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暴秦狂楚  作者: 南かずしげ
*ナイトメア・ランジェリー・サッカー・ストライク・ガールズ編
24/57

*夏の都大会B(VS.亀甲鎖.2)

まだまだこれからだぞ皇漢女学園っ!!


   前半18分


  皇漢0-1亀甲鎖


 まずは皇漢女学園がボールをキープ。

 そして、亀甲鎖の選手たちの様子を見ながら、ゆっくりとボールを回していく。

 当然だけど、亀甲鎖の選手たちも速攻でボールを奪いに来る。

 そこで皇漢陣内後方からのボールの奪い合いが展開されている。


 皇漢の選手たちもボールを奪われないようにキープしており、亀甲鎖の選手たちもなんとしてもボールを奪おうとしている。


 そのボールが皇漢の選手にいったかと思えば、亀甲鎖の選手にボールがいき、またすぐに皇漢の選手にボールがいってしまうようで、ボールの位置がなかなか定まらない。


 両者まったくの互角のようであり、お互いに一歩も退かない状態が続いている。


 そこから少し時間が経過して、しばらくの間、膠着状態が続いていたのだが―――


 だがしかし、ここで―――


 一瞬の(スキ)をついて、亀甲鎖のFWの選手が皇漢のDFの陳平から、キープしていたボールを奪い取り、すぐに皇漢のペナルティーエリア付近まで、高速ドリブルで走って近づく。


 もう後がなくなった皇漢のDFの張良が、ドリブルで皇漢のペナルティーエリア内まで侵入してきた相手のFWの選手に強引なスライディングを敢行。


 運悪く張良の足と相手の選手の足がぶつかり、相手のFWの選手が前のめりに倒れてしまい、ここで審判の笛が鳴った。


 なんと張良に警告のイエローカードが、そして相手の選手にはPKが与えられた。


 今のはかなり危険なプレーである。


 まぁ当然といえば当然なのだが、仕方がない結果である。



   前半42分


 PK、キッカーは亀甲鎖のFWの選手。

 相手のFWの選手がGKの劉邦をよく見て、彼女の反対側を狙って、ゴール左下隅にボールを転がし入れてゴーール!


 なんとこれで亀甲鎖チームの2点目。 これはまさに負の連鎖……亀甲鎖女子高校の戦術が見事にハマったことになる。

 一方の皇漢チームは、特に慌てた様子や混乱などはなく、動揺も悲観も落胆もなく、淡々と静観している。

 この期に及んで負け惜しみか、それともこれは何かの作戦なのか?



   前半44分


  皇漢0-2亀甲鎖


「こ、これは……まさか……本当に皇漢女学園が敗退してしまうのか……?」

「いや、まだだ。 後半に必ず追いついて逆転するはずなのだ。」

「ウチのチームの様にか? だが……そんな情報(データ)は今までなかったぞ……?」

「……むっ、だがしかし、このまま敗退するわけにはいかないはずなのだ……」

「……むっ、確かにそうだが……」

「………」


 この現状に驚きを隠せない監督とコーチだが、それぞれ感想を()べている。


 確かに、このままでは確実に敗北してしまうのは、事実である。






 前半、皇漢女学園のキックオフで試合再開。 (P.m.4:00)


 皇漢の選手たちが後方から丁寧にじっくりボールを回していき、慌てた様子の亀甲鎖の選手たちが、そのボールを奪おうとしたところで、前半終了の笛が鳴った。


 そのまま、それぞれの控え室まで戻っていく両チームの選手たち。



 その様子を見ていた監督とコーチの二人が―――


「……前半だけで2-0……しかも張良にイエローカードとは……コーチ、逆転の見込むがあるのか……?」

「いや、思ったよりも亀甲鎖の選手たちが一枚上手だった……と言うことだ……」

「なるほど、後半にどれだけ修正・調整してこれるかが勝負のようだな。」

「ああ、後半では相手チームを0点に(おさ)えつつ、最低でも2点は得点しなければならないことは、皇漢の監督もよく判っているはずだからな。」

「ああ、後半でなんとかしなければ、皇漢女学園は第3回戦で姿を()すことになるからな。」

「………」

「まぁ……このまま……終わるとは思えないけど……なぁ」


 このハーフタイムで現状・試合を確認しながら、それぞれ感想を()べてる監督とコーチの二人。






 やがてハーフタイムも終わり、両チームの選手たちが再びピッチ・フィールドの中央まで集まってきていて、両チーム共に試合の準備をしている。

 ちなみに皇漢の選手の方はメンバー変更はない。






 後半、亀甲鎖女子高校のキックオフで試合開始。 (P.m.4:10)


 まずは亀甲鎖の選手たちが、後方から順調に堅実にボールを回していく。

 勿論、皇漢の選手たちも早速(さっそく)ボールを奪いに来る。

 そのボールは後方から中盤へ移動しており、両チームの選手たちによる激しいボールの奪い合いが繰り広げられている。


 ここで皇漢が、もし3点目を奪われると、もう絶望的の絶体絶命であろう。

 ここはなんとしても亀甲鎖を0点に(おさ)えたのち、最低限皇漢が2点以上得点しなければ、正処の監督やコーチの言う通り、ここで皇漢が敗退する。


 そこで素早く行動したのが、亀甲鎖のMFの選手である。

 その亀甲鎖のMFの選手が、皇漢のMFの夏侯嬰がキープしていたボールを奪取。

 そこから亀甲鎖の選手たちが、次々とパス回しをして、あっという間に皇漢のペナルティーエリア付近まで、ドリブルでボールを運ぶ相手のFWの選手。


 今度はDFの陳平が、その相手のFWの選手にスライディングを敢行。

 だがしかし、相手のFWの選手がボールを持ちながら、彼女が素早くジャンプして、陳平のスライディングをかわし、そのまま一気に皇漢のペナルティーエリア内から、相手のFWの選手がシュート体勢に入った。


 またしても一瞬の(スキ)をついて、この亀甲鎖の選手たちの戦略で、GKの劉邦だけがゴールを守る状況を作り出した。


   後半??分


 果たして、本当にこのまま3点目を入れられてしまうのか?


大ピンチッ!!?

このままではヤバイッ!!?

このままでは全国最強の皇漢女学園が負けるっ!!?

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