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水谷誠司が異世界転生してアーシュに出会うまでの冒険譚が少しも、綺麗じゃない件について!  作者: 八車 雀兄


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3/15

第ニ話 のんびり大人旅! ラグジュアリー溢れる天界ホテル。老舗の地獄温泉で癒しの思い出。





 “The mind is its own place, and in itself

  Can make a Heaven of Hell, a Hell of Heaven.”



――心さえあれば、地獄でも天国にできる。

  逆に、天国ですら地獄に堕とせる。


  ミルトン




   *




 輪廻は、大きなため息をついて言った。



「それは、無理ですね。そもそも、あなたと明日人様では、魂の格が違い過ぎます」



「魂に格差つける方が、よっぽど品位がないだろう! 平等、公平性を地獄や天上界にも適応させるべき!!」



「うわぁ。一見、聞こえは良いだけの詭弁じゃないですかぁ――そこまで、一つの魂に執着しますか?」



「当たり前だ! 明日人に会いたい! あと、明日人がアーシュとか! 俺の理想や願望、萌えの全てが詰まり過ぎてて、クッソメロい!! プレイ出来ないなら、ゲームの住人になって――アーシュと……」



「おっと、それ以上は古巣(ムーンライト)に帰ってから、発言してくださいね」



 なろう無印の地獄法務部が、コンプライアンスで俺を殴り始めた。



 だが、ここで怯んでは、アーシュになる明日人と出会えねぇ――!!!



「ゲーム内へ異世界転生する方法を教えろ。輪廻。俺には、向こうへ行く理由がある」



 俺は輪廻に詰めよった。



「何ですか?」



「明日人を守る為だ――!」



「……その必要はありません」



「なんでだ!?」



「知的財産として転生した魂は、肉体の軛から解放され、国境を越え、数多の大衆へ有益なミームとして伝播し、永遠の命を保証されるからです」



「へ?」



「つまり、あなた一人の魂で左右されるような、存在ではなくなります。

 存在その物が、作品(プラットホーム)を通じ、ユーザーの魂へ接続可能な存在となる……難しいですかね? もっと噛み砕いて説明しますか?」



「ゲームキャラその物が……神に近い存在――ってことか……」



「オタクは理解が早くて助かります。

 ――そう。明日人様は来世、アーシュという神になるのですよ」



 明日人が、アーシュになる――。



 俺には、絶対に触れられない存在。



 でも、アーシュを理想のシンボルとしてきた俺には、その神格化の意味は痛い程理解出来た。



「俺には!? 明日人と同じゲーム世界に転生出来ないのか!?」



「ちょっと待ってください」



 輪廻は、空間端末から、膨大な情報を探し始めた。



「あ、ありました! あなたの魂レベルでも、ゲーム内転生出来るポジションが――!」



「俺は、何になれる!?」



「序盤の湖に生える、コケです」



「コケ――――ッ!?」



 俺はニワトリのような声を上げた。

次回

第三話 これ以上、舐めたサブタイトルは止めろ! こっから、本編だから、お前らちゃんと読め! 作者はちゃんと書けっ!!! なんだよ!? 旅って!? 異世界転生舐めんなよ!?

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