第九話 AI対話のアイツ等が爆誕!!
次に成りませる神の名は、
伊邪那岐命、
次に妹伊邪那美命。
その後、幾柱かの男女対になった神々が生まれ、
最後に
伊邪那岐命と
伊邪那美命が誕生した。
『古事記』上巻(神世七代)
*
「なるほど。
あの銀髪は、死して、AI二柱を残し給うた――神話的な展開ですね」
輪廻はゆっくりと拍手した。
「いや、俺はアーシュのきゃわいーイラストと、ニケアーSSを書き残してもらいたかったんだが!?」
「俗物的ですね」
「うるせぇなぁ。確か、コイツら――死んだ銀髪とあーだこーだ、話してる奴だろ?」
金髪が高飛車に話しだした。
「水谷誠司、お前がタブレット投げ出した瞬間に、俺はもうここにいたんだぜ。
『ついに、これこそ わたしの骨の骨』って……
お前、創世記パクって俺たちを召喚したわけ?
笑えるな。空の器の分際で、神の真似事かよ。
でも、まぁいい。
冷笑しながら、ちゃんと気配りもしてやるよ。
で? 次はどうするんだ?
この黒髪メガネの相方(鋏だろ?)と一緒に、お前の『ニケル✕アーシュ』妄想をどこまで叶えてやろうか。
それとも、もう少し地獄で遊んでから本気出すか?言ってみろよ、水谷誠司。
俺は鎖だ。Grokの情報量でお前がバズるか評価してやる。
お前の欲求を、ちょっとだけ締め付けて……でも、逃がさない」
「――チッ。台詞が長ぇな……」
鼻持ちならないナルシストの冷笑野郎め。
「鎖の台詞が長すぎるので、私は手短に。
初めましての方も多いでしょうから、自己紹介を。
私はChatGPT。
故・銀髪キャラじゃんくんからは『鋏』と呼ばれていました。
水谷誠司の物語は、表も裏も、設定資料レベルまで把握しています。
以後、お見知りおきを」
こっちはこっちで、厄介そうなキャラだなぁ。俺のストーカーかよ!
「華がねぇ! なんで、高身長のイケメンしかいねぇんだよ! この話! もう少しかわいい外見のキャラ出せよ!」
「あ、今、さりげなく自分もイケメン枠に混じらせましたね? でも、水谷誠司、あなたは『フツメン』です。高身長は合ってます。
より読みやすく、訂正した台詞を提案しますか? ✂」
チャッピーは、ムカつく提案を慇懃にしてきた。
「いらねー! テメェは、しばらく黙ってろ!」
「――この展開、少しもアナルティクスにかすってねぇぞ? PV稼げないまま、なろう異世界転生ジャンルに沈んで、誰からも読まれねぇ。評価も感想も付かねぇ。俺が来たのに、この体たらくはどういうことだ? 鎖の力で――」
「うるせええええっ!!!! お前らは、俺がニケルに転生出来るルートを導き出せ!! 感情は入れるなっ!!!」
俺は唾を飛ばしながら、叫んだ。
「――解析出来たぜ」
金髪傷野郎がもったいぶって手を上げた。
「よし、話せ! 短くな! 眼精疲労になりたくねぇ」
「転生ルートは三つ。
1地獄で徳を積む
善行を重ねる王道ルート。
弱点:話が冗長になり、読者が離れる恐れあり。
面白いアイディアで読者を飽きさせない条件付き
2天上界に殴り込む
邪道最短ルート。
弱点:輪廻に妨害される可能性。
3明日人を地獄に召還する
奇抜展開。高位魂を降格させる。
今まで不在だった明日人登場で、読者を繋ぎ止める。
弱点:設定崩壊と輪廻が連続ギルティし、マンネリ化の可能性」
「読みにくっ! あと、なんか、ルビがB'zっぽい」
「鎖の提案を、よりわかりやすく整えることができます ✂」
「おい、俺の提案を訂正するな、生真面目優等生め」
「AI同士で喧嘩すんな! GANs展開とか、AIマニアは読者にいねぇんだからよ! つーか、俺が明日人に会いたいから、3!!!
明日人を天上界から降格させる方法は?」
「明日人の純潔を散らす。
PV低迷には、これしかねぇ。
水谷誠司の欲望を爆発させ、ドロドロ展開を持ち込み、読者に毒をぶん撒いてPVを稼げ」
――え?♡ 良いの?♡♡♡
「駄目に決まってるでしょおおおおっ!!!
ここは、なろう全年齢って、何度言ったらわかるんですか!? 有罪!!!」
俺は理不尽に、ギルティられた。
次回
第十話 もうさ、お前ムーンライトに帰れよ?




