第1922話 イタリアとキューバの新戦力?
オランダに快勝した日本チームは、イタリアとキューバの試合を観戦する事に。
☆亜美視点☆
決勝トーナメント1回戦のオランダ戦。
ピッ!
「よっしゃ勝ち!」
「予定通りです」
が、今終了したよ。 ザックリカットだよ。 ちなみにスコアは15ー25、25ー18、12ー25、セットカウント3ー0の完勝である。 この辺りは前田さんの予定通りとの事。 星野さんもソフィーさんを上手く止めたり出来たので、自信もついただろう。 これも前田さんの予定通りなんだろうねぇ。
「皆さんお疲れ様でした」
「まあ、そない大して疲れてへんけどな」
「楽勝だったしー」
「そうですか。 ではこれからイタリアチームの試合を観戦しましょう」
「イタリアはこの後試合でしたっけ?」
「はい」
「相手は?」
「キューバだよ」
「きゃはは。 それなら見る価値ありねー」
「キューバも強いですからね」
イタリアチームは決勝トーナメント1回戦華の相手はランキング上位のキューバ。 エースに左打ちのアシュリーさんがいるチームだ。 現在はランキング6位となっているが、トップ3ぐらいにいてもおかしくはない国だね。
「なはは。 イタリア対キューバって、オリンピックでも対戦してなかったー?」
「はい。 2年前のオリンピックでも対戦しているカードですね。 あの時はアンジェラさんとアシュリーさんのエース対決になり、アンジェラさんが勝ちましたが」
「今回はどうなるかしらね?」
「何とも言えないですが、どちらも主力メンバー同士で臨むでしょう。 力を温存する余裕は無いはずですから、良いデータが取れますよ」
「よっしゃ。 そうと決まったらしっかり観戦しるで
「おー」
という事で、私達はイタリア対キューバが行われるのでコートを後にし、急いで観客席へと移動するのであった。
◆◇◆◇◆◇
「出て来たよ。 アンジェラさん、相変わらず天使みたいに可愛いねぇ」
「ほんま。 何年経っても変わらんなぁ」
イタリアのエースアンジェラさん。 身長も最高到達点も申し分無い高さを誇り、謎技術を用いた3種類のタイミングが変わるジャンプを武器とする、世界でもトップクラスのOHである。 対するはキューバのエース、サウスポーのアシュリーさん。 世界トップクラスのパワーで左打ちの選手だ。 それに加えて右打ちをマスターし、スイッチヒッターに変貌していた。 今大会はまた進化している可能性だってある。 それはアンジェラさんにも言えるんだけど。
「あの2人もバチバチのライバル関係よね」
「柔のアンジェラさん、剛のアシュリーさん。 タイプは違うけどライバル関係だよ」
この試合は本当に注目だよ。
「なははー。 それよりもあれ見てー」
「誰やあの2人は?」
「新顔ですわね? 前田さん、データはありますの?」
「いえ、どちらもノーデータです。 今大会初めて出てきますね……」
「決勝トーナメント……しかもどちらも強敵相手に出してくる選手って」
「多分。 どちらも新しい主力メンバーという事かと」
「まあ、日本にも天堂さんや神園さんという新戦力もいますから不思議はないだろうけど」
「いえいえ! 私達はまだ主力とは言えませんから。 こんな大事な試合を任せられているあの2人の方が凄いかと」
さて。 2人というのはイタリアとキューバ、両チームに1人ずついるプレーヤーである。 どちらも2年前のオリンピック時点では存在していなかったプレーヤーである。
「アンジェラさんとアシュリーさんにはもちろん注目だけど、あの2人にも注目だね」
「麻美アーイ!」
「しっかりデータを取りますよ」
さてさて。 イタリア対キューバの試合開始である。 サーブはキューバのSさんからだ。
「キューバは全体的にパワーで押していく戦い方をするチームやんな?」
「そうですね。 その辺りは変わっていません。 高い身体能力を武器にした、力押しが得意なチームです」
パァンッ!
「うへぇ。 相変わらずすげーパワーだな」
遥ちゃんが言うように、初っ端のサーブからとんでもない威力のサーブが飛ぶ。 奈々ちゃん程じゃないけど。
パァンッ!
「拾ってるよぅ」
「真っ正面だったみたいですからね」
「それにしてもあれを綺麗にレシーブ出来るのはかなり上手いよぅ」
「アンジェラさんにトスが上がったよ」
「なはは。 普通のジャンプだー」
パァンッ!
最初は特殊なジャンプを使わずに、挨拶代わりの一発をキューバコートに叩きつけるアンジェラさん。 普通のスパイクですらかなりハイレベルである。 そこに滞空時間を自在に変えられるジャンプを使ってくるのだから、ブロッカーからしたら嫌で仕方ないだろう。
「前田さん、どう?」
「パワーと高さは2年前より上がってます。 かなり鍛えてきたのかと」
「それぐらいやったらウチらもしとるがな」
「そうですね。 一応アンジェラさんのパラメーターは更新しておきます」
前田さんはその場でデータの修正に入る。 さて、次はイタリアサーブだ。 こちらもSさんのサーブだね。
パァンッ!
「キューバのサーブに比べると威力は大した事無いけど」
「ですが強いドライブが掛かっていて拾いにくそうだよぅ」
「ですね」
しかし、キューバLも簡単にレシーブして見せる。 さすがどちらも世界ランク上位チームだよ。 個々の選手の能力もかなり高い。
「アシュリーさんにトスだよ」
「いきなりエース同士の打ち合いになったわねー。 燃えるー!」
日本のエース宮下さんも少しテンションが上がっているよ。
パァンッ!
「うわわっ?! ブロックの上から強引に打ち抜いたよ」
「いやー怖いわね」
「奈々美と遜色無いパワースパイクですわね」
「そうですね。 パラメーターを更新しておきます!」
「そやけど、どっちかのチームしか上がってけぇへんのやろ?」
「それはそう」
「ちなみに前田さん的にはどっちが勝つと思う?」
「今のところわかりませんね。 前情報とはかなりデータが変化してますから。 両チームの戦力分析が出来ません」
「そっか。 まだあの新しい戦力2人も未知数だからねぇ」
「そうですね」
試合が始まってまだ2プレー。 イタリアとキューバの新顔選手2人もまだ目立ったプレーはしていない。 いくら前田さんでも、今の情報では勝敗を予想するのは無理だろう。
「またアンジェラさんのスパイク普通のジャンプだね」
「キューバブロックもあのタイミングが変わるジャンプに警戒しているから、普通のジャンプが逆に効果的になってますわね」
「アンジェラさんのジャンプは見切らないとわけわからなくなるー」
「アンジェラのジャンプに対応し切れるんは、藍沢妹ぐらいやろ。 世界唯一ちゃうんか?」
「なはは!」
実際にあのジャンプに対応出来る麻美ちゃんはかなり貴重だ。 アンジェラさんも麻美ちゃんを最大のライバルだと思っているはずだ。 しかし、あの新しい選手2人も気になるねぇ。
イタリアとキューバに新しい選手が。 一体どんな選手なのか?
「希望です。 どこのチームにも新しい選手がいるよぅ」
「だねぇ」




