママ助けて……」
「さあ、スタートスタート!」
「うぅっ、そんなあ」
ちょっと泣き声になりながらもゲームを開始する風花ちゃん。 何だか希望ちゃんを見てるみたいだわ。
「まずはチュートリアルね。 ここでこのゲームの基本的な操作法と遊び方を教えてもらうのよ」
「な、なるほど……これで移動してこれで走る。 これでアイテム切り替えでこっちがアイテムを使うと……。 走るってありますが?」
「走るのよ。 その時が来たらわかる!」
「嫌な予感がする……」
ふふふ。 この先が楽しみだわ。
風花ちゃんは恐る恐るではあるがゲームを進めて行く。 最初の方はアイテムを拾いながら廃屋の中へ入っていくフェイズ。 この辺はまだ悪霊が出てくる事は無いので、風花ちゃんも落ち着いて進めている。
「庭の探索はこんなものかなぁ……」
「じゃあいよいよ中に入ってみよう」
「うぅっ……入りまぁす」
やはり泣き声になりながら、廃屋の中に入っていく。 中は真っ暗なので、懐中電灯を点けて進むことになる。
「何か広くないですか?」
「狭かったらすぐ終わっちゃうじゃん」
「それで良くないですか?」
「いやいや。 それじゃ面白くないってば」
「怖いだけですぅ……」
どうやら本当にホラーは苦手なようね。 一歩進んでは立ち止まるを繰り返しながら進んでいる。 さすがに遅い。
「もうちょっとシャキシャキと」
「こ、怖いです」
「終わらないわよー」
「うぅ……」
ドォンッ!
「ひぎゃあああああ!!」
イベントポイントを通過した瞬間、大きなSEが流れて、それにびっくりした風花ちゃんが凄い悲鳴を上げた。
「きゃはは!」
「ママ! ママー!」
「大丈夫大丈夫。 ゲームなんだから。 さあさあ、どんどん行こ」
「ママ鬼畜……」
その後も「わーきゃー」と騒ぎながらも少しずつ進めていく風花ちゃん。 もうほとんど泣きながらのプレーになっているが、ここでこのゲーム最大の恐怖ポイントがやってくる。
「あ、あれ?! か、懐中電灯消えちゃいましたよぉ?!」
「そうね」
ある場所まで進むと、急に懐中電灯が消えてしまうイベントが発生するのよね。 んで、この状態で進んで行くと、後ろから何かが追いかけてくるような足音が聞こえてくるのよ。
「な、何か聞こえてきません?!」
「足音かしらね?」
「ひぎゃああああ!」
「きゃはは! 捕まったらゲームオーバーだから走って逃げてちょ!」
「走るボタンはこの為にー!?」
暗い廊下をひたすら走って逃げる風花ちゃん。 その間も「もうやだ! 怖い! 助けて!」と泣き叫んでいる。 こりゃ撮れ高凄そうね。
「あわわわわ! 何か扉が見えるー! とにかく入るー!」
風花ちゃんは迷わず扉を開けて中に避難する。 すると、消えていた懐中電灯がまた点灯し出した。 画面が明るくなり安心したのか「ほっ……」と一息入れる風花ちゃん。
「ちょっと休暇ポイントね」
「このゲーム、まだ終わらないんで?」
「まだ半分くらいかしら」
「えぇ……」
まだまだこのホラーゲームは続くわよ。 私はさっき全部クリアした私はこの先の展開も知っているので、風花ちゃんがどんな反応するか楽しみだわ。
「ふぅ……行きます。 部屋出たらさっきのヤツが待ってるとか無いですよね?」
「どうかしらねー」
「……うう。 でもこの扉しかないし出るしかないか」
入って来た扉を開けて廊下に戻り、更に奥へと進んで行く風花ちゃん。 「本当に広過ぎる……」と文句を言いながらも、意外とズンズンと進んで行く。 度胸があるのか無いのかよくわからない子ね。
後半に続くわ!
紗希は愛娘の風花を見守るのだった。
「奈央ですわ。 何か色々な配信がありますのね」
「私も可憐ちゃんを見守りたいよ」




