16.称号
『よし、今日もレベル上げがんばろー!』
「ピューイ!」
スライムとの戦闘から三日後、マシロは順調にレベルを上げていた。進化初日に苦労したスライムも、今なら簡単に倒すことが出来るようになった。
レベルが上がるにつれて必要な経験値も増えているようだけど、この調子でいけばもう二、三日くらいでレベルも最大まで上がると思う。
『えっと、今のマシロのレベルは…』
【名前】マシロ
【種族】ミニフェザー
【ランク】E+
【レベル】11/15
【HP】38/38
【MP】29/29
【攻撃力】24
【防御力】18
【魔力】22
【素早さ】30
【器用さ】15
【固有スキル】なし
【通常スキル】飛行Lv4、体当たりLv3、つつくLv2、氷魔法Lv4
【耐性】落下耐性Lv1
【称号】????の祝福
うんうん、スキルLvも順調に上がっ、て…って、称号?昨日までは称号欄はなしになってたはずなのに、いつの間に…?
ちらり、とマシロを見上げる。マシロはいつもの場所に出発するのを、今かいまかと待っている。
昨日帰って来た時には、マシロは称号なんて持っていなかったはずだ。それに????となっていて、何の祝福なのかわからない。私の鑑定で調べようとしたけど、鑑定Lvが足りないのか調べることが出来なかった。
ミニフェザーは何らかの祝福を受けてその属性の種族に進化をするみたいだけど、マシロはいったい何の祝福を受けたんだろう。
「ピピ?」
こてん、と可愛らしく首を傾げるマシロ。そのまましばらくすると、羽の掃除を始める。
当の本人は、自身がいつの間にか何かしらの祝福を受けていることに特に興味がないらしい。これからの進化先に影響しそうな大事なことだと思うんだけど…まぁ、まだ子どもだもんね。
私たちはいつもの場所に出掛けることにした。
「ピュルルルルー!」
─────ヒュンッヒュヒュンッ!!
マシロの氷魔法で、二体のプチスライムが同時に消滅する。ここ二、三日で、マシロの氷魔法は飛躍的に進化していた。氷の矢は同時に四本生成出来るようになったし、初めてスライムを倒したときの氷塊もかなり大きくなった。まだまだ薄くて小さいけれど、氷の盾も生成出来るようになっていた。
どうやら魔法系のスキルは、Lvが上がると使える種類が増え、元々使えていた魔法の威力が上がるようだ。
『お疲れさま』
マシロにピコの実を渡し、嘴をそっと撫でる。マシロはピコの実をくわえたまま、私に顔を擦り寄せる。
我ながら、随分なつかれたなと思う。小鳥の時に拾ったとはいえ、魔物のマシロが小動物の私にこんなになついてくれるとは思いもしなかった。もしくは、マシロが魔物にしては極度の甘えん坊なのか。どちらにしても私は嬉しいからいいんだけど。
『そろそろお昼にしよっか』
キュルルルル、とマシロのお腹の鳴き声が聞こえる。今日は朝ご飯を食べてからすぐに出発していたので、私もお腹が空いていた。
私が小川の方向へ向かうと、マシロもお昼ご飯だとわかったのか嬉しそうに後をついてきた。言葉は通じなくとも、少しずつだけど行動で意志疎通が出来るようになってきたと思う。
私もなんだか嬉しくなって、二人で小川へ向かって走り出した。
その先に、先客がいるとも知らずに。




