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暴秦狂楚  作者: 南かずしげ
*ナイトメア・ランジェリー・サッカー・ストライク・ガールズ編
36/57

*夏の県大会D(VS.韓闘乱.2)


   前半17分


  韓闘乱0-0狂楚



 ここで狂楚のGKの范増が中盤近くまで、ボールをポーンと蹴り上げる。


「よっと!」


 中盤近くにいた狂楚のDMFの周蘭が飛んできたボールを受け取り、そのまま(たく)みに華麗なドリブルをしていく。

 勿論、韓闘乱の選手たちがボールを奪いに来るけど、そこで周蘭が(そば)にいたMFの季布にボールをパスする。


 今度は季布が、そのままドリブルで中盤を越えて、前線に向かって走り出す。



   前半19分


 季布の速度(スピード)にのったドリブルは、遂に韓闘乱のペナルティーエリアの付近まで近づいて来ていた。

 勿論、このまま黙って見ている韓闘乱のDF陣ではなく、すぐさま季布に対して、ボールを奪うべくプレスしていくけど、


龍且(りゅうしょ)、行くよ!」

「はい、どうぞ!」


 韓闘乱のペナルティーエリアの右側にいた狂楚のOMFの龍且(りゅうしょ)が待ち構えていて、季布が龍且にボールをスルーパスする。

 龍且がボールを受け取ると、すぐに韓闘乱のゴール前までセンタリング。


「それ、項羽!」

「オーライ、龍且」


 なんと相手のゴール前まで、いつの間にか、狂楚のFWの項羽がもの凄い速度(スピード)で走り込んでいた。

 当然、ゴール前には韓闘乱のDF陣が守りを固めているけど、それでも項羽はお構い無しに、思いっきりジャンプした。


「たぁーーっ!」

「いぃっ!?」


 龍且のセンタリングでゴール前まで落ちてきたボールを、ジャンプ中の項羽が頭で合わせて、思いっきりヘディングでシュートした。


 ズバシャァン、ドォーン!


 相手のDF陣もGKも、ほとんど何もできずに、シュートしたボールが、相手のゴール右側上隅に鋭く突き刺すように入ってゴーール!


 ピィーーーッ!


 ここで審判のゴールの笛が鳴った。




 もう韓闘乱の選手たちが茫然自失である。


 なんとまあ、あっさりとゴールを決めてしまった狂楚女学園の選手たち。 今は県大会の公式試合の真っ最中なのだが、まるで練習試合を見ているかのような、流れるような鮮やかな先制点である。

 やっぱり、さすがと言うべきなのか?


「「イエーイ!」」


 ここで項羽と龍且がハイタッチする。



   前半22分


  韓闘乱0-1狂楚



 また両チームの選手たちが、ピッチ・フィールドの左右の自陣に散っていった。






 前半、韓闘乱女子高校のキックオフで試合再開。 (P.m.8:27)


 また韓闘乱の選手たちが、自陣後方からパス回しで、慎重にボールを回していく。

 慎重かつ素早くボールを中盤近くまで、パス回しやドリブルで運んでいく韓闘乱の選手たち。


 相変わらず慎重かつ精密な攻めをしてくる韓闘乱の選手たち。

 韓闘乱のMF⑥の選手が正確にドリブル突破してきて、()()を相手のMF⑦の選手とMF⑧の選手が連携して、ボールを縦に運んでいき、中盤をかき回す。

 その為に、狂楚のDF陣やMF陣も敵の的を絞れずに、中盤をかき乱されていく。



 ここで季布や于英たちが敵に感心していた。


「意外に速いわね。あの選手たち」

「へぇー、やっぱりなかなかやるわね。 韓闘乱の選手たちも」

「ちっ、相変わらず上手いわね。 このチーム」

「どうする項羽?」


「いいよ、好きにさせとけば、丁公、雍歯(ようし)、あとは頼んだよ」

「ええ、わかったわ」

「はい、了解です」


 そこで丁公と雍歯(ようし)の二人が、後退してゴール前で待機している。

 さらに狂楚のDFの于英が、狂楚のペナルティーエリアの中にいて、丁公と雍歯の二人をサポートするようにして待機している。

 ここで狂楚の選手たちが、ゴール前で守りを固めている。


 その間に韓闘乱の選手たちがボールを運びながら、どんどん前線までやって来て、韓闘乱のOMF⑨の選手にボールが渡ると、すぐさま相手のFW⑩の選手にボールをスルーパスする。


「そっち来たよ!」

「オーライ、こっちマーク!」

「こっちもOK!」


「行くよ! 狂楚女学園!」


 その相手のFW⑩の選手がボールを受け取ると、このまま狂楚のペナルティーエリア内まで、一直線に素早くドリブルしていき、彼女が狂楚のペナルティーエリア内に入ると、一気にシュート体勢に入る。


「いっけぇーーっ!」


 ドカァッ! ドカァッ!


「させるかぁーーっ!」


 相手のFW⑩の選手のシュートしたボールが、まっすぐ凄い勢いで狂楚のゴールに向かって飛んできたけど、ここに走り込んでいたDFの于英が左足を出して、なんとか(はじ)いて(ふせ)いでいた。


 なおも、(はじ)かれこぼれたボールを、()めてきた韓闘乱のFW⑪の選手が拾って、すぐにシュート体勢に入る。


「今度こそ、入れぇーーっ!」


 ドゴォッ、パシィッ!


「ふん!」


 相手のFW⑪の選手のシュートしたボールは、既にGKの范増に読まれており、(正確には、盾となった丁公と雍歯のお陰で、敵のシュートコースを読みきった) そのまま范増が両手でボールをしっかりキャッチした。



 やっぱり、そう簡単にゴールを決めさせてもらえないようで、またしても狂楚の選手たちの鉄壁のディフェンスにあってしまう韓闘乱の選手たち。

 だがしかし、既に1点失っている為に、攻め続けなければならず、またカウンターのリスクを()うことになる。


 そうである。

 この狂楚女学園の選手たちは、カウンターや速攻に()けているのだ。



 悔しがる韓闘乱の選手たちをよそに、GKの范増が中盤近くまで、すぐにボールをポーンと蹴り上げる。


「よっと!」


 また中盤付近にいたDMFの周蘭がボールを受け取り、すぐさま前線と中盤の間にいた狂楚のMFの鍾離眛(しょうりまい)に、ボールをスルーパスする。


「それ、龍且!」

「オーライ、鍾離眛」


 そこでボールを受け取った鍾離眛(しょうりまい)が、前線近くにいるOMFの龍且(りゅうしょ)に、素早くボールをポーンとロングパスする。


 ボールを受け取った龍且が、そのまま鋭いドリブルで韓闘乱のペナルティーエリア付近まで走って近づく。


 勿論、ここで韓闘乱の選手たちも、なんとかボールを奪いに来るけど、狂楚の選手たちのボール回しが速すぎる為に、なかなかボールが奪えないでいる。


 この一連の動作、とても速く無駄がなく(スキ)もない。

 まさに完璧で強烈なカウンター・速攻なのである。



 ここから再び狂楚女学園の攻撃が始まる。



改めて言うけど項羽たちのチームで、まだ二軍ですから。

それにしても、やっぱり凄く強い!!

そして、まだまだこれからですよ!!

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