●ちょっと応用編 その3 内容編 読者の欲は満たすというより煽るもの
ケーキが食べたい人に、何か1つ食べ物を与えるとしたら何を与えますか?
当然ケーキですよね。
欲しい物がある人には、その欲しい物を与える。
恋愛小説を読みに来ている読者には、甘々の恋愛物語を与える。
ダークでシリアスな小説を読みに来ている読者には、ドロドロのシリアスな物語を与える。
ケーキの例を出すまでもなく当たり前のことです。
ここまでは誰でも分かると思います。
では、特に希望がないけれどとりあえず読みに来た読者に何を与えますか?
ケーキ? いやカレー? オムライス?
いやいや、うな重?
正解はありませんし、与えられた彼彼女も何を与えても「うん、ありがとう」と淡白に反応しそうです。
でも、せっかくなら読みに来てくれた彼彼女を惹きつけたいですよね。
そこで、あらゆるメディアやプラットホームが利用する手口、煽ることをしてみましょう。
煽ると言っても、喧嘩を売るわけじゃないです。
不安を煽る、購買欲を煽る、自尊心を煽る……YouT◯beのタイトルなんかは、煽り文句のオンパレードです。
煽ることで、■■欲が現れます。そこにドーン! と■■を与える! そうしたら読者が喜びます。
ケーキで例を示すと。
食後、ちょっと物足りないねとジャブ。
最近スィーツ食べてないなぁとジャブ。
そういえば駅前に新しいケーキ屋が出来たらしいよ、とストレート。
この会話の後にケーキ屋でケーキを買ってあげたら完璧です(?)
何も事前告知無しでケーキを与えても相手は喜ぶでしょうけれど、欲をあらかじめ煽ってかき立てることで、「そうそうコレが欲しかったんだ!」といった反応になりやすくなります。
作者も意図してか無意識か、読者の欲を煽り続けています。
ざまぁ系などその最たるものです。
不遇だ、誰も俺の真価に気づかない……、読者は主人公に同調して劣等感を抱いて、周りを見返してやるといった復讐心(?)を抱きます。そこにざまぁドーン!
カタルシスが生まれるというわけです。
読者の煽りが足りなければ、カタルシスは微妙になってしまいます。あれ、こんなもの? もう終わり?
そんな感想を抱いたことはないでしょうか。
読者への煽りが足りないか、最後のドーン!が足りないかどっちかです。
読者の欲を、煽ってかき立てて、それを満たしましょう。ある意味マッチポンプです。商品でこれをやると悪徳じみていますが、小説なら許されるでしょう。不安を煽って高い保険を買わせるのとはわけが違います。
さあ、あなたも読者を煽って、煽って、最高のカタルシスという名の欲望をプレゼントしてみてください。




