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暴秦狂楚  作者: 南かずしげ
*ナイトメア・ランジェリー・サッカー・ストライク・ガールズ編
31/57

*夏の県大会C(VS.華紫斑.2)


   前半27分


  正処0-0華紫斑



 華紫斑のDF②の選手のフリーキックで再びボールは中盤に戻った。

 中盤にいた華紫斑のMF⑥の選手が、すぐにボールを受け取って、またすぐに相手のMF⑦の選手にボールをスルーパスする。

 ここで素早く正処の選手たちがボールを奪いに来るけど、華紫斑の選手たちが(たく)みなパス回しで、必死にボールを死守する。


 ここでしばらくの間、両チームの選手たちが中盤での激しいボールの奪い合いが展開されている。

 相変わらず一つ一つの動作が少し鈍い華紫斑の選手たちに対して、まるで本気を出していない正処の選手たち。


 凄く揺れる大きな胸が少し邪魔そうにしながらも、必死にボールを死守する華紫斑の選手たちに対して、どことなく嫉妬心ややりにくそうな感覚を覚える正処の選手たち。


 その為なのか、ここまで今のところは、両チーム共に互角の実力であり、両者拮抗しているように見える。


 ザザァーーッ! ザッ!


 ここで素早く正処のDMFの茜が、ボールを持ってた相手のDF③の選手に、少し軽くスライディングしてボールを奪う。

 そこから茜が、すぐにMFの楓にスルーパスしてから、()()で正処の監督の「()()()()()()」を見た楓が、素早く前線中央にいたOMFの恵美にボールをポーンとロングパスする。


 ピピピッ!


 ここで審判の笛が鳴った。


 どうやら、また華紫斑のオフサイドトラップに引っ掛かってしまったようだ。


「え…っ!?」

「あ…っ!?」

「う…っ!?」


 これには前線にいたOMFの恵美やFWの藍やFWの倫の三人が、さすがに少しショックな顔をしている。

 相手のDF陣の裏をついた攻撃や正面中央からの攻撃も(ふせ)がれてしまったからだ。


 ここで正処の監督が、自分の顎を指で触りながら、少し考え込む。

 その横・隣で正処のコーチが、正処の選手たちに指示を送っている。



 華紫斑のDF④の選手のフリーキックで、ボールは中盤まで戻っていき、またしばらくの間、両チームの選手たちがボールを奪い合う展開になっていた。

 今のところのボールの支配率は華紫斑の方が上であり、正処の方はなかなかボールが持てない状況で、中盤にいた相手のMF⑤の選手がボールを受け取ると、今度は相手のDF①の選手が大きな胸でボールをトラップして、()()()()(はず)()ばされてしまい、そこに正処のDFの光がボールを奪う。


   前半42分


 そこから光が同じDFのさくらにボールをパス、受け取ったさくらがMFの楓にボールをパス、この正処の選手たちのパス回しにより、()()で正処の監督の「()()()()()()」を見てボールを持ってたOMFの恵美が、前線左側にいるFWの倫のところまで、ボールをポーンとロングパスしたけれど―――


 ピピピッ!


 ここで審判の笛が鳴った。


 なんとここでも、またまた華紫斑のオフサイドトラップに引っ掛かってしまったようだ。

 なんとも(たく)みで高いディフェンスとオフサイドトラップ技術である。


 再三、前線への攻撃を(こころ)みる正処の選手たちに対して、得意のディフェンスとオフサイドトラップを強化して(ふせ)ぎきった華紫斑の選手たち。




 ここで前半終了である。


 結局は両チーム共にシュートまで行けずに、まだ得点・失点もないままで、そのまま前半戦が終了した。



   前半45分


  正処0-0華紫斑



 ここからハーフタイムが始まって―――


 すぐに自分たちの控え室まで戻っていく両チームの選手たち。


 正処側の控え室では、新入部員でマネージャーの(あかつき)(めぐみ)が先発イレブンの選手たちに、タオルやスポーツドリンクなどを渡している。

 正処の先発イレブンの選手たちは、それほど疲れたわけでもなく、普通に平然と監督・コーチの指示を聞いている。


「……やるなぁ~。 あの華紫斑女子高校はぁ……」

「やっぱり、オフサイドトラップが凄いよなぁ~? あの華紫斑女子高校はぁ……」

「あぁ、だがまだまだ試したいことがあるから、引き続き合図(サイン)を試してみようかなぁ~?」

「ああ、そうだな。 相手はディフェンスとオフサイドトラップが得意なチームだからなぁ~? まぁ、試してみる価値があるよなぁ~?」

「あぁ、そうだよなぁ~」


 その後も正処の監督やコーチが話し合っている。




 華紫斑側の控え室でも、マネージャーの部員が先発イレブンの選手たちに、タオルやスポーツドリンクを渡している。

 一方の華紫斑の先発イレブンの選手たちは、多少なりとも息を切らしていて、心なしか…少しは疲れているようだが、それでもなんとか監督・コーチの指示を聞いている。


「やっぱり、想像以上に攻撃的なチームだよなぁ~? 正処女学園は」

「はい、そうですよね」

「しかも、意外とスタミナがあるようだよなぁ~? 正処女学園は」

「はい、そうですよね」

「さて、この後半では…一体どういった戦略・作戦で来るのか、なかなか楽しみだよなぁ~? 正処女学園は」

「はい、そうですよね」


 その後も華紫斑の監督やコーチが話し合っている。




 やがて、そこでハーフタイムも終わって、両チームの先発イレブンの選手たちが、再びピッチ・フィールドの中央に戻ってきた。





 後半、華紫斑女子高校のキックオフで試合開始。 (P.m.8:10)


 まずは後方でゆっくりじっくりボールを回していく華紫斑の選手たち。

 今度はすぐにボールを奪わずに、まずは相手の各選手のマーク・チェックを確認・徹底していく正処の選手たち。


 ここでも両チームの実力は互角であり、両者拮抗している状態である。


 その正処女学園が果たして、この鉄壁の華紫斑女子高校から、得点を取って勝利することができるのか?






 【登場人物紹介】


 名前:暁恵 (15)

 ●正処女学園高等部1年B組

 身長:160cm

 出身:神奈川県某市

 星座:射手座

 趣味:リボン集め

 ●得意ポジション:なし

 秘技:なし

 3S:B79/W58/H82

 利足:右足

 備考:ショートヘアーの黒髪の普通でおとなしい女の子。 現在(いま)は学校の学生寮に暮らしていて、そこから徒歩通学しているようだ。 サッカーセンスとしては、まったくのド素人で未経験なのだが、下着姿サッカー競技には少し興味があるようだ。

 ●ステータス

 ◎Lv.1

 ◎パワー:E

 ◎スピード:D

 ◎ディフェンス:D

 ◎スタミナ:D

 ◎ドリブル:E

 ◎パス:E

 ◎シュート:E

なんと、なかなか得点が取れないまま、前半が終了した正処女学園。

このままの状態で本当に勝利できるのか?

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