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皇女の猫【抑制版】  作者: WAKA
展開篇
91/170

蜜 4

こちらは表現を規制させていただいております。


【ノクターンノベルズ】の「皇女の猫【解放版】」に完全な形で掲載しておりますので、そちらをご覧ください。


アヤメとクリステルの考えが交差します。

・・・・・・・・・・


こちらは表現を規制させていただいております。


【ノクターンノベルズ】の「皇女の猫【解放版】」に完全な形で掲載しておりますので、そちらをご覧ください。


・・・・・・・・・・


 部屋に戻ってみると、もう空が白みを帯びていた。


 夜が終わってしまう。それが寂しくて、私たちはベッドの中で手を握り合った。布団をかぶるとまだ夜は終わっていないと思える。


「子供の頃ね、眠る前にベッドでよく空想したの。自分の世界を作って色んな冒険をして――寝たきりで本ばかり読んでいたから、願望をそれで満たしていたのね」


「楽しい空想は私もしていました。そういう時は眠りたくないものですよね」


「うん、そうなの。でも考え事して眠ると、夜に恐くなって起きてしまったことがあったわ」


「怖い夢でも?」


「そういうわけじゃないの、ただ漠然とすべてのことが怖いの。真っ暗な部屋も時計の音も静かな部屋も」


 握る手が強くなった。


「お母さまに来てもらいたかった。けど、夜遅くだから迷惑だろうって――自分の呼吸の数を数えてもう一度眠れるのを待ったわ」


 幼いクリステル様は、布団に潜り込んで恐怖に耐えていたと知ると胸が痛くなる。


「今もそういうことがあるのよ」

「クリステル様」

「でも平気なの、アヤメさんと会えたんだもの」


 ちゅっと口づけをしてくれる。


「大切な人がいてくれると思うと、勇気が湧くの。恐い時はあなたのことを想うだけで、心に思い浮かべるだけで落ち着くの」


 私は額を擦りつける。


「そのようなことをしなくとも、側におります」

「ええ。ふふ、夜中に目が覚めてあなたの寝顔を見れるとすごく落ち着くんだよ」

「忘れないでください、私はいつもあなたと共に」

「ありがとう」


 眠ろう、そう言いだしたのはどちらからだったか覚えていない。

 

 願わくば続きは夢の中で。


悲しみの中でのゆりゆりでございました。


さて、鬱展開一切なしのもう一つの物語「百合っと皇女の猫」を投稿させていただきました!

平行世界のどこかで、もしかしたらこんな物語があったかもしれない、というifストーリーを盛り込んであります。興味のある方は是非ご覧くださいませ。

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