*試合B(VS.上仲西.2)
ここで注目の後半戦スタート!
後半、正処女学園のキックオフで試合開始。 (P.m.9:15)
まずは後方のDFでボールを回していく。
正処が後方でボールを回しているので、上仲西の選手もなかなかボールを奪えないでいる。
上仲西の選手が強引にボールを奪おうとすると、そのスキをついて、一気に速攻で行かれる恐れがある。
そこで正処の選手がボールを回しながら中盤まで押し上げる。
じわりじわりとボールを前線に繋げていこうとしているようだ。
「くっそっ!」
「ちょっと!」
痺れを切らした上仲西のDF左が鋭いスライディングで、正処のMFの瑠華からボールを奪おうとする。
「うわぁっ!」
ザザァーーッ! ガァッ!
そこでMFの瑠華が前のめりになって転倒している。
「あっ!?」
「っ!!?」
ピッピィーーッ!
なんとここで審判の笛が鳴った。 すると、そこで審判から上仲西のDF左の選手に対して、イエローガード(警告)が出されてしまった。
「し、しまった!」
「………」
かなり危険なプレーである。
中盤より左前でのフリーキックで、キッカーはDMFの妖香である。
「それぇーー!」
ドン! トーン!
そこでDMFの妖香のロングパスが前線にいるFWの藍に上手く渡った。
続けて藍が相手のペナルティーエリアの手前まで駆け上がっていたOMFの恵美にスルーパス。 なんとギリギリオフサイドでない。
「や、止めろぉーーっ!!」
「っ!!?」
「あっ!?」
ザザァーーッ! ガァッ!
とっさに上仲西のDF右が鋭いスライディングで、OMFの恵美の華麗なドリブルを止めに入るけど、よほど当たり所が悪かったのか、恵美が前のめりに転倒している。
「うわぁっ!」
「っ!!? し、しまったっ!!」
ピッピィーーッ!
当然なのだが、そこでまた審判の笛が鳴ってしまった。 その笛の鳴った場所が、上仲西のペナルティーエリアのラインギリギリ手前であった。
さらに今度は、審判から上仲西のDF右の選手に対して、イエローガード(警告)が出されてしまった。
「くっそっ!」
「ちょっと!」
かなり危険なプレーである。
後半36分
ここで上仲西の選手交代があって、既にイエローガード(警告)を貰っているDFの二人から、新たにDFの二人の選手を交代させた。
上仲西のペナルティーエリアの手前でOMFの恵美のフリーキック。 上仲西の選手の壁は5人でほぼ正面に位置している。
トーン、パスッ!
恵美の鮮やかなフリーキックは、ゴールの左下の地面スレスレを物凄いスピードで、まっすぐゴールの左下の中に入り、遂に先制ゴーール!
相手のGKは全く動けなかった。
ピィーーーッ!
審判のゴールの笛が鳴った。
「ようやく、やりましたわね。」
「やったぁー、入ったぁー!」
「やっとゴールできましたよ~。」
「……くっ!」
「……ちっ!」
先取点を入れて喜ぶ正処の先発イレブンと、得点を入れられてしまい項垂れて落胆する上仲西の選手たち。
まさに一瞬のスキをつかれた格好である。
後半38分
上仲西0-1正処
後半、上仲西女子高校のキックオフで試合再開。 (P.m.9:53)
そこから後方でボールを回す上仲西の選手たち。 だが、もう時間もないし、そろそろ攻めないと、チームの勝利どころか引き分けにもならない。
なので危険覚悟で、一気に前線までボールを蹴り上げる上仲西のDF前の選手。
ポーン、コーン!
だがしかし、正処のDFの光がヘディングで中盤まで押し返し、ボールはDMFの妖香を経由して、OMFの恵美が中盤から前線へ、華麗なドリブルでボールを一気に運んでいく。
さらに左前線を駆け上がる正処のMFの楓へロングパス。 巧みにオフサイドトラップにかからずに、相手のペナルティーエリア内に侵入してきたFWの藍にセンタリング。
後半43分
この一連の動作が、あまりに一瞬の出来事であり、上仲西の選手が何もできないでいる。
「それ、今だぁーーっ!」
「そりゃあぁーーっ!」
「……??」
「な、なにっ!?」
まさにカウンターである。
ドォーン、バサッ!
楓のセンタリングに合わせるように、藍がゴール前に飛び込んで、ゴールの右側にヘディングし、見事にゴーール!
相手のGKがまた動けなかった。
ピィーーーッ!
審判のゴールの笛が鳴った。
「やったぁー、引き離したぁーーっ!」
「ようやく、得点が入ったよぉーーっ!」
「はい、またやりましたわね。」
「…っ!?」
「……つ、強い!」
最早、既に勝負が決定したかのように、凄く喜ぶ正処の選手たちと凄く残念がる上仲西の選手たち。
後半45分
上仲西0-2正処
後半、上仲西女子高校のキックオフで試合再開。 (P.m.10:00)
ここで遂に―――
ピィィーーーーッ!!
審判の笛が長く鳴り響き、試合終了の合図となって、ここで試合終了である。
━練習試合終了━ (P.m.10:00)
お互いの健闘を讃えて、正処の選手と上仲西の選手が握手をしている。
上仲西0-2正処
今回は正処女学園の白石恵美と司孫藍が、それぞれゴールを決めている。
まぁ練習試合とは言え、連勝で終えており、相手のチームも決して弱くはないけど、どうやら正処のチームもなかなか強くなっているようだ。
そのまま専用バスで、正処女学園のみんなが自分たちの学校の特殊な屋内施設まで戻り、そこで部員の彼女たちが、すぐシャワー室に入り、全員が全裸でシャワーを浴びて汗や汚れを洗い流し、更衣室で濡れた身体をバスタオルで拭き、ドライヤーで髪を乾かし、自分たちの下着や赤いジャージに着替えて、今夜はこのまま解散することになる。
また監督やコーチが、今回もシャワー室や更衣室を覗いたあとで、女子部員全員を家に帰して、自分たちは某所にて、ミーティングをしていた。
そして、今回も遂に登場しなかった正処女学園の12人目の部員・選手は、果たして一体誰なのか!?
※審判は主審を含めて、全員が成人男性である。
練習試合、破竹の2連勝!
今回もしっかりと得点が取れているようだな。
なかなか良かったよ。