第五羽
もはや実希の心は完全に闇に染まってしまった……。
実希はもう自分が変わってしまったことを感じていた。
公園に入ると、小さな子供がとても大事そうにおいしそうにソフトクリームを食べていた。
実希は、その子に近づくとその子の手からソフトクリームを叩き落とし、その子の目の前でコーンを踏み潰した。
目の前では、その子は一人で泣き叫んでいる。
実希は笑いが止まらなかった。
―――そうだ。 お昼ごはん♪
お昼のことを思い出した実希は、ベンチに座り、ご飯タイムに突入(?)した。
そして、●ーズバーガー、ポテトL、ビッ●バーガーセットを一分で平らげた。
お腹いっぱいになった実希は先ほど子供から奪い取った残りの5万円で一儲けしようとパチンコ店に入っていった。
しかし、実希は今までパチンコをしたことがなく、5万円はあと残り100円まで減ってしまった。
パチンコ店で大失敗した実希は、腹いせにその辺を歩いていたおばあちゃん×3を殺した。
ぼーっと道を歩いていると、突然目の前が真っ暗になった。
―――なんだ!?
プツンッ。
そこで実希の意識は途絶えた。
目が覚めると、そこは小さな部屋だった……。
とはいっても、ただの部屋ではない。
窓には鉄格子…、出口も鉄格子!?
どうやらここは牢獄のようだ。
手にはかせがはめられている。
そして、首には首輪がつけられている……。
―――いやいや、うちはペットかよ! つか、どんな遊び心だし!?
と実希は思った。
しばらくすると、「コツ…。コツ…。」という足音が聞こえてきた。
それは、見張りの男だった。
「よお。 お前の裁判は明日だ。 結構な罪を犯しているそうじゃねぇか。
おれは悪人が大嫌いでね……。
明日が楽しみだな。」
そう言って男は出て行った。
作 M・S