そう遠くない将来の話 ~仮想通貨~
バブル崩壊から10年が経過したころ、「失われた10年」という言葉が世間で広まった。
それから10年後、今度は「失われた20年」という言葉に代わっていた。
間もなく平成は30年の節目を迎える。人間に例えれば、立派なアラサーだ。
今度は「失われた30年」という言葉に代わってしまうのか。
それとも、「取り戻せなかった30年」あるいは「取り返すつもりのなかった30年」と言われるのか。
前の世代のみならず、後の世代からも、平成初期にお生まれの方は「ゆとり世代」と呼ばれ揶揄される。
自身が望んだことならともかく、そうではない理不尽の大海原と戦い続けていく宿命を負った世代のはずなのに、誰も手を差し伸べようとはしない。
ならば、本作が手を差し伸べよう。あくまでもフィクションの話として……
そう遠くない将来の話、仮想通貨が導入されるだろう。仮想通貨が導入されるとき、私は新たなビジネスが生まれると信じている。
現代日本は少子高齢化が進み、世界でも類を見ない超高齢化社会に一番乗りした世の中だ。そして日本の富は高齢者、それも後期高齢者に偏って存在している。一億総中流と呼ばれた昭和の時代は影を潜め、資本主義が肩で風切って歩く。
「天は人の上に人を作らず」
そう言い残した福沢諭吉が一万円札に長らく使われているのは、もはや貧困層へのアイロニーなのかもしれない。
さて、先ほどの仮想通貨が導入されるとき、新たなビジネスが生まれるという件について補足をしよう。
新たなビジネス……それは、この現代日本でしか成立しないと言ってもいいビジネスだ。決してワールドワイドには展開できない上、もしかすると、いや確実に期間限定のビジネスになる。
しかし、断言しよう。期間限定のビジネスと言えど、世の中を”調律”するには、最大のビジネスチャンスであり、最後のチャンスでもあると。
これまでキャットストリームを投稿していた”Shiguma”です。
東京五輪までにリニアを走らせるという、謎の国家プロジェクトの裏で、
仮想通貨が本格的に導入まで、いよいよカウントダウンを迎えました。
タイムリーな近未来的な作品を目指しつつ、続編を書いていけたらと思います。