表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2023/2227

第2019話 免許取得に向けて

亜美の車で教習所へ向かう麻美。

 ☆麻美視点☆


 ブロロロ……


 今日は24日月曜日だ。 亜美姉に連れられて自動車教習所へ向かっている。


「ワクワク」

「そんな楽しいところでもないよ?」

「そうなのー?」

「まあ、車を運転出来るようになる為に勉強する場所だからねぇ」

「そうかー。 でも楽しみー」


 車の免許が取れたら車を買って、色々なとこに行くぞー。


「免許って早くてどれくらいで取れるー?」

「まあ、通常は1ヶ月〜2ヶ月だね。 一発試験なんてのもあるみたいだけど、基本的な知識が無い状態だとまず合格出来ないよ」

「ほへー」


 1ヶ月〜かー。 ちょっとのんびりやっても良いかもしれないー。


「流れとしては適正検査、学科や技能のお勉強をしてみきわめ、修了試験、仮免試験に合格したら路上研修や引き続き学科の学習、卒業試験のあと、免許センターで試験を受けて晴れて免許交付だよ」

「試験だらけー」

「そうだよ。 でもまあ、ちゃんと勉強すれば突破出来る試験だよ。 麻美ちゃんは頭も要領も良いから大丈夫」

「なはは。 亜美姉に褒められたー」

「今日は申し込みと適正検査だと思うよ」

「はーい」


 亜美姉が通っていた教習所には、亜美姉の顔が利くという。 何でも模範生だったとかー。 さっすが亜美姉ー!


「着いたよ。 近くの有料駐車場に車停めてくるから待っててね」

「りょーかーい」


 ブロロロ……


 私は先に車から降りて、教習所の門の前で待機! 亜美姉が車を停めて戻って来るまでー。


「おお、これが教習所ー」


 中には技能講習用と思われる、小さなコースがある。 ヘアピンカーブや坂道、交差点等様々な物が作られているー。


「おー! やってる〜」


 コース上では、何台かの教習車が技能講習中のようで、実際に走行している姿も見受けられる。 あんな風に講習するのかー。


「お待たせだよー」

「あ、亜美姉ー」


 5分程で亜美姉が戻って来た。 戻って来た亜美姉の後について行き、教習所の中の建物の中へ。 少し待ち時間はあったが、申し込みや適正検査を無事に突破! 亜美姉か聞いた、講習の流れや必要な参加回数等を説明され、バッチリメモしておいたぞー。 明日にでも早速講習を受けに来ようと思う。



 ◆◇◆◇◆◇



 ブロロロ……


「どう? 何とかなりそう?」

「学科は大丈夫だと思うー。 技能講習が不安ー」

「技能講習は助手席に講師も乗って教えてくれるから大丈夫だよ」

「鬼講師に当たったら怖いー」

「あはは……あまりそんな話は聞かないよ、あの教習所」

「なら安心ー」


 帰りの車中では、亜美姉が教習中に気を付けていた事や、無理の無いスケジュールの組み方などを教えてもらった。


「ちなみに、ATとMTどっちにするの?」

「MTー! 亜美姉も月島先輩もカッコイイー!」

「あはは。 MTは車を運転してるって感じが強くて良いよ。 頑張ってねぇ」

「うむー!」

「さて。 今日はこのまま『皆の家』に行く? 火曜日なら宏ちゃんと前田さんもいるし」

「んにゃー。 今日は確か、宏太兄ぃは藍沢家にお引越しー」

「あ、今日だったんだ?」

「うむ。 今日から4人暮らしになるー」

「そっかそっか。 賑やかになるねぇ」

「狭くなるー」


 我が姉と入籍した宏太兄ぃは、今までは実家と「皆の家」を行ったり来たりする生活をしていた。 愛犬のリンは、実家では飼わせてもらえないためらしいー。 そんな宏太兄ぃも、今日からは私、お姉ちゃん、渚が暮らす藍沢家にやって来るのだ。 もちろん、リンも一緒ー。 今の家はお姉ちゃん名義の家になっているので、家主はお姉ちゃんであるー。 来年には家の向かいに建てている私の家が完成するので、私と渚はそちらに移り住む予定だ。


「じゃあ、今日はこのまま帰ろうねぇ」

「平日の『皆の家』は人が少ないー」

「皆、仕事してるからねぇ」


 火曜日は宏太兄ぃと前田さんが所定休日でいる以外、他の皆は大体仕事ー。 夕也兄ぃもバスケの練習に出かけている事が多い。


「その前に! 『皆の家』に車を停めて緑風に行きたいよ」

「なはは……フルーツパフェー?」

「当然だよ」


 亜美姉はブレないのであったー。



 ◆◇◆◇◆◇



「んぐんぐ。 やはり! 緑風のフルーツパフェは世界一だよ」

「パフェの人、それはさすがに盛り過ぎ」

「事実だよ」


 亜美姉は実に美味しそうにパフェを頬張っている。 この店の店員、名塚先輩と三浦先輩は苦笑いしながら亜美姉を見ていた。


「麻美ちゃんー。 バイトに帰って来てよー」

「な、なはは……色々忙しいのでー」

「だよねー。 作家さんにバレーボール……そりゃ忙しいか」

「やっぱ新しいバイト探さないとダメですよマスター」

「そうだなぁー」


 少し前までは、私や夕也兄ぃにお姉ちゃん、希望姉と渚がバイトに入っていたんだけど、今は渚だけが残っている。 その渚も今年いっぱいで辞めると言っているらしい。


「というか、三浦さんはいつまで続けるつもりなの?」

「就職決まるまで?」

「んぐんぐ……三浦さん、何かやりたい事とかあるの?」


 パフェを食べながら亜美姉が質問すると、三浦さんは恥ずかしそうに答えた。


「自分で小さな喫茶店的な物をやりたくて。 だからこうやって緑風で色々と勉強してるんだけどさ。 まあ、店持つにもお金が要るし……しっかりした所で働いてまずは貯金をね」

「んむ……」


 あ、亜美姉が悪い顔してるー。 西條先輩みたいだー。


「そういう事ならば、西條グループにお任せあれ」


 やっぱりだー。 最近は亜美姉も西條グループの人間に染まってきたと言われているが、どうやら本当らしい。


「西條グループに?」

「うん。 私や奈央ちゃんに相談してくだされば、何か力になれると思いますよ。 んぐんぐ」

「なはは」

「い、一応頭には入れておきます」

「んむんむ」

「名塚先輩はいつまで続けるんですかー?」

「私かー。 子供出来たらさすがにかなー」

「んむ。 名塚先輩はまだ子供作らないんですか?」

「んー。 来年ぐらいには欲しいかなぁとか話しちゃいるんだけど」

「おおー。 うちもなんですよ。 んぐんぐ。 ご馳走様でした」


 亜美姉はパフェを完食。 名塚さんといつ子供を作るかという話で盛り上がっている。


「三浦先輩は彼氏さんいないんですかー?」

「いない……」

「な、なはは」

「あぁ、何処かに私と喫茶店やってくれそうな素敵な人はいないかしら」

「きっといますよー!」


 三浦先輩は素敵な人だし、男が黙ってないはずー。 結構お客さんからも人気だしー。


「だと良いけど」

「なはは」

「さて。 麻美ちゃん帰ろっか。 あ、また食べに来ます!」

「なはは。 それではまたー!」

「はいはいー」


 お金を払って緑風を出る。 私は帰ったら免許取る為に色々と予習しておこうと思います。 


「そういえば、映画の公開日さっき発表になったみたいだよ」

「映画ー? 私が原作の『時を越えて』の事ー?!」

「うん。 今さっきSNSにお知らせが出たよ」

「本当だー! 12月9日ー!」


 どうやら遂に私の映画がの公開日が発表されたようだ! 12月9日は是非とも劇場に観に行かなくてはー!

映画の公開日も決まりノリノリの麻美であった。


「奈々美よ。 麻美、免許なんて取って平気かしらね?」

「心配し過ぎだってば」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ