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暴秦狂楚  作者: 南かずしげ
*練習試合編
7/57

*試合A(VS.藤林東.4)


 後半、藤林東女子高校のキックオフで試合再開。 (P.m.10:11)


 ここで遂に同点に追いついた正処女学園が時間的に、そこでようやく攻撃を仕掛けるつもりのようだ。


 始まってから中盤でお互いにボールを奪い合う両チームの攻防。


 心理的には、後半の終わりに2点を取って、やっと同点に追いついた正処女学園の想いと、一方で前半に2点先取しておきながら、後半では得点が取れず、遂に同点に追いつかれた藤林東女子高校の想い。


 それぞれの想いが交差する。


 だがしかし、精神的にダメージを受けているのは、むしろ藤林東の方である。



 そこで藤林東のMFがボールを奪い取り、果敢に中盤を凄い速度でドリブリ、前線にいるFWにスルーパス。


「よーし、今だ!」

「これでぇ終わりだぁーーっ!!」


 ドゴォッ!


 なんと藤林東のFWがペナルティーエリアの外から強烈で速いシュートをしてきた。


 GKの忍がゴールを死守するため構える。


「てぇい!」

「な、何っ!?」


 バァーン、ドカッ!


 なんと、その前にいたDMFの妖香が左足でボールをキャッチ、見事に(ふせ)いだ。 そのまま味方選手のいる中盤までボールを蹴り上げ、クリアする。


「それぇーー!」

「いただきまーす!」


 そのボールをMFの楓が奪い取り、そのままOMFの恵美へショートパス。


   後半43分


 まさにカウンターである。


 恵美が華麗で鮮やかなドリブリで相手DFをかわしつつ、あっという間に相手のペナルティーエリア内に入ってきた。


「し、しまったぁーーっ!!」

「ま、まずいっ!!」

「もう間に合わないっ!!」


 そのまま恵美が、凄く速いこの勢いのままで、すぐシュート―――


「……くっ!?」


 藤林東の長身美少女GKが瞬時に対応、また身体が勝手に動いてしまった。

 

 だがしかし、恵美はシュートせずに後ろにひょいとヒールパス。


「……なっ!?」

「それぇーー!」


 ドゴォッ!


 恵美の後ろにいたFWの倫が、動いてしまった相手GKとは反対側のゴールに強烈で速いシュートをし、もの凄い勢いで、ボールがゴール左側に入ってゴーール!


 ピィーーーッ!


 なんと……遂に正処女学園が、遂に逆転に成功しており、既に後半45分を過ぎていて、後半もアディショナルタイムがないため、ここで試合が終了した。


 審判の長い笛が鳴っていた。


 ピィィーーーーッ!!


「凄い、やったよぉーーっ!!」

「やりましたよぉーーっ!!」

「勝ったぁーーっ!! 逆転勝ちだよぉーーっ!!」


 見事に正処の逆転勝利。


 そこで大喜びする正処女学園の先発イレブンと、残念そうにうなだれる藤林東女子高校の選手たち。 でもまぁ……途中まではリードしていたので、仕方がないことである。



 ━練習試合終了━ (P.m.10:20)




   後半45分


  藤林東2-3正処


 この練習試合で正処のFWの司孫倫が、見事にハットトリックを達成していた。






 専用バスで自分たちの学校の敷地内にある、特殊な屋内施設まで到着した、正処女学園の部員・選手・監督・コーチたち。

 早速だが、部員・選手のみんながシャワー室でシャワーを浴びていて、汗や汚れを洗い流している。

 そのシャワー室を見張る名目で覗き見る監督とコーチ。


 下着を脱いで全裸でシャワーを浴びながら、恵美や妖香や瑠華たちが―――


「……」


「いやぁ、練習試合とは言え、何とか勝ちましたねぇ~~♪」


「ちょっと、相手が強くないって言ってたから、最初は少し油断していたかもしれませんね。」


「それにしても疲れましたねぇ~~」


「でも倫さん、ハットトリックおめでとうございます!」


「おめでとう、倫♪」


「まぁ……練習試合ですけどね」


「はぁー、私も何とかシュートを決めたかったなぁーー!」


 妖香は最後までシュート出来なかったことに残念がっている。


「はい、そうですよ~ でもまた次の機会ですよ~」


 実は恵美もゴールを決めていないので、次の試合ではゴールしたいと思っている。


「……」


 などと会話していて―――


 そのあとも監督やコーチが覗き見されてる中で、彼女たちはゆっくりとシャワーを堪能していた。




 このあとでシャワーを浴び終えて、みんながシャワー室から出ると、そのまま更衣室に行き、濡れた身体をバスタオルで拭き、それぞれ自分の下着や赤いジャージを着て、ドライヤーで髪を乾かす女子部員たち。

 その様子も監督・コーチが覗き見てる。


 最後にミーティングルームで次回の練習試合の内容や、その間に(おこな)うトレーニングの内容を説明して詳細を確認する監督・コーチと、それを聞く女子部員たち。


 こうして、全員が解散して、今回の出来事は終了する。






 【登場人物紹介】


 名前:司孫藍 (17)

 ●正処女学園高等部3年B組

 身長:158cm

 出身:中国・上海

 星座:蟹座

 趣味:お城巡り

 ●得意ポジション:FW

 秘技:強力高速シュート

 3S:B87/W59/H85

 利足:左足

 備考:腰まで伸びた長く黒い髪の生意気そうな童顔の女の子。 双子の姉妹で藍と書いて「ラン」と読む。 現在では日本に留学しており、学校の寮に住み、そこから徒歩通学しているようだ。 サッカーセンスとしては、点取り姉妹の(スーパー)の一人とされている。

 ●ステータス

 ◎Lv.2

 ◎パワー:C

 ◎スピード:B

 ◎ディフェンス:C

 ◎スタミナ:C

 ◎ドリブル:C

 ◎パス:C

 ◎シュート:B

ようやく終わった。

やっぱり逆転勝利したようだね。

でもまだ、これはただの練習試合……。

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