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水谷誠司が異世界転生してアーシュに出会うまでの冒険譚が少しも、綺麗じゃない件について!  作者: 八車 雀兄


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7/15

第六話 公式がやらないのなら、二次創作すれば良いじゃない✨





“The course of true love never did run smooth.”



――真実の恋の道は、決して平坦ではない。


  シェイクスピア『真夏の夜の夢』




   *




 今まで、ただ、ムカつくだけの銀髪野郎が、一瞬後光の射す神に見えた。



 俺の嗜むニケル✕アーシュを制作してくれる奴は大体神だからだ。



 腐ったオタクとしては、これは致し方ない。



 公式イラストで二人が並んでるアクスタは大体買った。別々に売ってるのは、ニケル左、アーシュ右で部屋に配置してる。



 ここは古巣(ムーンライト)じゃねぇから、具体的な説明は省くが、ここ読んでる奴は大体わかるな?



 てか、全部言わすな、恥ずかしい!!!



「いや、待て、二次創作と言ってもだ……

 ――お前、バッドエンドとか、メリバとか……

 NTR……描いてねぇだろうなぁ……?」



 ここは、俺の地雷なので確認したかった。



「えー。俺、地雷無しの雑食だけど、

 ギャグと甘々ハピエンしか描いたことないー。

 リバ有りだけど、読者が混乱するから同じ本で描かないしー」



――満点合格!!!

 タイトル誤字については、忘れてやっても良い!!

 案外使える奴じゃねぇか!



 銀髪が調子に乗らないよう、俺は心の中だけで、スタンディングオベーションした。



「ちょっと、アーシュ描いてみせろ」



「えー。ゲームタイトル何ー? 衣装デザイン変わるじゃん」



「『蒼き山の物語』」



「蒼山好き? わかりみヤバいわー。アーシュがドチャクソかわいいよなー」



――チッ!! コイツ、大分俺の癖に刺さること言ってくんな。Xで見かけてたら、うっかりフォローしてたぜ!



「はい、出来たー」



 銀髪がタブレットに描いたアーシュを見せてきた。



――なんだ、お前、ただの神か! Xフォローしとくわ!! いっぱい、アーシュ描けよ!!!



 つい、口許が弛んでタブレットのアーシュを見つめていると、クソ山羊が(いぶか)しげにこちらを見ていた。



「――あの、ここ、全年齢ですからね?」



「わかってるって! うっせーな!」



 俺が山羊を威嚇していると、銀髪がボヤいた。




「あー。もー。なろうの表、きちーわ。かわいい男の子の固有名詞が禁止なんだもーん」



「あらすじで、俺を最も端的に表す『シで始まり、ンで終わる』単語が使われてないのは、そのせいか!」



「ChatGTPが、駄目、絶対! ってさー。『かわいい男の子好き』ならセーフ?って、聞いたら……『水谷誠司(成人男性)が好きって言っていたら、駄目です』って、半笑いで却下された」



「なんだ、そりゃ!!」



「マジ、うぜーよなー」



「何を不埒なことを言ってるんですか! 男児でも性的に見たら、即有罪(ギルティ)なのは、世界の共通認識ですからね?」



 俺と銀髪は、互いの敵が誰なのか一発でわかりあった。



 なので、輪廻に聞こえないように、小声で話し合った。



「ニケルとアーシュ良いよなぁ?」



 神は我に問い給うた。



「うん! 良い! 仲良くしてると、最高だー! 仲良しって、いーなー!! 心がポカポカするー!」



 我も神に呼応せり。



「アイスクリームみたいに~、溶け合っちゃえば良いのにね~♪」



「デュフフ♪ 美味しそう……」



 俺たちはニヤけた。



「コラー! 何を話してるんですか――!?」



 輪廻が来たので、



()()()()()()()、してませーん!」



 二人でシラを切り通した。



「俺はさぁ。どちらかと言えば、猫耳より、犬耳の方が、アーシュっぽいと思うー♪」



 神よ。あなたの仰ることは、全て正しい✨



 輪廻は眉間にシワを寄せ、ジト目でこちらを伺っていた。



「言っときますけど、()()()ですからね!?」



()()()()()()()、してませーん!」



「してませーん!」



 我も神の御言葉を復唱した。



「なんか、さっき、コピペミスで、いかがわしい文言上げてませんでした? 次に何かしでかしたら、速攻ギルティりますからね!?」



「あーあー! 知りません!!! 人はミスをするものです。 人間だもの!!」



「うん! 俺は何も見てない!! ただ、未の方が、俺も好き!」



 俺は咳払いをして、神に向き直った。



「――ってことで、俺がニケルに転生する二次創作を描いてくれ。

 出来る限り、甘々。メッチャ幸せなヤツ! アーシュがかわいくて――んんんっ! な、感じで! クオリティ重視で! しかし、なる早で仕上げてくれ!」



 神は我にサムズアップしながら、福音を給わった。



「オッケー!! ()()()()()()の描きあげんぜ!!!」



 輪廻は、紐を思いきり下に引いた――。



「――それは、有罪確定(ギルティ)です!!!」



 神の頭上に、例の金ダライが落ち――



「あっ……」



 神は死んだ――。

次回

第七話 俺の神絵師が死んじゃった!!!

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