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第2037話 超一流とちょっと凄い一流

奈々美のサーブでリードを広げるアルテミス。

 ☆亜美視点☆


 3セット目最初のテクニカルタイムアウトをリードで迎えた私達アルテミス。 尚も奈々ちゃんのサーブが続くよ。 まだまだサービスエースを狙えるね。


「奈々美ナイサー!」

「もうちょい稼ぎたいわね。 いくわよ! はっ!」


 パァンッ!


 おお、行った行った。 今度はまた白鳥さんへ向かって飛んでいく。 白鳥さんは今回はしっかりと腰を落としてレシーブ体勢に。 さて、どうなるかな。


「くっ?!」


 パァンッ!


 白鳥さんは怖がらずにボールに触ったが、まだ少しボールの威力に負けているようで、上手くレシーブ出来ずに後逸した。 またまたサービスエースになり5-9とリードを広げる。


「ごめんなさーい!」

「うわはは! ドンマイ白鳥さん!」

「しかしまあ、そろそろ止めんとしんどいな」

「ヤナー」


 あちらは奈々ちゃんのサーブに苦戦中の様子。 ややこしい変化球とかではなく、純粋なサーブの威力だけで崩しているのが恐ろしいところである。


「もう一本ー!」

「オッケー。 いくわよ!」


 奈々ちゃんのサーブが続く。 今度のサーブはキャミィさんに向かって飛んでいく。


「ワハハ! きたナー!」


 さすがはキャミィさん。 あのサーブを前にして怖がるどころか笑っている。 臆する事なく構え、飛んで来るボールを腕の内側でしっかりと捉えた。


 パァンッ!


「ワハハ!」

「おお、ナイスレシーブやな」

「Cパスだけどね!」


 Cパスとは言え、サービスエースを防いだキャミィさん。 レシーブも結構出来るプレーヤーだけど、奈々ちゃんのあのサーブをいきなり拾うとは中々やるねぇ。


「月島さん、これ決めてね!」

「任しとき!」

「サキ! こっちデスヨ!」

「りょ!」


 マリエルさんと紗希ちゃんが弥生ちゃんをブロックしに行く。 Cパスからの二段トスの為、タイミングはわかりやすい。 上手くいけば止められるかも……。


「オリャ!」


 パァンッ!


 むっ。 私の方にスパイクが飛んできたよ! これは何とか拾いたい!


 ゆらゆら……


「ええっ?!」


 レシーブしようとボールに目を凝らすと、ボールは不規則な動きをしながら飛んで来ていた。 ナ、ナックル!? 弥生ちゃんもさっきやってた、スパイクへの応用だねぇ!


「えぇいっ!」


 当てずっぽうで手を出してみるも、残念ながら芯を外されてボールはあらぬ方向へ。 アウトである。


「亜美ちゃんがレシーブミスとは……」

「ナックル恐るべしねー」


 ただ不規則な軌道なだけならまだしも、結構な球速も出ているので素早い判断が求められる。 捕球難度が高いボールだ。


「まあまあ。 そこそこ稼いだし」

「ですわね。 次の宮下さんのサーブを何とか一本で切っていきましょう」

「だねぇ。 せっかく作ったリードをいたずらに減らしたくはないからね」


 6-9とちょっぴりリードの我々アルテミス。 宮下さんの後に控える弥生ちゃんのサーブに備えて、ここは是非とも一本で切っておきたい。


「よーし! いくわよー! はっ!」


 パァンッ!


 宮下さんのドライブサーブが私目掛けて飛んで来る。 奈々ちゃんのサーブならまだしも、宮下さんのドライブサーブなら余裕で拾えるよぉ。


 パァンッ!


「はいっ!」

「ナイスレシーブ」

「ぬあーっ! 簡単に拾わないでー!」


 そんなこと言われても困るんだけどねぇ。 とりあえずは奈央ちゃんのセットポジションに返して助走の準備に入る。 奈央ちゃんからは時間差高速連携のサインが出ているので、各々決められたタイミングで助走に入るよ。 クリムフェニックス側はというと、やはりスプレッドシフトを敷いて1人だけをフリーで打たせる守り方をしてくる。 後衛も広がって広範囲をカバー出来るように守ってはいるけど。


「亜美ちゃんお願い!」

「らじゃだよ!」


 大きく広がっている分、その間のスペースが広く空いてしまっているのである! 私にかかれば、そのスペースのど真ん中にピンポイントで打ち込むなんて楽々だ。


「てやや!」


 パァンッ!


「ぐっ!?」

「届かない!」


 ピッ!


「よぉし、6-10だよ」

「亜美ちゃん相手やと、この作戦もガバガバになってまうな……」

「ほんまスキがあらへんナ」

「全てが超一流ってのはヤバイわね」

「月島さんだって、そこは変わらないんじゃないの?」

「亜美ちゃんが超一流やったらウチはちょっと凄い一流や。 差がある」

「そ、そうなんだ……」


 さてさて。 あちらのお話も気にはなるけど、試合を続けていくよ。 サーブはこちらに移り、紗希ちゃんのサーブ。


「いっくわよー! はっ!」


 紗希ちゃんもドライブサーブを使う。 スパイクに関しては色々な必殺サーブを開発している紗希ちゃんだけど、サーブは全く開発していない。


「だから私ばかり狙うなー!」


 またまた狙われた宮下さんは、文句を喚き散らしながらも何とかレシーブを上げる。 今回は奇跡的に(セッター)さんにしっかり返しており、浜中さんから褒められている。


「マリエルさんはキャミィの方を頼む! 私が月島を担当するぜ!」

「ハイ!」


 ここは二手に分かれてブロックにいくようだ。 奈央ちゃんも前衛にいるにはいるが、はっきり言ってブロックとして機能しないので、ケアに回るのが常である。


「月島さん!」

「よっしゃ! 勝負やで蒼井さん!」

「おう!」


 おぉ。 遥ちゃんのブロックと弥生ちゃんのスパイク。 一対一の勝負。 高さは気持ち遥ちゃんに軍配が上がる。


「うおりゃ!」

「こっちか!」


 パァンッ!


 遥ちゃんが弥生ちゃんのサーブを止めた! シャットアウトブロックに……。


「ワハハ! ひろうデー」

「ちっ、フォロー入ってるか」

「助かったでキャミィ!」


 パァンッ!


 ブロックポイントになるかと思われたが、そこをキャミィさんが上手くフォロー。 そこからもう一度弥生ちゃんのスパイクに繋がり、今回は弥生ちゃんに軍配が上がった。


「ヒヤッとしたで」

「くそー、もうちょっとだったのによ」


 遥ちゃんは完璧に弥生ちゃんを止めてたんだけどねぇ。 キャミィさんのファインプレーだよ。


「7-10か。 十分ひっくり返せる差やな」

「うっ」


 そうだった、次は弥生ちゃんのサーブだったよ。 ナックルサーブの本家本元で、ジャイロサーブなんてサーブも持っているクリムフェニックスのビッグサーバー。 ここをどう切り抜けるかがこのセットの鍵になりそうだ。 希望ちゃんさえコートに居てくれたら心強かったんだけど、今はまだコートに戻っては来ていない。 わ、私が何とかしなければだよ……。


「だはは! ほならいくで! まずはこれや! おりゃっ!」


 パァンッ!


 トスする瞬間に回転を掛けたのが見えた。 あれはジャイロサーブだ。 軌道としてはナックルサーブみたいなものになるのが特徴で、ナックルサーブと違い回転が掛かっているので、インパクト時にはイレギュラーバウンドまで引き起こす厄介なサーブだ。


 ゆらっ……


「とりあえず触るよ!」


 手を出してアンダーレシーブに構えるも、やはり打点がズレ、しかもイレギュラーバウンドまで起こりサービスエースに取られてしまう。


「どんなもんや!」


 やっぱり不規則な変化をするボールは対応が難しい……。 ナックルサーブよりジャイロサーブの方が強力なのでは?


今度は弥生がサーブで逆襲。


「希望だよぅ。 皆凄いサーブばかりだよぅ」

「何とか拾わないとねぇ」

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