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暴秦狂楚  作者: 南かずしげ
*練習試合編
5/57

*試合A(VS.藤林東.2)


 なんと正処女学園が先制された。


   前半19分


  藤林東1-0正処


 正処の先発イレブンが集まってきていた。


「これは……ヤバいですわね。」

「あら、先制されましたわね。」

「まさか、この相手校……結構強いんじゃないの?」

「………」


 正処女学園が1点リードされた状態で、正処のキックオフで試合再開。 (P.m.9:00)


 最初はDFからゲームを組み立てていく。 途中からMFもパス回しに参加する。

 当然なのだが、藤林東の選手もボールを奪いに来るのだが、ここで正処のFWの二人が邪魔してきた。


「させませんよ~~♪」

「よっと壁ぇ~~♪」


「……えっ!? FWまでもが……っ!?」

「……ちょ、ちょっと待って……っ!?」


 そうつまり、FWの藍と倫もボール回しの壁の役目をしているので、藤林東の選手はなかなかボールが奪えない?


 正処女学園がパスを回しながら、少しずつなのだが、どんどん前線へ上がっていく。 最後に恵美にボールが渡ると、ここから物凄いスピードでどんどん駆け上がり、あっという間に藤林東のペナルティーエリアまで迫っていく。


「し、しまった! すぐに止めろ!」

「ちっ、このぉ!」

「…くっ…」


 ザザァーーッ!

 サッ!


 恵美がスライディングしてくる藤林東のDFをジャンプでかわし、そのままの体勢でシュートする。


 ドゴッ! ガァン!


 だが恵美のシュートしたボールが左上のゴールポストに当たり、そのままラインを出てしまった。


「あら、これは残念ですよ~」

「あぁ、惜しい!」


「ふーう、なんとか助かった……」


 相手校のGKからDFへショートパス。 そこから藤林東もボール回しをしており、徐々に中盤から前線へボールを回していく。

 当然なのだが、正処の選手もボールを奪いにいくけど、なかなかボールが奪えないでいる。


「くっ、こっちマークついて、お願い!」

「そっちに行きましたよぉ~~!」


 それからしばらくの間、中盤でボールの奪い合いが続けられていて、やっぱり両チーム共に互角であり、力が拮抗しているようだ。


   前半42分


 藤林東のDFがまた()()をついて、前線のFWに縦に長いロングパスを出した。 どうやら相当練習してきたようで、なかなか精度の良いパスを出している。


「またっ!?」

「…くっ…」


 またオフサイドにかからず、相手FWがボールを受け取り、さらに物凄いスピードで正処のペナルティーエリア近くまで駆け上がっていく。


「早く止めて!」

「てぇい!」


 ここで今度はDFのさくらと、その近くにいたDFのかすみによるダブル・スライディングを左右から仕掛けて、相手FWに足を引っ掛けて思わず(つまず)いてしまった。


 ザザァーーッ!

 ガァッ!

 ピピィーーッ!


「しまった!」

「こ、これは……っ!」


 今度はちゃんとボールにいった為、さくらとかすみにカードは出されないものの、なんとペナルティーエリア手前ど真ん中で、審判の笛が鳴ってしまった。


「あちゃー、これはなかなか(きわ)どいわね」

「ごめんなさいね」

「ま……まさか、あそこまで……」

「仕方ありませんよ。 あそこで止めないと、GKと一対一でした。」


 判定はゴール正面のペナルティーエリア手前のフリーキック。 正処の壁は5人でフリーキックを蹴るのが藤林東のOMF。


 藤林東のOMFのフリーキックは正処の壁を越えて、物凄いカーブのかかった状態でゴール左側の上隅の少し内側に入ってゴーール!


 バコッ! ドォーン!

 ピィーーーッ!


 なんと今度はGK忍も動けず、藤林東が2点目先取。


   前半45分


  藤林東2-0正処


 また正処の先発イレブンが集まってきていた。


 そこで妖香が先程のゴールを決めた藤林東のOMFのフリーキックのことを考え込んでいた。


 ()()はカーブのかかった素晴らしく綺麗なシュートだったわ。 ()()を私もやってみたい!


「………」

「まいったわね。 でももう終わりよね?」

「まさか、前半だけで2点か……これは差がついたわね」

「……これは……どうにかしないといけませんわね……」


 再度、正処女学園のキックオフで試合再開したところで前半終了。 前半のアディショナルタイムはない。


 ピィィーーーーッ!


 審判の笛が長く鳴っていた。





 ハーフタイムが始まり―――

 

 正処女学園の控え室には、監督・コーチや部員全員が集まっている。


「なるほど、前半で2点のリードか……」

「藤林東はDFからの縦のラインが出来ているようだな。 しっかりと前線にボールを上げすぎたな。」


「………」


「恐らく後半も同じような攻撃を仕掛けてくるだろうが、こっちもやられっぱなしではないからな。」

「後半は藍と倫を攻撃に専念させ、恵美もサポートに回す。 あとの者が相手の縦の攻撃を封じるんだ。」

「―――いいな?」


「「「はい!」」」


 ハーフタイムが終わり―――


 再び正処女学園の先発イレブンがピッチ・フィールドに戻ってきた。


  藤林東2-0正処


 後半、正処女学園のキックオフで試合開始。 (P.m.9:35)






 【登場人物紹介】


 名前:若松美緒 (17)

 ●正処女学園高等部3年B組

 身長:163cm

 出身:埼玉県某市

 星座:魚座

 趣味:読書

 ●得意ポジション:DF

 秘技:なし

 3S:B84/W59/H85

 利足:右足

 備考:緑色のショートヘアーの冷淡で無口な女の子。 何だか謎の多そうな先輩で、現在は学校の寮から徒歩通学しているようだ。 サッカーセンスとしてはなかなかのモノであり、守備力もかなり高めである。

 ●ステータス

 ◎Lv.2

 ◎パワー:C

 ◎スピード:D

 ◎ディフェンス:A

 ◎スタミナ:C

 ◎ドリブル:D

 ◎パス:C

 ◎シュート:D

前半で2点のリード。

後半ではどう巻き返していくのか?

それともここで終わるのか?

さて、一体どうなる?

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