表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
暴秦狂楚  作者: 南かずしげ
*ナイトメア・ランジェリー・サッカー・ストライク・ガールズ編
39/57

*夏の県大会ベスト8進出


   後半40分


  韓闘乱1-3狂楚



 残り、あと五分間の試合・プレーである。


 そこで狂楚の選手たちが、自陣後方からボールを死守しながら、ゆっくりじっくり回していく。

 それに韓闘乱の選手たちが、急いで強引にボールを奪いに来る。

 だけど、狂楚の選手たちも負けじとボールを死守し続ける。


 ここで狂楚陣地後方での狂楚の選手たちと韓闘乱の選手たちのボールの奪い合いが展開された。



 おそらく狂楚の選手たちは時間かせぎとカウンターを同時に狙っていると思われる。



 だが狂楚の選手たちの一瞬の(スキ)をついて、韓闘乱の選手たちがボールを奪った。


「よし、やったぁ!」

「ボールを()ったわ!」


「うわっ、ボールが()られたわ!」

「くそっ、すぐ奪取しろ!」


 もう既に狂楚のペナルティーエリア付近までボールの奪い合いをしており、現在(いま)はまだ韓闘乱の選手たちがボールをキープしている。



 ここで相手のFW⑩の選手と相手のFW⑪の選手が、突如としてもの凄い勢いで同時に走り出した。


 ダッダッダッ!


 相手のFWの二人の選手が、既に狂楚のペナルティーエリアの正面手前まで来ており、ボールを持った相手のMF⑥の選手が、相手のFWの二人の選手の方に向けて、ボールをポーンと蹴り上げた。


「行くわよ、これで最後よ!」

「ええ、わかってるわ!」


 そこで韓闘乱のFW陣の最後の攻撃が開始される。

 勿論、狂楚のペナルティーエリア内やゴール前には、もう狂楚の守備選手たちが完全に固めていて、思うようにシュートコースが見つからない。


   後半44分


 それでも相手のMF⑥の選手からのパスで、ボールを受け取った()()の相手のFW⑩の選手が、すぐさま素早くシュート体勢に入り、速攻で強烈なシュートをした。


「いっけぇーーっ!!」


 ズゴォーン、ダァッ、バァシィッ!


「させるかぁーーっ!!」


 すぐに反応したGKの范増が左側から右側へ横っ飛びするけど、それよりも前にゴール前を固めていた狂楚の守備陣のひとりのDFの桓楚の膝に不意に当たって、シュートしたボールの軌道が微妙にズレてしまい、そのままボールは()()の相手のFW⑪の選手の目の前まで転がっていった。


「な、なにぃっ!!?」

「し、しまったぁ!!?」

「ボールがそれたぁ!!?」


 コロコロ、ドバァッ、ドォーン!


「いっけぇーーっ!!」


 そこに相手のFW⑪の選手が、転がってきたボールをスライディング気味に蹴って、誰もいないゴール左側に押し込むように、ボールを入れてゴーール!


 ピィーーーッ!


 ここで審判のゴールの笛が鳴った。





 この試合終了直前の土壇場に来て、遂に韓闘乱女子高校の選手たちが、さらにもう1点を返して、その差を1点まで縮めていた。

 またしても一瞬の(スキ)をつかれて油断した狂楚の選手たち。 これには、さすがの強気な項羽たちも少し悔しそうな顔をしていた。


「あぁ~~あぁ!」

「まさか、さらに1点返されるとは、また油断したわ!」

「ええ、確かに油断したわね。 項羽」

「でももう遅いわ!」

「ええ、そうね」


「………」


 だがもっとも、ゴールを決めた韓闘乱の選手たちの方も、無言で最早(もはや)喜びや嬉しいといった表情ではなかった。 どちらかというと完全に疲弊しきった顔をしている。





 そして、遂にここで―――


 ピィィーーーーッ!!


 審判の試合終了を告げる笛の音が長く鳴り響いていた。



   後半45分


  韓闘乱2-3狂楚



 ━公式試合終了━ (P.m.9:45)



 最初は立て続けに、3点を入れた狂楚女学園がなんとか逃げ切った形となった。

 後半、韓闘乱女子高校が2点を入れて、なんとか1点差まで追い上げるけど、残念ながら、ここで時間切れである。

 結局は、この1点差を守りきった狂楚女学園が予定通りに勝利した。


 ここで両チームの選手たちが、お互いに握手して、それぞれが健闘を讃えてから、また両チームの選手たちが、それぞれ自分たちの控え室へ戻っていった。





 これでようやく福岡県の県大会ベスト8まで進出した狂楚女学園。 またここまで順調に勝ち進んでいる狂楚女学園。 やっぱり他校との地力の差が出てきたようだ。






 ナイトメア・ランジェリー・サッカー・ストライク・ガールズの大会。


 夏の都道府県大会もいよいよ佳境。


 今回は楽勝とまではいかずに、なんとか勝ち残った強豪校の狂楚女学園や―――


 その他にも県大会でベスト8まで勝ち進んだ女子高校の中には、


 この物語の主人公クラスでもあり、新鋭校である正処女学園も、脇役(モブキャラ)の女子高校相手に順調に勝利しており、なんとか県大会のベスト8にちゃっかり進出してきた。


 ◎県大会最終予選第1回戦 (ベスト16)

   後半45分

  正処2-1MW柳

   ━試合終了━


 ちなみに都道府県大会のベスト8に進出した学校を紹介する。


鹿()()女学院 (千葉県)

◎正処女学園 (千葉県)

◎藤林東女子高校 (千葉県)

◎上仲西女子高校 (埼玉県)

◎莫賀北女子高校 (群馬県)

◎羽丙南女子高校 (東東京都)

◎亀甲鎖女子高校 (西東京都)

◎狂楚女学園 (福岡県)

◎暴秦女学園 (長野県)

◎工口女学園 (神奈川県)


 以上が都道府県大会でベスト8()りを果たした学校の一部であり、次回はいよいよ県大会のベスト4を賭けて闘うことになる予定である。






 そして、次回は遂に千葉県の同じ地域を代表する強豪校の鹿()()女学院と新鋭校の正処女学園が千葉県の県大会ベスト4を賭けて試合することになる。



なんとか狂楚女学園が勝利。

遂に都道府県大会のベスト8が出揃ったけど、次回の試合もまた激闘が予想されるようだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ