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深夜12時を回る頃……
重たい扉が開き、煌牙が鷹峰の屋敷のリビングへと足を踏み入れた。
綾子が立ち上がり、すぐに声をかける。
「どうだった?」
煌牙はジャケットを脱ぎながら、短く答えた。
「……大岡さんの話だと、余罪で真っ黒だった。複数人からの訴えも出ている。――奴はもう終わりだ」
居間に静かな空気が流れる。
花楓は震えるように息を吐き、そっと視線を落とした。
煌牙は迷いなく彼女のもとに歩み寄り、その身体を抱きしめる。
「写真も警察で保管された後、処分される。……だから心配しなくていい」
花楓の瞳に涙が滲む。
「……ほんとに?」
「本当だ」
低い声が耳元で響く。
その温度に、花楓の強張った肩から力が抜けていく。
綾子はそっと微笑み、二人の背を見つめながら静かに頷いた。
「よかった……これでようやく安心できるわね」
煌牙は花楓をさらに強く抱きしめた。




