*試合A(VS.藤林東.2)
なんと正処女学園が先制された。
前半19分
藤林東1-0正処
正処の先発イレブンが集まってきていた。
「これは……ヤバいですわね。」
「あら、先制されましたわね。」
「まさか、この相手校……結構強いんじゃないの?」
「………」
正処女学園が1点リードされた状態で、正処のキックオフで試合再開。 (P.m.9:00)
最初はDFからゲームを組み立てていく。 途中からMFもパス回しに参加する。
当然なのだが、藤林東の選手もボールを奪いに来るのだが、ここで正処のFWの二人が邪魔してきた。
「させませんよ~~♪」
「よっと壁ぇ~~♪」
「……えっ!? FWまでもが……っ!?」
「……ちょ、ちょっと待って……っ!?」
そうつまり、FWの藍と倫もボール回しの壁の役目をしているので、藤林東の選手はなかなかボールが奪えない?
正処女学園がパスを回しながら、少しずつなのだが、どんどん前線へ上がっていく。 最後に恵美にボールが渡ると、ここから物凄いスピードでどんどん駆け上がり、あっという間に藤林東のペナルティーエリアまで迫っていく。
「し、しまった! すぐに止めろ!」
「ちっ、このぉ!」
「…くっ…」
ザザァーーッ!
サッ!
恵美がスライディングしてくる藤林東のDFをジャンプでかわし、そのままの体勢でシュートする。
ドゴッ! ガァン!
だが恵美のシュートしたボールが左上のゴールポストに当たり、そのままラインを出てしまった。
「あら、これは残念ですよ~」
「あぁ、惜しい!」
「ふーう、なんとか助かった……」
相手校のGKからDFへショートパス。 そこから藤林東もボール回しをしており、徐々に中盤から前線へボールを回していく。
当然なのだが、正処の選手もボールを奪いにいくけど、なかなかボールが奪えないでいる。
「くっ、こっちマークついて、お願い!」
「そっちに行きましたよぉ~~!」
それからしばらくの間、中盤でボールの奪い合いが続けられていて、やっぱり両チーム共に互角であり、力が拮抗しているようだ。
前半42分
藤林東のDFがまたスキをついて、前線のFWに縦に長いロングパスを出した。 どうやら相当練習してきたようで、なかなか精度の良いパスを出している。
「またっ!?」
「…くっ…」
またオフサイドにかからず、相手FWがボールを受け取り、さらに物凄いスピードで正処のペナルティーエリア近くまで駆け上がっていく。
「早く止めて!」
「てぇい!」
ここで今度はDFのさくらと、その近くにいたDFのかすみによるダブル・スライディングを左右から仕掛けて、相手FWに足を引っ掛けて思わず躓いてしまった。
ザザァーーッ!
ガァッ!
ピピィーーッ!
「しまった!」
「こ、これは……っ!」
今度はちゃんとボールにいった為、さくらとかすみにカードは出されないものの、なんとペナルティーエリア手前ど真ん中で、審判の笛が鳴ってしまった。
「あちゃー、これはなかなか際どいわね」
「ごめんなさいね」
「ま……まさか、あそこまで……」
「仕方ありませんよ。 あそこで止めないと、GKと一対一でした。」
判定はゴール正面のペナルティーエリア手前のフリーキック。 正処の壁は5人でフリーキックを蹴るのが藤林東のOMF。
藤林東のOMFのフリーキックは正処の壁を越えて、物凄いカーブのかかった状態でゴール左側の上隅の少し内側に入ってゴーール!
バコッ! ドォーン!
ピィーーーッ!
なんと今度はGK忍も動けず、藤林東が2点目先取。
前半45分
藤林東2-0正処
また正処の先発イレブンが集まってきていた。
そこで妖香が先程のゴールを決めた藤林東のOMFのフリーキックのことを考え込んでいた。
あれはカーブのかかった素晴らしく綺麗なシュートだったわ。 あれを私もやってみたい!
「………」
「まいったわね。 でももう終わりよね?」
「まさか、前半だけで2点か……これは差がついたわね」
「……これは……どうにかしないといけませんわね……」
再度、正処女学園のキックオフで試合再開したところで前半終了。 前半のアディショナルタイムはない。
ピィィーーーーッ!
審判の笛が長く鳴っていた。
ハーフタイムが始まり―――
正処女学園の控え室には、監督・コーチや部員全員が集まっている。
「なるほど、前半で2点のリードか……」
「藤林東はDFからの縦のラインが出来ているようだな。 しっかりと前線にボールを上げすぎたな。」
「………」
「恐らく後半も同じような攻撃を仕掛けてくるだろうが、こっちもやられっぱなしではないからな。」
「後半は藍と倫を攻撃に専念させ、恵美もサポートに回す。 あとの者が相手の縦の攻撃を封じるんだ。」
「―――いいな?」
「「「はい!」」」
ハーフタイムが終わり―――
再び正処女学園の先発イレブンがピッチ・フィールドに戻ってきた。
藤林東2-0正処
後半、正処女学園のキックオフで試合開始。 (P.m.9:35)
【登場人物紹介】
名前:若松美緒 (17)
●正処女学園高等部3年B組
身長:163cm
出身:埼玉県某市
星座:魚座
趣味:読書
●得意ポジション:DF
秘技:なし
3S:B84/W59/H85
利足:右足
備考:緑色のショートヘアーの冷淡で無口な女の子。 何だか謎の多そうな先輩で、現在は学校の寮から徒歩通学しているようだ。 サッカーセンスとしてはなかなかのモノであり、守備力もかなり高めである。
●ステータス
◎Lv.2
◎パワー:C
◎スピード:D
◎ディフェンス:A
◎スタミナ:C
◎ドリブル:D
◎パス:C
◎シュート:D
前半で2点のリード。
後半ではどう巻き返していくのか?
それともここで終わるのか?
さて、一体どうなる?