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Numbers Don't Lie - 数字は“嘘”をつかない  作者: VIKASH
第一章 「Numbers don't lie――数字は嘘をつかない」

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問2「3といえば……?」




 僕は、なんだかんだで大学に着いた。


 実は、僕には大学に会いたい人物がいる。

 どこかの高校から首席で入ったという彼らは、どうやら今年から僕と同じ大学らしい……あれ、サイコロどうしたっけ?


 サイコロは、ポケットにしまっておいたはずだったんだけど、ないなあ?


 そうだ。今、足が速くなってるから、帰って取りに行こうかな。


 僕は急いで帰ろうと……思いっきり片足、即ち右足で地面を蹴った。


 すると、僕の体は、空高く舞い上がった。



「え……嘘だよね。僕の体飛んでる?」



 ちょと待って、落ちたらヤバいよねこれ……



「あああああああああ」



 僕は落下最中に、記憶を思い起こした。




「よし、大学行こうかな」

 


 僕は、その時気づかなかったんだけれど、どうやらサイコロを落としてるみたいなんだ。


 なぜって?



            「THREE POWER!!!」




 って、サイコロが喋ってたんだ。

 それにしても、なんで忘れてるんだろう。僕は。


 飛行時間は物凄く長く、まるで重力に逆らい、飛んでいるような気分だった。

 落下速度は徐々に増していき、このまま僕の人生は終わってしまうのかなんて考えてしまった。

 思いの外、足の筋力が強化されていたのか、なんとか無事着地できた。

 周りは見ていなかったったけれど、正直僕が一番驚いていた。

 非力で運動神経ゼロな僕が、大学から一飛っびで、僕の家に着いてしまったのだからね?


 おかげで、家は滅茶苦茶、両親に物凄く怒られるのか? と思った。

 だけれど、二人は「災害がやってきた」「この世の終わりだ」と勘違いしてた。


『あの、息子を災害だの世紀末呼ばわりしないでほしいです』って、声を大にして言いたかった。

 いつも世話になってる両親にさえ、サイコロのことは言えなかった。


 にしても、このサイコロ凄すぎる。


 丁重に扱わないといけないと改めて思ったけれど、やっぱりポケットにしまっておいた。

 僕はどこかガサツなのかもしれないけれど、そのガサツさが僕の人生を後押ししてくれる。真面目すぎなくていい。適当でいいんだって、僕は思ったんだ。


 だけれど、数学を解く時だけは、僕は適当になれないけどね。


 そういえば、サイコロは『パワー』って言ってたよね。


 試しに、近くのジムに行って、ダンベルを持ち上げて見たんだ。

 僕は、目を真ん丸にして、自分の腕が持ち上げているものを見た。三十キロだった。


 周りの人達は「凄いな」「あの子ボディビルダーかな」なんて、勘違いしていた。


 僕はただの大学生、不思議なサイコロを持っているだけ、サイコロの目は『3』僕は、サイコロを振り『2』を出そうとしたけど、また『3』が出た。


 『3』といえば……彼のことを思い出す。


 彼は『3』が好きだった。


 彼の名は青空。僕のことを(けい)君と読んでいたっけ。

 中学生の頃の同級生だ。久しぶりに「彼に会いに行くか」と、そう心に決めた。

 僕は、青空の元へ向かった……






次回までどうぞよしなに

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