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第1781話 今井家に嫁入り

夕也と亜美が入籍。

 ☆亜美視点☆


 今日は4月14日の金曜日である。 今、私は夕ちゃんと一緒に役所へ来て、婚姻届を提出したところである。


「うん。 これで私も晴れて今井亜美になったわけだね」

「そうだなぁ。 だが、公の場ではどっち名乗るんだ?」

「最初は一応今井に統一したいなとは思ったんだけど、テレビ関係とかに報告するのは面倒だから清水で通す事にしたよ。


「そうか。 まあたしかに面倒だよなぁ」


 有名なアスリートの人とかは結婚すると、メディアを通じて結婚報告とかしたりするみたいだけど、さすがに面倒だしこのままバレーボールをやったりテレビに出たりする時は清水亜美でいくつもりである。


「今日は夜には東京組が来て大宴会だよ」

「俺と亜美の誕生日と入籍祝いか」

「うん。 さて、ちょっと両親に報告するから、それが終わったら帰るよ」

「おう。 帰ってバスケの練習せねば」

「あはは。 私も筋トレしなきゃだよ」


 忙しい中でもバレーボールワールドカップに向けての自主練は続けているよ。 一応千葉西條アルテミスの選手としても登録されたのだけど、まだ練習には合流出来ていないよ。


 さて、私の両親に入籍報告を済ませ、車に乗り込んで帰る事にするよ。 ちなみに夕ちゃんのご両親とは連絡を取る手段が無いよ。 向こうから連絡が来ない限りはこちらから連絡を取れないのである。 一応手紙を送りはするみたいだけど。

 さて、車に乗り込んで帰るよ。


「発進だよ」


 ブロロロ……


「しかしまあ、安全運転だなぁ」

「大事だよ。 あ、そうだ。 この間希望ちゃんが言ってたんだけどね、結婚してからでも夕ちゃんは略奪出来るんだって」

「な、何のこっちゃ」

「まだ夕ちゃんを諦めてないって事みたい」

「しぶといなぁ」

「多分麻美ちゃんもだねぇ」

「あの子も中々諦めないからな」

「麻美ちゃんはずっと夕ちゃん一筋だよ。 これからも変わらないんじゃない?」

「まあ、俺やお前が今までみたいに甘い顔しなけりゃ、何とかはなるんじゃないか?」

「夕ちゃん。 私達にそれが出来ると思う?」

「……」


 私も夕ちゃんも、希望ちゃんや麻美ちゃんのお願いには弱いのである。



 ◆◇◆◇◆◇



 という事で、一旦駐車場に車を停めてから「皆の家」に移動。 「皆の家」では現在、ガレージの増築工事が行われている。 何故か5台分。 奈央ちゃん曰く、将来増えた時にまた工事するのが面倒だからとか。  このだだっ広い庭だから出来る芸当である。


「ただいまだよ」

「ただいま」

「おかえりですわよー」

「おかえりなさい」


 リビングには奈央ちゃんと春くんの他にも、マリアちゃんや青砥さん、冴木さんがいるようだ。 キッチンでは希望ちゃん、奈々ちゃん、麻美ちゃん、渚ちゃんが、今日の大宴会の準備をしてくれている。 今日、私は主役だから準備は免除されている。


「ご結婚おめでとうございます」

「ありがとう青砥さん。 まあ、何が変わるってわけじゃないから、今まで通りでお願い」

「はい」

「そう言えば青砥さんはお仕事は?」

「今日はもう終わったよ」

「あ、そなんだ」


 青砥さんはインテリアデザイナーのお仕事を始めたらしい。 大型インテリアショップのデザイン部門に就職したようだが、勤務時間は割とフレキシブルなんだとか。 まあ、私も似たようなものだけど。


「紗希ももうすぐ帰ってくるみたいですわ」

「紗希ちゃんも頑張ってるねぇ」

「今は研修期間中で、出された課題のキャラデザを頑張ってるみたいですわ」

「そか、研修か」


 私には無かったねぇ。


「東京組も今向かってるみたい」

「賑やかになるねぇ、これは」

「大宴会ですからね」

「今井さんは西條さんの秘書のお仕事ですよね? 大変じゃないですか?」

「うん? まあ、大変ではあるけどやりがいはあるよ。 あと、今井だとややこしやだから、下の名前で呼んでくれると助かるよ」

「じゃあ、亜美ちゃんだね」

「うんうん」

「えっ、私もですか?」

「難しいなら今まで通りでも良いよ、マリアちゃん」

「では今まで通り清水先輩と呼ばせていただきます」

「うんうん」


 いきなり呼び方を変えるのは難しいからね。 しばらくは呼び方が変えられない人もいるだろう。



 ◆◇◆◇◆◇



「亜美っち! 夕ちゃん君! ご結婚おめでとうー!」

「あ、亜美っち……」

「今井さんだとわかりづらいかと思って」


 東京組がやって来たのだけど、宮下さんはあっさり呼び方を変えていた。 さ、さすが宮下さん。 私は未だに宮下さん呼びなのに。 それを謝ると「良いの良いの」と笑っていた。


「2人ともおめでとさん。 これは祝いの品や。 まあ、大したもんやないけど」

「おー、ありがとう。 これは夫婦茶碗?」

「そや」

「ヤヨイがわざわざキョウトのユウメイなミセでカッテキタんやデ」

「そなんだ。 大事に使わせてもらうよ」


 お茶碗の善し悪しはわからないけど、わざわざ京都で買って来たぐらいだから結構良いお茶碗なんだろう。


「アミ! ユウヤさん! 結婚おめでとうございまス」

「ミアさんもありがとう」

「三山はどうした?」

「大君はお仕事。 後から来るって」

「そうか。 祝いに来なかったら締め上げてやろうかと思ったぜ」

「うわはは」

「それはそうと次は蒼井さんが結婚するんか?」

「おお。 月末だ。 祝いに来いな」

「友人が籍入れる度に祝いに来なあかんのか」

「まあ、無理に来いとは言わないさ」

「来れたら来るわいな」


 そう。 4月末には遥ちゃんも入籍予定なのだ。 とりあえず、遥ちゃんが入籍すればラッシュは落ち着くが、6月には私と夕ちゃん、それに三山夫妻の結婚式が待っている。 その頃にはまた忙しくなるよ。


「紗希んとこはまだかいな?」

「まだまだ」

「さよか」


 婚約はしてても、まだ結婚時期が決まらないペアもいるのであった。



 ◆◇◆◇◆◇



 大宴会開始だよ。


「じゃあ、亜美と夕也の入籍と誕生日を祝して! 乾杯!」

「乾杯ー!」 

「んぐんぐ! ぷはーだよ!!」

「亜美、潰れないようにしなさいよ?」

「今日は良いんだよ。 潰れても良い日なんだよ」

「なはは! 私も潰れるぞー!」

「賑やかだなぁ……」

「明日も花見で騒ぐ予定なんだから、少しは抑えなさいよ……」

「それはそれ、これはこれだよ」

「なはは!」

「まあええやん。 大宴会なんやから騒げ騒げー。 んぐんぐ! かぁーっ!」

「おー、さすがは弥生ちゃん。 良い飲みっぷりだねぇ。 可憐ちゃんもミルクの飲みっぷり良いねぇ」

「あー」


 とにかく今日は我が人生史上最高に幸せな1日なので、今までに無いくらいハメを外すつもりだよ。 奈々ちゃんは苦笑いしながら「もう好きにしなさい」と呆れるのであった。



 ◆◇◆◇◆◇



「酔ったよぉ〜」

「ほんまに潰れとる」

「こりゃ寝落ちも近いわね」

「希望なんかもう落ちてるが」

「なははー。 ひっく……なはははは!」


 ふわふわとした陽気な気分の中、大宴会は続くのだった。

大宴会は続く。

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