第九羽
「そうだ。人間にもどらなきゃ。」
そう言って実希は人間になろうと必死に踏ん張ってみた。
すると…。
“ボフッ”
「………。」
(……あれっ?…)
なんと実希はニワトリにもどってしまった。
「どうしよっ!? うちは人間に戻りたかったのに……。」
“コツ...コツ...コツ”
そこへ先ほどの外人が戻ってきた。
どうやら洗濯物を追加しに来たようだ。
実希はとっさに逃げようとした。
しかし、遅かったようだ。
実希は捕まえられてしまった。
『oh! コレハニワトリ?! ドウシテコンナトコロニ!?』
そういいながら女は実希を自宅に連れて行った。
ギィィィ―――
扉を開けると、そこは薄暗い部屋。。。。
左右には檻の中に動物がいた。
(いやいやいやいや。 マジでやばい感じ。 ………!!!!! 斜め右に見えるのって、ホルマリン漬け……だっけ? やばいって!!!)
外人の女の人は正面へ実希を連れて行く。
実希はハンパない胸騒ぎを覚える。
女の人はどんどん進んでいき、やがて足をとめた。
「!??? ~~~~~~?!!」
そこで実希が目にしたのは、小さめのサイズの手術台………みたいな。
とにかくその周りにメスとか注射器とか麻酔とか置いてあるヤバそうな場所………だった。
(まさかこの人……!! 解剖マニア~?!!)
実希はパニックに陥って、とりあえず抵抗してみた。
が、あっという間に台に固定されてしまう。
(いやいや……まさか??!)
やばいやばいやばいやばいやばいやばい!!!!
「死にたくないっ!!」
“ボフンッ”
実希は人間にもどった。
『What?!!!』
女の人もびっくり!!
作 M・S